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【WPC EXPO 2004 Vol.9】DVD+RWアライアンス、DVD+RW 8Xの最終企画書案を発行――8倍速DVD+RWドライブは今秋にも登場か

2004年10月22日 01時37分更新

文● 編集部 小西利明

8倍速DVD+RW対応を示す“DVD+RW high speed”のロゴマーク。“CD-RW High Speed”と同様に、将来は対応機器やメディアにこのマークがつく
8倍速DVD+RW対応を示す“DVD+RW high speed”のロゴマーク。“CD-RW High Speed”と同様に、将来は対応機器やメディアにこのマークがつく

DVD+R/+RW規格を策定・推進する業界団体“DVD+RWアライアンス”は21日、WPC EXPO会場内記者発表ルームにて報道関係者向けに新規技術発表会を開催し、“DVD+RW 8X”の最終企画書案を発行、ライセンス先企業への提供準備が完了したことを発表した。仕様が確定したことにより、8倍速記録が可能なDVD+RWのメディアと記録ドライブの登場に道が開けた。またドライブやメディアがDVD+RW 8X対応していることを示す、新しいロゴマークも公表された。

発表会の冒頭では、DVD+RWアライアンスのプロモーショングループ“DPPG(DVD+RW Product Promotions Group)”を代表して、ソニー(株)の張間廣信(はりまひろのぶ)氏による“記録型DVD市場動向”と題した講演が行なわれた。それによると、2004年第1四半期におけるパソコン用記録型DVDドライブでは、世界市場のシェアの92%がDVD+RW/+Rの記録に対応し、DVD-R/-RWの78%、DVD-RAMの29%を大きくしのいで普及しているという。ただしDVD+RW/+Rの記録のみに対応した“シングルドライブ”は減少傾向にあり、市場の主流はDVD+RW/+RとDVD-R/-RWの双方に対応したデュアル式のドライブか、DVD-RAMも含めた全メディアの記録に対応する“スーパーマルチドライブ”に移っているとの分析も示された。また家庭用DVDビデオレコーダーのフォーマット別シェアでも、日本だけがDVD-RAMが50%近いシェアを取っているのを別とすれば、欧州では70%程度、米国でも50%以上のシェアをDVD+RW/+Rが占めており、“世界の主流はDVD+RW”であるとした。



DVD+RW/+Rの市場シェア動向について説明したソニー張間氏 2003年第4四半期から2004年第2四半期までのパソコン用記録型DVDドライブの市場シェアの変化。いずれのメディアもシングル対応は減少し、デュアルやスーパーマルチドライブがシェアを伸ばしている
DVD+RW/+Rの市場シェア動向について説明したソニー張間氏2003年第4四半期から2004年第2四半期までのパソコン用記録型DVDドライブの市場シェアの変化。いずれのメディアもシングル対応は減少し、デュアルやスーパーマルチドライブがシェアを伸ばしている

続いてオランダのロイヤル・フィリップス・エレクトロニクス(Royal Philips Electronics)社オプティカルストレージ部門広報担当のハンス・ドリエッセン(Hans Driessen)氏により、DVD+RW/+RのロードマップとDVD+RW 8X規格についての説明が行なわれた。Driessen氏まずロードマップについて言及し、現在最高4倍速のDVD+RWが、2004年秋に8倍速、2005年春には8倍速以上に高速化され、現在2.4倍速の2層式DVD+R(DVD+R DL)は4倍速をスキップして、2005年春に8倍速、2005年秋には8倍速以上まで高速化されるとした。一方すでに16倍速対応の製品が登場しているDVD+Rについては、ディスクに使われているポリカーボネイトの強度の限界により、現在の毎分1万回転を超える速度にはできず、そのため高速化は16倍速までとなるという。

Royal Philips Electronics社オプティカルストレージ部門広報担当のHans Driessen氏 DVD+RW/+Rのフォーマットロードマップ。高速化は16倍速で打ち止めとなる
Royal Philips Electronics社オプティカルストレージ部門広報担当のHans Driessen氏DVD+RW/+Rのフォーマットロードマップ。高速化は16倍速で打ち止めとなる

DVD+RW 8Xについては、“New high speed +RW standard ”規格のVersion 0.9が今年9月に標準化を完了し、1ヵ月以内に1.0として発行される。DVD+RW 8Xの技術的な特徴は、8倍速記録を実現するために、新規のライトストラテジー(ディスクに記録する際のレーザーパワーの制御方式)を導入した点にある。Driessen氏によると、8倍速記録では記録層の状態がアモルファス(非結晶)状態から結晶状態に変化する時間が非常に速いため、新規のライトストラテジーを開発する必要があったという。ちなみにこの新しいライトストラテジーは“Castle Shape”と呼ばれている。記録時のレーザーパルスの変化をグラフにした様子が、あたかも城壁の側面型のように見えるからのようだ。記録時のレーザーパワーは45mWと、16倍速DVD+Rの記録時と同等以下を目指して設計されたという。この発言からすると、16倍速DVD+R対応ドライブであれば大きなコストアップなしにDVD+RW 8Xに対応が可能と思われ、ドライブ製品の価格は、16倍速DVD+R対応ドライブ登場時とさほど変わらないと予想できる。

DVD+RW 8Xの特徴について。8倍速記録には対応ドライブが必要 8倍速記録のために開発されたライトストラテジー“Castle Shape”
DVD+RW 8Xの特徴について。8倍速記録には対応ドライブが必要8倍速記録のために開発されたライトストラテジー“Castle Shape”

またDVD+R DLの高速化についても言及された。現行の2.4倍速では、8.5GB分を記録するのに約47分も要するため、記録速度の高速化が検討されている。6倍速記録については、Castle Shapeを使用して現行の2.4倍速対応ディスクへの記録も可能であることが検証されているが、目標の8倍速記録の実現にはディスク記録層の色素とライトストラテジーの最適化を行なう必要があるとした。すでにフィリップスの試作ドライブと、三菱化学メディア(株)、(株)リコーの試作ディスクにより、8倍速記録の実証が行なわれたとのこと。8倍速DVD+R DLの仕様は2004年第4四半期に確定し、製品化は2005年第1四半期を予定している。

発表会の最後には、DPPGを代表してリコーの小林氏により、10月6日にIT関連技術と最新製品の総合展示会“CEATEC JAPAN 2004”にて行なわれた松下電器産業(株)の岡崎之則氏による講演“DVD-RAMの特徴と今後の展開”に対する、DPPGからのコメントが発表された。要点としては、CEATECの講演で示された“機能から見た記録型DVDの比較”にてDVD+RW/+Rには“ない”“不可能”とされた点についての反論という形で、

     
  • 著作権保護機能はフィリップスによるVCPS(Video Contents Protection System)という仕様が策定されており、米国のデジタル放送著作権保護規格“Broadcast Flag”には対応ずみ。日本のデジタル放送のコピーワンスにも対応のための申請を準備中
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  • ビデオ記録方式は“DVD+VR”として規格化済み。ユーザーによるファイナライズも不要
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  • 誤消去防止はDVD+RWの仕様で規定済み。書き換え不能なDVD+Rにはそもそも不要
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  • DVDカムコーダーも近いうちに登場する。8cmメディアは規格化済み

など、DVD+RW/+Rの規格には講演で指摘されたような弱点はないことを強調した。しかし日本のデジタル放送のコピーワンスへの対応については、デジタル放送の仕様を定める(社)電波産業会(ARIB、アライブ)に対する申請を準備中という段階で、申請をいつ行なうかやコピーワンス対応機器の登場時期のめどについては未定とのことだった。

DVD-RAMの優位性を強調した松下電器産業の講演に対するDPPGからのコメントの一部。著作権保護機能についても対応が行なわれているが、日本のデジタル放送への対応は準備中
DVD-RAMの優位性を強調した松下電器産業の講演に対するDPPGからのコメントの一部。著作権保護機能についても対応が行なわれているが、日本のデジタル放送への対応は準備中

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