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LaCie d2 Bigger Disk Extreme FireWire 800

FireWire 800接続の1.6TBの大容量ハードディスク

2004年12月03日 00時00分更新

文● 池田冬彦

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■4台のハードディスクでRAID0を構築

「LaCie d2 Bigger Disk Extreme FireWire 800」は、FireWire 400ポート×1基/800ポート×2基/USBポート×1基――を備えた、容量1.6TBの外付けハードディスクだ。英オックスフォード・セミコンダクター社製のFireWire/ ATAブリッジチップ「Oxford 922」によって、容量400GBの3.5インチドライブ×4台(7200回転/分)を、RAID0(ストライピング)で構成している(写真)。もちろんMacに接続した際には、容量1.6TBのボリューム×1として認識される。ちなみにRAID0とは、複数のドライブユニットに対して同時並行してアクセスすることで、データの読み書きを高速化する仕組みのことだ。

写真
写真 ハードディスクドライブ×4台を搭載するため、ハードディスクドライブ×1台を搭載するモデル(右)より、幅と奥行きがそれぞれ2倍となる

アルミ合金性のボディーは放熱性に優れており、冷却ファンは搭載していない。そのため、起動時にこそやや大きな音を発するが、通常はドライブの回転音とヘッドのアクセス音しか聞こえなず、それも目立たない。

本製品の起動時間は少々長めで、電源の投入から数十秒を要する。そのため、電源スイッチにはオン/オフのほかに「Auto」モードが用意されている。これは、長時間にわたってドライブへのアクセスがないと自動的に電源を落とし、アクセスが発生すると自動的に再度オンになるというものだ。同設定にしておけば短時間で復帰できるうえ、待機時の消費電力が抑えられる。基本的に電源は、「Auto」モードにしておくといいだろう。

Power Mac G5 1.6GHzを使って1GBのファイルを転送する時間を測定したところ、FireWire 800接続の場合は42.6MB/秒となった(グラフ)。同社が公表している85MB/秒には及ばないものの、大容量ディスクシステムとしてはかなり良好な性能を示した。さらに、同等のディスク×1台を内蔵する「LaCie FireWire 800 HDD」でも同様のテストを行ったところ、d2 Bigger Disk Extremeのほうがわずかに高速だった。これは、RAID0による高速化効果によるものと思われる。ただし、10MBのファイル×100個を収めた容量1GBのフォルダーを転送してみると、差はほとんど出ない結果となった。d2 Bigger Disk Extremeがファイルを書き込む際に発生するオーバーヘッド処理に、やや時間がかかっているためと推測される。

グラフ
グラフ ファイルコピーではd2 Bigger Disk Extremeが高速だが、フォルダーコピーでは単一ドライブのd2 FireWire 800とほぼ同じ結果となった。FireWire 800接続のファイルコピーの場合、最大転送速度は42.6MB/秒となった

本製品は、1.6TBという大容量ドライブをFireWire接続の外付けハードディスクとして利用できる画期的な製品だ。この容量を持つ製品は、50~100万円台のNAS/RAID製品が主流で、現時点では競合製品は見当たらない。また容量400GBの単体ドライブの実勢価格は約5~6万円であり、25万円前後で購入できる本製品のプライスパフォーマンスは、非常に高い。


LaCie d2 Bigger Disk Extreme FireWire 800の主なスペック
対応機種 FireWire 400/同800ポートを備えた機種
対応システム Mac OS X v10.0以降/Mac OS 9.0以降
本体サイズ 幅88×奥行き268×高さ173mm
本体重量 5kg

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