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NTTコミュニケーションズ、映像配信サービス“OCN Theater”をOCN光Bフレッツユーザーにも提供開始――基本料金で100タイトルの映画が見放題

2004年12月03日 21時42分更新

文● 編集部 小西利明

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OCNのBフレッツユーザー向けに提供される“OCN Theater”。レンタルビデオ感覚でTVで楽しめる映像配信サービスである。操作もすべてリモコンで可能
OCNのBフレッツユーザー向けに提供される“OCN Theater”。レンタルビデオ感覚でTVで楽しめる映像配信サービスである。操作もすべてリモコンで可能

エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(株)は3日、映像配信サービス“OCN Theater”を、同社のインターネット総合サービス“OCN”のBフレッツサービス“OCN光「Bフレッツ」”利用者向けに、8日から提供すると発表した。OCN Theaterとは、今年7月1日より同社の集合住宅向けインターネット接続サービス“CoDen光サービス”にて提供されていた有料映像配信サービス。このサービスをOCNをBフレッツにて利用するユーザーにも提供することで、OCN光「Bフレッツ」のユーザー拡大を目指す。サービス提供エリアはエヌ・ティ・ティ東日本(株)のBフレッツ提供エリアに準じ、“FLET'S.Net”への加入も必要。西日本地域は準備が整い次第提供となっている。また“OCNシアター・スタートキャンペーン”と題したキャンペーンも行なわれ、2005年1月31日までにOCN Theaterに申し込んだユーザーに対し、初期費用や基本料金の一部が一定期間無料になる。

OCN Theaterは、ユーザー宅に専用のセットトップボックス(STB)を設置し、配信された映像はSTBを接続したTVで視聴する。STBはルーターなどを経由して、光回線の回線終端装置と接続される。OCN Theaterの利用にはパソコンは必要ない。操作画面はすべて、STB付属のリモコンで操作可能である。STB側の映像出力端子はSビデオとコンポジットビデオで、D端子などは備えない。

OCN Theaterで使用されるセットトップボックス。ブロードバンドルーターと同程度の小さなユニットだ
OCN Theaterで使用されるセットトップボックス。ブロードバンドルーターと同程度の小さなユニットだ
OCN Theaterのトップ画面。上側にはテキストでニュースなどが流れるようだ トップ画面から選べるサービス。映画やTV番組の配信以外にも、情報サービスやカラオケなどが用意されている
OCN Theaterのトップ画面。上側にはテキストでニュースなどが流れるようだトップ画面から選べるサービス。映画やTV番組の配信以外にも、情報サービスやカラオケなどが用意されている

OCN TheaterのようにSTBを端末とした映像配信サービスは、ヤフー(株)の“BBTV”やBフレッツユーザー向けの“4th MEDIA”などがすでにサービスされている。これら競合に対するOCN Theaterの利点として、同社コンシューマ&オフィス事業部OCNサービス部 部長の小林洋子氏は、月額基本料金の1575円(OCN Theater利用に必要な料金のみ)だけで100タイトルもの番組が、何度でも視聴できる点を挙げた。

NTTコミュニケーションズ コンシューマ&オフィス事業部OCNサービス部 部長の小林洋子氏 同社が挙げるOCN Theaterと競合サービスの違い。基本料金だけで見られる番組数では、大きくリードしている。料金は映像配信サービスに加えて、ISP利用料や回線利用料などを全部含んだ金額
NTTコミュニケーションズ コンシューマ&オフィス事業部OCNサービス部 部長の小林洋子氏同社が挙げるOCN Theaterと競合サービスの違い。基本料金だけで見られる番組数では、大きくリードしている。料金は映像配信サービスに加えて、ISP利用料や回線利用料などを全部含んだ金額

OCN Theaterで提供される番組は、映画やTV番組など全1200タイトルで、年度内に2000タイトルまで拡充される予定。このうち100タイトルが月額基本料金だけで見られる“見放題”タイトルに設定されている。見放題タイトルは毎月20タイトル程度が、他のタイトルに入れ替えられる。それ以外の番組は有料のペイパービュー方式となっており、レンタルビデオのように番組選択後一定期間(たとえば2泊3日)、何度でも視聴できるようになっている。期間内であれば、途中まで見た番組を、翌日続きから見るといった操作も可能だ。映像配信のビットレートは約3.5Mbps程度のMPEG-2方式とのことで、DVDクオリティーには劣るものの、TVで見るのに十分なクオリティーが期待できそうだ。

トップ画面から“レンタルビデオ”を選んだ状態。同社ではあえて“VoD(ビデオオンデマンド)”というユーザーに馴染みのない用語は使わず、イメージしやすい表現を選んだという 見放題の番組については、タイトル一覧でマークがついて明示される。視聴可能な番組は、映画を中心にTVアニメやNHKのドラマ/ドキュメンタリーなども配信される
トップ画面から“レンタルビデオ”を選んだ状態。同社ではあえて“VoD(ビデオオンデマンド)”というユーザーに馴染みのない用語は使わず、イメージしやすい表現を選んだという見放題の番組については、タイトル一覧でマークがついて明示される。視聴可能な番組は、映画を中心にTVアニメやNHKのドラマ/ドキュメンタリーなども配信される
一覧から番組を選ぶとあらすじが表示されるほか、無料のサンプルビデオも視聴できる トップ画面で選べる“イチオシ”では、その時点での特集企画に沿った番組がまとめて紹介される
一覧から番組を選ぶとあらすじが表示されるほか、無料のサンプルビデオも視聴できるトップ画面で選べる“イチオシ”では、その時点での特集企画に沿った番組がまとめて紹介される

映像配信サービスだけでなく、映像カラオケ(800曲提供、年度内に1000曲提供予定)や文字ベースのニュース、天気予報、占い、地図、OCN Theater加入者同士で対戦できる簡単なゲーム(オセロや将棋など)が用意される。これらはいずれも基本料金だけで利用可能だ。

ニュースの項目では、その日のニュースが文字情報で提供される。どうせなら映像化を期待したいところだ 天気予報は、加入者の居住地域に合わせた情報が表示される。もちろん全国の他の地域を参照も可能
ニュースの項目では、その日のニュースが文字情報で提供される。どうせなら映像化を期待したいところだ天気予報は、加入者の居住地域に合わせた情報が表示される。もちろん全国の他の地域を参照も可能

2005年1月末日までのキャンペーン期間中にOCN Theaterに申し込んだユーザーは、申し込み初期費用5145円が無料になるほか、STBが無料プレゼントされるため、月額基本料金からSTBレンタル料金525円が除かれる。さらに見放題料金735円分も、2月末請求分までは無料になる。すべて合わせると、通常では初期費用5145円+月額料金1575円で6720円かかるところが、なんと315円まで値下がりするわけだ(2月末請求分まで。キャンペーン対象者はそれ以降月額1050円)。

なおOCN Theaterは今のところBフレッツのユーザーだけに提供されるが、来年度前半をめどにADSLユーザーへの提供も予定されている。ただしADSLの場合は通信帯域が十分に確保できないケースも考えられるので、その対策が問題となるだろう。

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