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MTVX2004HF

MTVX2004HF

2004年12月09日 20時20分更新

文● 月刊アスキー編集部・岡本

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MTVX2004HF

カノープス

オープンプライス(実売価格:3万円弱)

さらに高画質化された新製品
コンポーネント端子も装備

MTVX2004HF
写真1 画質面でも前モデルから強化された「MTVX2004HF」。3D Y/C分離&3Dノイズリダクション用チップが別ボードになっている。
カノープス「MTVX2004」レビュー
MTVがついに2万円に! 本格派キャプチャカードの新モデル カノープス「MTVX2004」レビュー。写真をクリックすると当該レビュー記事に移動します。

 カノープス「MTVシリーズ」の新製品「MTVX2004HF」が登場した。継続販売される従来製品「MTVX2004」(実売2万円弱)の上位モデルにあたり、変更点は、TVチューナ部に「スプリットキャリアチューナー」の採用、「W3Dモード」の搭載、ビデオ入力端子を1系統から2系統に強化、コピーワンス放送の録画をサポートの4点がある。

 まずスプリットキャリアチューナーは、映像/音声信号を早い段階で分解し、それぞれの信号に対し、個別に増幅処理などを行うというもの。大音量の音声が放送に含まれていた際などに、映像側に発生するノイズを軽減できるという。W3Dモードは、MTV3000Wなど過去の上位モデルに搭載されていた機能を復活したもので、MTVX2004では排他利用だった3D Y/C分離と3Dノイズリダクションが同時に適応可能になる。



コンポーネント入力のコネクタはRCA×3のタイプ 別基板にある映像入力インターフェイスの「AN13310」と3D Y/C分離やノイズリダクションなどの機能も持つ「MN673747」
写真2 コンポーネント入力のコネクタはRCA×3のタイプで、付属ケーブルで接続する。地上/BSデジタルチューナと接続する場合は、チューナ側の出力を525i(D1)に固定する必要がある。写真3 別基板の画像。右に見えるのが、映像入力インターフェイスの「AN13310」、左に見えるのが3D Y/C分離やノイズリダクションなどの機能も持つ「MN673747」。これを2つ搭載することでW3Dモードを実現している。

 しかし、本製品でより注目すべきは残りの2つのポイントだ。まず、2系統の入力端子によって、ビデオデッキと外部チューナの同時接続が可能になり、使い勝手が非常に高まった。また、入力端子のうち1系統は新たにコンポーネント入力(色差入力)に対応している。この端子に接続可能な映像機器といえば、まず地上/BSデジタルチューナが思い浮かぶ。本機でキャプチャする場合は、地上波放送と同じSDレベルでの録画となるが、それでも画質差は歴然としている。

2系統のビデオ入力は「FEATHER2004D」から切り替える
画面1 2系統のビデオ入力は付属の「FEATHER2004D」から簡単に切り替えが可能。キャプチャカードの世界ではありそうでなかった機能だ。

 問題は、地上/BSデジタル放送には、アナログ接続でも「CGMS-A」と呼ばれるコピー制御信号が含まれている点である。大半のコンテンツは「コピーワンス」と呼ばれるデジタル録画を1回のみ許可するタイプであり、PC上ではNEC製の一部モデル以外、ほとんどコピーワンス番組に正式対応してこなかった。この録画が、付属ソフトの「FEATHER2004D」との組み合わせで可能になったわけだ。ただ、録画したMPEG-2データは独自に暗号化された状態で保存される(拡張子はm2d)。このデータをほかのメディアにバックアップすることは可能だが、録画時に用いたMTVX2004HFが装着されたPC以外では再生できない(カード本体にIDが含まれている)。また、他形式への再エンコードや、映像を編集することも不可能だ。

m2dはFEATHER2004D以外では再生不可
画面2 m2pは通常のMPEG-2データだが、m2dは暗号化されたデータなので、FEATHER2004D上(+録画時に用いたMTVX2004HF)以外では再生することもできない。

 カノープスでは、このm2dファイルをより便利に扱うためのソリューションを検討中とのことだが、現時点で不便がともなうのは確か。しかし、コピーワンス放送(もちろん地上波放送も)を高画質で録画できる製品として、MTVX2004HFが貴重な価値を持っていることは間違いない。

MTVX2004HFの主なスペック
製品名 MTVX2004HF
ビデオ入力 2系統(コンポジット/S-VIDEO/コンポーネント入力を兼用。コンポーネント入力は1系統でのみ利用可能)
対応OS Windows 2000/XP
サイズ 156(W)×107(D)mm

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