【2005 CES Vol.5】試作機を各社が展示のBlu-ray、ハリウッド映画でアピールのHD DVD――次世代DVD規格　仁義なき戦い＠CES

対応機器の展示は少ないものの、映画コンテンツでアピールしたHD DVD陣営に対して、BD陣営は多くの家電/パソコンメーカーが対応機器を参考出品し、結果としてまったく対照的なアピールが行なわれることになった。

民生用のBDプレーヤーやレコーダーは、すでにソニーや松下電器産業が発売しているレコーダーも合わせると、筆者が目にしただけでも9機種ほどがあった。特に松下とフィリップスは民生用機数種にBDメディア(ROM、R、RE)を出展するなど、力の入った展示が行なわれていた。韓国のサムスン電子社やLG電子社など、コストパフォーマンスに優れたドライブ製品の製造に長けた韓国メーカーがいち早く製品化に取り組んでいるのも、今後の普及ペースを考えると重要なポイントだろう。

松下電器のBD-ROMプレーヤー試作機。2層式BDディスクの各層ごとの映像を表示するデモを展示		同じく松下電器のHDD/BDレコーダーの試作機。SDメモリーカードスロットやPCカードスロットも備える
すでに日本ではDIGAブランドで発売中のBD/DVDレコーダー『DMR-E700BD』も出展。地上/BS/110度CS対応デジタル放送チューナーを内蔵する		ソニーのBD-ROMプレーヤー試作機。すでに発売済みのBDレコーダー『BDZ-S77』も出展されていた
フィリップスのBDレコーダー試作機。同社はBD関連の展示が多く、力を入れていた		日本では発売済みである、シャープのHDD/BDレコーダー『BD-HD100』。160GB HDD内蔵。予想実売価格は32万円前後
韓国LG電子のHDD/BDレコーダー『BH-6900』。こちらも160GBのHDDを内蔵する		韓国サムスン電子はBD-ROMプレーヤー『BD-P1000』とBDレコーダー『BD-R1000』の2機種を出展

パソコン用ドライブは、パイオニアや松下電器、フィリップスなどが試作機の展示を行なった。松下電器はノート用の薄型ドライブなど3種類を展示するなど、迅速な製品展開を目指しているようだ。パイオニアのBDドライブについては、いつでも製品化は可能な段階にあるものの、出展されていたドライブはCDの読み書きに対応していないため、製品化の時期については未定とのこと。2層式メディア1枚で50GBの容量は、ビデオコンテンツを多数所有するユーザーには実に魅力的である。ハイエンドユーザーに対しては現時点でも需要のあるドライブと思われるので、早期の製品化に期待したいところだ。

パイオニア製のパソコン用BDドライブ試作機。CEATEC JAPANで出展されていたのと同じもののようだ。BD-ROM読み込みと、BD-R/RE書き込みに対応。DVD±R/RWの読み書きにも対応するが、CDメディアには対応していない		展示されていたパソコン用ドライブの説明。インターフェースはシリアルATAとのこと
松下電器はパソコン用BDドライブとして、ハーフハイトのトレイ式ドライブと、トレイ式およびスロットイン式の薄型ドライブ、計3種類を展示していた。ロゴからするに、DVD-RAMにも対応するようだ		フィリップスのパソコン用BDドライブ。DVD+R/RWの規格策定に深く関わった同社だけに、BDドライブにも2層式DVD+R対応のロゴが書かれている
フィリップス製のBD/DVD/CD対応光ピックアップ『OPU8I』。レンズや読み取り部は1つ。2006年の量産出荷を予定している		こちらもフィリップスのBD-REディスク。REとは“Rewritable”の略で、DVD±RWのような書き換え可能型ディスクである。カートリッジから出しての使用も考慮されている

　
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