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平成電電とドリームテクノロジーズ、時速100kmで走行中にも1Mbpsの送受信が可能という次世代無線LAN技術を利用した新事業構想を発表

2004年08月12日 20時32分更新

文● 編集部 佐久間康仁

新事業発表会の出席者
新事業発表会の出席者

平成電電(株)とドリームテクノロジーズ(株)は12日、東京・日比谷の帝国ホテルで記者説明会を開催し、(株)キューウエーブが開発中の次世代無線LAN技術への共同出資、ならびに2005年末を目標としたデータ通信/音声通信サービスの新事業構想を発表した。



左から、キューウエーブの代表取締役の石井義之氏、平成電電の代表取締役の佐藤賢治氏、ドリームテクノロジーズの代表取締役社長の櫛間勝見氏
左から、キューウエーブの代表取締役の石井義之氏、平成電電の代表取締役の佐藤賢治氏、ドリームテクノロジーズの代表取締役社長の櫛間勝見氏

会場には、平成電電(株)の代表取締役の佐藤賢治氏、ドリームテクノロジーズ(株)の代表取締役社長の櫛間勝見氏、(株)キューウエーブの代表取締役の石井義之氏と取締役 研究所長で九州工業大学情報工学部教授の尾知 博氏、自動販売機の開発/販売/設置/管理などを行なう(株)ホーキングの代表取締役の宮岡 皓氏、無線LANネットワークの設計などを行なう(株)IRIコミュニケーションズの取締役の荒川嗣司(あらかわつくじ)氏らが出席。各社の役割や新技術の概要、事業展開の予定などを説明した。

キューウエーブの取締役 研究所長で九州工業大学情報工学部教授の尾知 博氏
QW-MIMOの技術説明を行なうキューウエーブの取締役 研究所長で九州工業大学情報工学部教授の尾知 博氏

全国10万台の自動販売機にアクセスポイントを設置

今回出席した5社の役割は以下のとおり。

平成電電
無線LAN事業の展開とネットワークの構築
事業展開に必要なハード/ソフトの開発(携帯端末や基地局など)
ドリームテクノロジーズ
事業展開に必要なハード/ソフトの開発
携帯端末を使った各種サービスの開発(コンテンツなど)
キューウエーブ
次世代無線LAN技術“QW-MIMO”を利用したチップの開発
ホーキング
無線LANアクセスポイントを内蔵した自動販売機の開発/販売
IRIコミュニケーションズ
無線LANネットワークの設計/運用監視
ISPへのローミングサービス提供

新事業の概要 QW-MIMOのアーキテクチャー説明図
新事業の概要QW-MIMOのアーキテクチャー説明図

キューウエーブが開発中のQW-MIMO(キューウエーブ マルチインプットマルチアウトプット)は、送信側(自動販売機に設置するアクセスポイント)に4本のアンテナを装備し、1つの周波数帯で4つの異なる符号化信号を送信、受信側は2本のダイバーシティアンテナで受信し復号化するもの。QW-MIMOではIEEE 802.11b/gと同じ2.4GHz帯の無線を用いて、専用符号化/復号化チップを使い独自のプロトコルで最高31.5Mbpsの無線通信を可能としている。従来のIEEE 802.11a/gの理論値(54Mbps)と比べて最大伝送速度が低く抑えられているのは、高速移動時(時速100kmでの移動を想定)でも広範囲(非見通し半径500m)で1Mbps以上の実用的な速度で無線通信を実現するべく開発したため。4つのアンテナから発信する情報が混信しないように、冗長部分をより多く必要とするからだと説明する。ちなみに、従来のIEEE 802.11gなどでは静止状態での無線伝送を想定して規格が作成されており、到達距離も計算上6Mbpsで見通し距離200m以内、非見通しの状態では150m以内がカバー範囲だった。QW-MIMOは見通し距離では半径2~3km圏内での移動中も1Mbpsの伝送が実現できるという。

QW-MIMOと既存技術の比較1 QW-MIMOと既存技術の比較2
QW-MIMOと既存技術の比較1QW-MIMOと既存技術の比較2

今後の展開は、現在QW-MIMOの回路が試作済みで、アナログ回路やMAC(Media Access Control)部分の開発をキューウエーブが開発中。秋頃には室内検証と屋外でのフィールド検証を経て、2005年5月ごろにサンプルチップをリリース。これに合わせて平成電電とドリームテクノロジーなど各社は、今年9月~12月に名古屋/長野/新潟の3都市でホテルや“愛・地球博(愛知万博)”のサテライト会場などで100ヵ所に無線LANスポット付き自動販売機を設置して実証実験を行なう(ここでは現状の無線LAN規格を使用)。2005年8月にQW-MIMOを使った試験サービスを開始し、2005年末の本格運用を目指しているという。

QW-MIMOの試作ボード
QW-MIMOの試作ボード

サービス開始当初はデータ送受信のみ対応で、定額制での提供を予定している。価格は、「後発なので、PHSや携帯電話などの定額制データ通信サービスより高くはできない」(佐藤氏)と話し、4000円程度での実現を示唆した。また、音声通話サービスについては、「既存のVoIPなどの技術ではなく、独自プロトコルを開発して実現する予定。詳細は未定」とのみ答えたが、料金については「定額料金ではなく従量課金になるだろう」と話した。10万台という自動販売機の台数について宮岡氏は、「ホーキングが管理しているのが85万台で、全国では現在500~550万台が稼働している。こうした自動販売機の管理を効率化(テレメータリングなど)するとともに、ユビキタス時代の社会基盤に貢献できればと思い、参加した」とプロジェクトへの参加の背景を語った。

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