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独インフィニオンテクノロジーズ、大きさが18nmのカーボンナノチューブトランジスターを試作

2004年11月24日 18時56分更新

文● 編集部

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インフィニオンテクノロジーズジャパン(株)は24日、独インフィニオンテクノロジーズ社が現地時間の22日付けで世界最小という18nmのナノチューブトランジスターを組み立てたと発表した。

構造図
1本の単層カーボンナノチューブを利用してFETを作成

カーボンナノチューブは、電子の弾道輸送(Ballistic Transport)により、ほとんど表面抵抗なしで電流を流せ、銅線の1000倍の電流を扱えるのが特徴。今回、同社のミュンヘン研究所が作成したナノチューブトランジスターは、直径が0.7~1.1nmのカーボンナノチューブを利用した電界効果型トランジスター(FET)で、サイズは従来の約4分の1。供給電圧が0.4V(従来は0.7V)で15μA以上の電流を流せるとしており、電流密度はシリコンの約10倍になるという。

顕微鏡写真
走査型電子顕微鏡の写真。ソースとドレインの間がカーボンナノチューブで接続されている

同社では、ナノチューブを利用することでトランジスターの微細化を従来と同じ速度で継続できると考えており、国際半導体技術ロードマップ委員会(ITRS)が2018年になると予測している0.35Vでの動作も可能であるとしている。

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