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VALUESTAR G タイプTX

VALUESTAR G タイプTX

2004年12月15日 00時00分更新

文● 鈴木 雅暢

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水冷にエアフローをプラスしたハイブリッドクーリング
静粛性はそのままに最新CPUに対応

背面にラジエータが張り出した水冷式独特のフォルム。TZと同じ水冷システムに、エアフローを促す9cmの吸気ファンを加えたハイブリッドクーリングシステムを採用することで、高性能と静粛性を見事に両立している(なお、写真ではエアフローファンを外してある)

 最近の高性能なCPUは、性能向上とともにその発熱も上昇を続けている。特に、“Prescott”コアのPentium 4+LGA775プラットフォームでは、これまでより一段とシビアな熱対策が要求されるが、それにあわせて、今回のタイプTXでは独自の水冷システムをさらに進化させ、これまでと変わらぬ静粛性を維持している。

 CPUの発熱をCPUジャケットから冷却液に吸収し、側板を這うパイプを経由して背面に大きく張り出したラジエーター内の巨大ヒートシンクに伝え、電源内部に内蔵した大径のSPSファンで冷却する――基本的な構造は従来と変わらないが、今回はサイドカバーに9cm角のエアフロー(吸気)ファンを加えた“ハイブリッドクーリングシステム”とすることで、CPU周りの電源回路やHDDなどを効率的に冷却できるようにした。また、ラジエータの内部も一新し、従来のアルミ製ヒートシンクから、銅パイプとアルミフィンを組み合わせたより放熱効果の高い、強力なものに進化させている。

 これまでよりファンの数は1つ増えたが、2つのファンの回転速度をインテリジェントに調整しているため、負荷時でも風切り音はごく小さく、静粛性はファンがひとつの「VALUESTAR G タイプTZ」と比べても遜色ない。また、HDDにはシーク音を抑える静音モードを導入、ビデオカードにも低速ファンを採用し、光学ドライブもDVD-Video再生時には回転を抑えるといった、システムレベルでの静粛チューンもこれまでと同様に行なわれている。



NEC Directならではの特典
充実したセレクションメニュー

 前述したように、基本スペック、付加機能、周辺機器はほとんどがセレクションメニューにより選択が可能。そのため、TV/ビデオ機能などは省いたシンプルな高性能マシンとして使ってもよいし、CPUパワーを抑えるかわりにTV/ビデオ機能をフル装備し、HDD容量を充実させたAVマシンに仕立て上げることも自由にデザインできる。NEC Directの購入ページには、6種類のベースモデルが用意されているので、それをベースにカスタマイズしていくのがよいだろう。

 ポイントを挙げるなら、基本構成としては、Pentium 4 540-3.20GHz、メモリ1GB(デュアルチャンネル)以上を基準に考えたい。録画映像を扱うならば、特に積極的に編集しようとしなくともCPUパワーやメモリ容量は至るところで必要になるし、やはり本機の優れたクーリングシステムを生かすためにも、ある程度高性能なシステム構成に仕立てたいところ。逆に、ある程度高性能なCPUを搭載しないのであれば、あえて本機を選ぶ必要性は薄れる。1ランク下の選択肢であるPentium 4 520-2.80GHzとは価格差も少ないので、将来のためにも余裕をもって選んでおきたい。

 グラフィックス機能は、3Dゲームをプレイすることが目的でないならばチップセット内蔵で困ることはあまりない。光学ドライブは、選択肢間での価格差も少なく、最上位である、DVD+R 2層書き込みに対応したDVDマルチプラスドライブ以外をあえて選択する理由はないだろう。そして、HDD容量は、TV/ビデオ機能の選択とリンクして考えるべき。アナログ録画ならば家電AV機器のHDD&DVDレコーダー並みの160GB~250GBがあれば十分だが、デジタル録画ではいくらあっても十分すぎるということはない。予算があるなら最大の400GB、あるいは追加HDDとあわせての800GBという構成も検討したいところだ。

 カスタマイズによる自由なスペック構成に加えて、NEC Directでは独自のキャンペーンをサイト上で随時展開中だ。このキャンペーンを活用すれば、購入時のお買い得度はさらにアップする。また、Pentium 4 560-3.60GHz搭載モデルは店頭モデルの「VALUESTAR TX」にはなく、NEC Directでのみ購入できる“最強”スペックである点も見逃せないポイントだ。


 最高レベルのCPUを搭載しているにもかかわらず、ハイブリッドクーリングシステムにより、ほぼ無音に近い感覚で利用できる静音設計は見事としかいいようがない。DVDムービーなどの鑑賞中に大きなファンノイズが発生する心配が皆無なので、リビングなどにも違和感なく置くことができ、パワフルなAV機能との相性も抜群だ。コンピューティングとAVライフ両方の快適さを究極まで追求できるマシンといえる。

“NEC Direct”で購入情報を確認する。ロゴをクリックするとNEC Directの当該製品ページに移動します
VARUESTAR G タイプTXの主なスペック
製品名 VARUESTAR G タイプTX
CPU Pentium 4 560/540/520、Celeron D 330(セレクションメニュー)
チップセット Intel 915G/ICH6
メモリ DDR2-533 SDRAM 256/512/1024/2048MB(セレクションメニュー)
HDD シリアルATA 160/200/250/400GB(セレクションメニュー)
追加HDD シリアルATA 160/200/250/400GB(セレクションメニュー)
光学ドライブ DVD+R DL対応DVDマルチプラスドライブ/DVDマルチプラスドライブ/CD-R/RW&DVD-ROMコンボドライブ(セレクションメニュー)
グラフィックスチップ(メモリ) チップセット内蔵/ATI RADEON X600 PRO(セレクションメニュー)
通信 Ethernet(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T)、IEEE 802.11a/b/g準拠無線LAN(セレクションメニューで追加可)
サウンド チップセット内蔵
インターフェイス PCI Expressx16×1、PCI Expressx1×1、PCI×3、USB 2.0×5、IEEE 1394(4ピン)×2&トリプルメモリースロット&PCカードスロット(セレクションメニューで追加可)
サイズ 幅173×奥行き450×高さ380mm(ラジエーター含む)
重量 約15Kg(構成による)
搭載OS Windows XP Home Edition SP2/Windows XP Professional SP2(セレクションメニュー)

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