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ぷららネットワークス、“ぷらら”で迷惑メール規制システムを導入――携帯電話事業者向けに2005年1月に運用を開始

2004年12月07日 23時28分更新

文● 編集部

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(株)ぷららネットワークスは7日、インターネット総合サービス“ぷらら”において、迷惑メールを規制するシステムの導入を決定し、2005年1月から運用を開始すると発表した。さらに“Outbound Port 25 Blocking”と呼ばれる規制手法を併用することで、迷惑メールによる遅延の解消も図る。当初、ボーダフォン(株)の携帯電話向けの迷惑メールを規制するとしている。

“Outbound Port 25 Blocking”のイメージ
“Outbound Port 25 Blocking”による迷惑メール規制のイメージ

迷惑メール対策として、これまでは送信者の利用するドメインごと一時的に規制するといった対応がなされていたが、迷惑メールとは関係ないメールに遅延という2次被害が発生しており、携帯電話では特に被害が大きいという。そこで同社では、迷惑メールの送信パターンのうち代表的な2つの場合について防止対策を講じることにしたもの。

ひとつは、迷惑メールがぷららのメールサーバーを経由して送信される場合で、米オープンウェーブシステムズ社の迷惑メール送信規制システム“Rate base spam control”の導入で、トラフィック中の大量メール送信を検知すると、送信者を特定して以後、送信行為を規制する。

もうひとつは、独自に設置したメールサーバーなどから、動的IPアドレスを利用して送信された場合で、ISPのネットワークとインターネットとの設定(ゲートウェイ)において、インターネットに向かうメール送信(SMTP(25))を遮断する“Outbound Port 25 Blocking”を導入することで、外部にメールを送るためにはISPのメールサーバーを通過しなければならなくする。具体的には、ネットワーク外へのメールの通過点に“Rate base spam control”を組み込んだ中継用メールサーバーを設置することで、迷惑メールの送信を規制するという。

同社では2005年1月から、ぷららのネットワークを経由してボーダフォンの携帯電話ユーザー向けに送信されるメールに対し、これら2つの対策を併せて実施する。日本において“Outbound Port 25 Blocking”を利用した携帯電話向けのメール規制は初めての試みとしている。

同社では併せて、インターネットの脅威からユーザーを保護するために、セキュリティーサービスを段階的に強化することも発表した。標準(デフォルト)で無料のサービスと、オプションの有料サービスに分けて拡充する。標準で無料のサービスでは、今月末までに送信メールウイルスチェックのデフォルト化を実施し、2005年1月にかけて迷惑メール規制システムを導入する。2005年5月までには、未成年者に有害と考えられるコンテンツをURLフィルタリングで規制するコンテンツフィルタリング(設定解除も可能)や、ファイアーウォールサービスの提供も実施する予定。

有料のオプションサービスは、2005年3月までに、学習型“ベイジアンフィルタリング”を利用した迷惑メールフィルタリングの提供を開始し、2005年8月までに、政治/宗教などさまざまな項目や内容で閲覧規制をユーザーが設定できるコンテンツフィルタリングも提供する予定。

さらに、ホームページを閲覧したウイルスに感染するような通信を遮断するサービス、ワームや不正アクセスのトラヒックパターンを識別し通信を遮断するサービスなどの提供も夏をめどに提供するとしている。

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