【Macromedia MAX 2004レポート Vol.8】「ビデオは近年エキサイティングな要素」――マイク・ダウニー氏、“FlashVideo”の進化を語る
2004年11月10日 23時13分更新
Macromedia Flashテクニカルプロダクトマネージャーのマイク・ダウニー氏 |
“Macromedia Flash”シリーズでは、2002年に発売された『Macromedia Flash MX』からビデオの取り込み/再生が可能になった。最新の『Macromedia Flash MX 2004』では、Flashファイル(SWF)に埋め込んだ短い動画だけでなく、独自のFlashVideoファイル(FLV)に変換することで長時間の動画の再生やストリーミング再生も行なえる。Macromedia MAX 2004の最終日(4日)にインタビューした、Macromedia Flashテクニカルプロダクトマネージャーのマイク・ダウニー(Mike Downey)氏は、「最近このFlashVideoの役割が重要視されてきた」と話す。
『Macromedia Flash MX 2004 Professional』に付属するFLVファイル作成ツールの画面 |
ダウニー氏によると、「ビデオは近年エキサイティングな要素であり、さまざまな会社からこれを使いたいというオファーがある。例えば、ハリウッドの会社が、新しい映画の宣伝に使うというケースが増えている」という。従来よくある映画の告知サイトでは、予告編映像を単に最初から最後まで通り一遍再生するだけというものが多かったが、FlashVideoを使うことでユーザーが何かをクリックすると予告編の一部が流れる、といった“インタラクティブな体験”が得られるという。例えば映画『ボーン・スプレマシー(The Bourne Spremacy)』では、何かをクリックするたびにさまざまなムービーや情報が少しずつ露出する仕掛けになっている。
さらにダウニー氏は、「FlashVideoには、ほかの(動画配信)メディアより支持される3つの理由がある」と述べる。すなわち、
- Flash Playerが普及してること
- 仮にFlash Playerを持っていなくても、500KB未満のファイルをダウンロードするだけですむが、WMV形式のファイルを再生しようとすると8MB以上の大容量ファイルのダウンロードに待たされる
- クリエイティブコントロールなこと
- 例えば映像を四角に枠の中だけでなく、丸い鏡の中など、自由な形で再生・表示できる
- リッチでインタラクティブであること
- シーケンスの変更や視点切り替えなど、インタラクティブな要素が盛り込める
なお、「画質面の向上以外に、多チャンネルオーディオ(5.1chなど)のサポートの予定は?」と聞くと、「いい質問だ。しかし、それについては今は答えられない」と、残念ながら明確な回答は得られなかった。