【Macromedia MAX 2004レポート Vol.6】次期Macromedia製品にこんな機能はどうだい? ピィ~ィッ!! or ブゥ~ゥ!!――スニークプレビュー
2004年11月04日 23時57分更新
普段の講演やセミナーとは異なり、かなり砕けた(壊れた?)雰囲気で始まった“スニークプレビュー”。司会を務めたマイク・チャンバー(Mike Chambers)氏も、ピエロの格好で登場した |
3日目の締めくくりとして、基調講演などを開催した講堂(オーディトリアム)で午後5時半から“スニークプレビュー”が開催された。これは、現在開発中の次世代製品に搭載を予定している新機能をいち早く紹介するもので、来場者に対する“ご意見伺い”という場でもある。会場に入るや、スタッフから指笛代わりのホイッスルが渡され、今すぐにでも使いたくなる“Cool(クール、素晴らしい)”な新機能には笛で賛同を、改悪/妥協と思われる変更には“Booo(ブーイング)”でそれぞれ答えるようになっている。なお、ここで紹介された機能はあくまでも開発中のものであり、実際に製品に搭載される場合は仕様や画面が異なる場合もある。
「マーケットのニーズに合わせて、こうしました」という妥協の産物には、ブーイングを浴びせてくれ! と豪語して、スニークプレビューは始まった | 会場で渡されたホイッスルには、トランペットタイプとサックスタイプがある。トランペットタイプは指で押さえるところに穴があるので、多少の音程をコントロールできるかも!? |
Breeze
開発中の次世代“Breeze”の新機能を紹介するトム・ヘイル(Tom Hale)氏 |
コミュニケーションとプレゼンテーション機能を併せ持つeラーニングソリューション、“Breeze(ブリーズ)”の新機能としては、ライブコミュニケーション機能“Breeze Live!”で電子メールと同時に携帯電話の番号をまとめて管理、発信する機能を搭載し、相手がパソコンの前にいなくても呼び出すことができるという。さらに、1対1だけでなく、まとめて複数の相手を呼び出すことも可能になる。大きなプロジェクトでグループディスカッションを行なう際に便利になるだろう。
次世代Breezeでは、呼び出す相手にメールアドレスのほか電話番号を管理可能で、ここからダイヤルしてパソコンから離れた場所にいる相手を呼び出せる |
Fireworks
次世代“Fireworks”を紹介するモーリン・キーティング(Maureen Keating)氏。会場が盛り下がりそうになると、Tシャツを観衆に投げ込んで、再びヒートアップさせる |
ウェブコンテンツ/アプリケーションの重要な部品である、グラフィックスを編集する“Fireworks(ファイアーワークス)”では、曲線に沿った形にテキストをレイアウトできる機能や、赤目の修正、近似領域を自動的に選択する“マジックワンド”、および選択範囲の辺縁部を切り抜きパスに変換する新機能が紹介された。
次世代Fireworksの機能のひとつで、ベジェ曲線にそってテキストを配置する機能 | これを使えばイグアナのまぶた(?)にそってテキストを配置できる。さらに、この写真には赤目修正機能を施しているが、実はこのイグアナ、“レッドアイイグアナ”という種類なのだとか…… |
Flex
次世代“Flex”を紹介するエリー・グリーンフィールド(Ely Greenfield)氏。彼もたくみにTシャツによるヒートアップを使う業師だ |
既存のデータベースシステムとXML経由で連携して、データの可視化(グラフ表示)などをとく意図する“Flex(フレックス)”は、グラフの表現力をさらに高めるべく改良を重ねている。データラベル(ここのグラフの領域が示すサンプル名)の自動配置が可能になり、グラフを移動/回転/拡大縮小しても自動的にラベルが正しく貼り付けられるようになっている。ウィンドウサイズに合わせた自動拡大縮小(ストレッチ)も可能。また、3Dグラフの表現やアニメーション表現も可能になり、例えば急速な勢いで伸びていく棒グラフをスクロールやアニメーションを使って視覚的に訴える効果が可能になるという。
Flash
マウスで光源を移動すると、それにあわせてテクスチャーの明るさがリアルタイムに変化する | 格子模様の上でマウスをドラッグすると、レンズ効果でゆがみが生じる | 1枚のグラフィックスをモノクロ化して、さらに細かいピースに分割、高速に入れ替えてパズルのように表示しているサンプル | ||
Macromedia Flash Player 8(8 ball)の表現力向上のサンプル |
次世代『Flash Player 8』(コードネーム:8 ball)について、光源の移動による光の拡散効果を表現したり、マウスの動きに合わせてゆがむ“レンズ効果”、静止画を細分して場所を入れ替えるパズルのように表現するなど、Flash Player(クライアント側)での多彩な表現力が新たに紹介された。
そのFlashコンテンツを開発する“Macromedia Flash”の最新版では、東京でのFlash Player 8のデモでも見せたドロップシャドー(陰影表現)付きのアニメーション作成のほか、動きのあるキャラクターに背景の色情報を影響させる“ブレンディング”の機能も追加された。デモでは、キャラクターの輪郭にあわせて、背景の色を反転した“透明人間がいる”ような効果を見せていた。
またレイヤー機能も強化され、減算処理(重ねた形状での切り抜き)が可能になったほか、グラデーションレイヤーのグラデーション効果(開始位置やグラデーションする方向、バランス)などをマウスドラッグで編集加工できるため、表現力が向上するという。