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Indelible 1.0 for Mac OS X

使いやすさを追求したバックアップ支援ソフト

2004年12月12日 21時36分更新

文● 服部孔明

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■バックアップの設定をカスタマイズして登録できる

「Indelible 1.0 for Mac OS X」(以下、Indelible)は、データバックアップの初心者でも容易に使いこなせるインターフェースと、ハイエンドユーザーにも満足できる機能を兼ね備えたデータバックアップ支援ツールだ。

「Indelible 1.0 for Mac OS X」
「Indelible 1.0 for Mac OS X」

データのバックアップ先は、IDEまたはSCSI接続の内蔵ハードディスクドライブに加えて、FireWireとUSB接続の外付けドライブ/記録型CD/DVDメディア/ネットワークサーバー――といったデスクトップにマウント可能なボリュームを選択可能だ。

Indelibleは、プリセットを選択するだけでバックアップを実行可能な「クイックバックアップ」機能を備えている。これにより、最小限の操作手順で一般的な内容のバックアップを操作可能だ。もちろん各種設定を変更することで、ユーザーの要望に合わせた処理も行える。

クイックバックアップでは、メインウィンドウ内のポップアップメニューで、内蔵ドライブの全データ/システム関連以外のデータ/すべてのユーザーのデータ/ログイン中のユーザーのデータ――など、あらかじめ定義されたプリセットを選択して「スタート」ボタンをクリックすると、バックアップ作業を開始する(図1)。またバックアップ作業は、日時や処理をスケジュール化して実行することも可能だ。

図1
図1 バックアップを行う範囲があらかじめ定義されているので、初めて使用する場合も迷わずに作業を実行できる。作業日時や処理をスケジュール化し、自動的に実行する機能も備えている

クイックバックアップの標準的な処理方法は、初回のバックアップで指定データをすべてコピーしたのち、2回目以降は変更または新規作成されたファイルを上書きコピーする。さらに、コピーした履歴データを不可視フォルダーに「バージョン付き」データとして保存するため、バックアップを実行したどの時点のデータも復元できる。

バックアップの範囲をカスタマイズする場合は、メインウィンドウ内のポップアップメニューから「カスタム」を選択し、ウィンドウ下部の「オプション」パネルで指定すればいい(図2)

図2
図2 各種の機能を組み合わせて登録可能な「カスタム」は、データの圧縮や暗号化に加え、バックアップから除外するファイルなどを詳細に指定できる。カスタム設定を保存して登録すれば、次回からはメニューから呼び出せる

「カスタム」設定は先述のバージョン付きのほか、ファイルの旧バージョンを保存せず上書きする「シンプルコピー」、起動ディスクのコピーで使用する「クローン」、変更または新規作成ファイルを可視の日付フォルダーにコピーする「フル/差分バックアップ(※1)」、2つのボリュームとフォルダー間のデータを同一に保持する「同期」――といったコピー機能も用意されている。

※1 フル/差分バックアップ フルバックアップと差分バックアップを併用するコピー方法。基本処理はバージョン付きと同様だが、更新ファイルは上書きせず別フォルダーに追加する。このため、リムーバブルメディアへのバックアップに適している。

Indelibleは、基本作業だけでなくカスタマイズも素早く設定でき、シンプルかつ高機能で使いやすい。パーソナルユースはもちろんのこと、業務データを扱うSOHO環境でのユーザーにもお勧めしたいバックアップソフトだ。


Indelible 1.0 for Mac OS Xの主なスペック
対応機種 PowerPC G3以上のCPUを搭載した機種
対応システム Mac OS X v10.1以降

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