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NRI、アニメや自作PCなど主要5分野のマニア消費者層の市場規模を2900億円と発表

2004年08月24日 00時00分更新

文● 編集部

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(株)野村総合研究所は24日、日本のマニア消費者層(オタク層)の市場規模推計と実態に関する調査結果を発表した。対象となったのは主要5分野(アニメ/コミック/ゲーム/アイドル/組立PC)で、同社による推計によると5分野全体のマニア消費層の消費規模は約2900億円に達することが分かったという。

組立PC以外のコンテンツに関連する4分野の産業全体の市場規模は約2兆3000億円で、マニア消費層が金額ベースで11%を占めるとしており、市場に対する影響力と消費規模は、もはや“ニッチ”とは言えないとしている。

国内主要5分野のマニア消費者層の規模推計(人口は重複あり)は、アニメでは人口が20万人で市場規模は200億円、アイドルでは人口が80万人で市場規模が600億円、コミックでは人口が100万人で市場規模が1000億円、ゲームでは家庭用ゲームの場合、人口が57万人で市場規模が450億円。組立PCでは、秋葉原で新製品を初期価格で購入する10代から30代の“リッチ系”の人口が3万人で市場規模が300億円、秋葉原電気街の裏通りで在庫処分の激安パーツや中古パーツを収集する40代を中心とした“ジャンク系”の人口が2万人で市場規模が20億円となるという。

また、マニア消費者層はインターネット利用率と情報発信能力が高く社会的影響力が強いことや、関連する分野をまたがり集団を形成していることも明らかになったとしている。これについて、マニア消費者層は「独自の価値観に基づいて、金銭および時間を優先的に配分する消費行動」「自己流の解釈に基づく世界観の再構築と二次的創作活動」を繰り返しながら理想像を追求しており、購買意欲が高いだけでなく、コミュニティー形成の核、次世代技術の革新の場、新商品の実験対象としての価値も高く、近未来の商材を見極める意味で、産業的視点から期待される役割が大きい母集団であると言えるとしている。

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