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三洋電機、プラズマ/液晶TV“VIZON”シリーズに新デザインのサブブランド“CAPUJO”など7機種を発売

2004年08月09日 01時19分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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常務執行役員の井植敏彰氏ら
発表会の参加者。左から、常務執行役員の井植敏彰氏、FPテレビBU事業企画部部長の河合晃弘氏、(有)キュリオシティの代表取締役社長のグエナエル・ニコラ氏

三洋電機(株)は6日、東京・大手町の大手町サンケイプラザで記者説明会を開催し、同社の大画面TVブランド“VIZON(ヴィゾン)”シリーズの新製品として、新デザインを採用したサブブランド“CAPUJO(カプージョ)”シリーズ5製品を含むプラズマ/液晶TV7製品を発表した。全機種地上アナログ/デジタル/BSデジタル/110度CSデジタル対応チューナーを内蔵する。9月1日以降(CAPUJOは10月8日以降)順次発売され、主な仕様と価格は以下のとおり。

“VIZON CAPUJO”『PDP-42V3(W)』+ウーハー内蔵システムラック『TD-42V3(W)』
42インチプラズマハイビジョンTV/ラック一体型/ホワイト
70万3500円(TV本体)/10万5000円(ラック) 10月22日発売予定
“VIZON CAPUJO”『PDP-42V3(S)』+ウーハー内蔵システムラック『TD-42V3(M)』
42インチプラズマハイビジョンTV/ラック一体型/本体:シルバー+ラック:“ビターオーク”
70万3500円(TV本体)/10万5000円(ラック) 10月22日発売予定
“VIZON CAPUJO”『PDP-42HD5(S)』
42インチプラズマハイビジョンTV/シルバー
71万4000円 10月22日発売予定
“VIZON CAPUJO”『LCD-23PD5』
23インチ液晶TV/ホワイト
26万2500円 10月8日発売予定
“VIZON CAPUJO”『LCD-17PD5』
17インチ液晶TV/ホワイト
18万9000円 10月8日発売予定


“VIZON”『PDP-37HD5』
37インチプラズマハイビジョンTV/ホワイト
65万1000円 9月1日発売予定
“VIZON”『PDP-30HD5』
30インチ液晶ハイビジョンTV/ホワイト
52万5000円 9月10日発売予定

常務執行役員 コンシューマ企業グループコンシューマ営業本部本部長の井植敏彰氏 CAPUJOのデザインを担当した(有)キュリオシティの代表取締役社長のグエナエル・ニコラ氏
常務執行役員 コンシューマ企業グループコンシューマ営業本部本部長の井植敏彰氏CAPUJOのデザインを担当した(有)キュリオシティの代表取締役社長のグエナエル・ニコラ氏

発表会には常務執行役員 コンシューマ企業グループコンシューマ営業本部本部長の井植敏彰(いうえとしあき)氏、AVソリューションズカンパニー FPテレビBU事業企画部部長の河合晃弘(かわいあきひろ)氏、CAPUJOのデザインを担当した(有)キュリオシティの代表取締役社長のグエナエル・ニコラ(Gwenael Nicolas)氏らが出席し、開発の背景などを語った。

CAPUJOは、スペイン語で“繭(まゆ)”を意味する“Capullo”をベースに、“人を包み込むようなやさしさをイメージした”という造語。ニコラ氏は、「技術が進むにつれて、デザインは人から離れていってしまう。それを回帰する意味を込めて制作した。インテリアや家電機器にも暖かさや快適性(コンフォート)が重要なキーワードになっている。リビングルームをTVが“ある”から、TVが“居る”空間にシフトしたい」「従来のTVはフレームの中に映し出された絵というイメージがあったが、フレームごと映像を包む込むようなイメージでデザインしている。形状のコンセプトは“つるるん”とした、ソフトな部分とシャープな部分の組み合わせ。トキを思い描いてデザインしたため、色は白が基調になった。製品のホワイトとシルバーは、どちらも光を反射し、明るいところでは目だって影の部分が形を強調する。その色を生かして、商品のアイデンティティーを強調する形に仕上げた」とデザインコンセプトを説明した。

大画面TVの市場動向についての同社独自予測
井植氏の説明に使われた、大画面TVの市場動向についての同社独自予測

井植氏は、大画面TVの市場動向について自社予測の数値を挙げ、「2003年度が170万台、2004年度は335万台、2005年度は395万台、2006年度は505万台と順調に出荷数が伸びる見込みで、2006年度には台数ベースでもブラウン管のTVを逆転するだろう。金額ベースではすでに2003年度で逆転しており、2006年度には90%をフラットTVが占める見込み」と語った。この急速な普及の要因は、2006年の全国的な地上デジタル放送開始だが、同社では現在の大画面TVのシェア(1%台)を4%(台数ではシリーズ全体で14万台)に載せるべく、戦略的なプロモーションを図っていくことを明らかにした。具体的には、販売ルートこそ通常の家電系だが、家具メーカーなどとタイアップして認知度向上に努める、としている。

“VIZON CAPUJO”『PDP-42V3(S)』+ウーハー内蔵システムラック『TD-42V3(M)』 “VIZON CAPUJO”『PDP-42HD5(S)』 “VIZON CAPUJO”『LCD-23PD5』
“VIZON CAPUJO”『PDP-42V3(S)』+ウーハー内蔵システムラック『TD-42V3(M)』“VIZON CAPUJO”『PDP-42HD5(S)』“VIZON CAPUJO”『LCD-23PD5』
“VIZON CAPUJO”『LCD-17PD5』 “VIZON”『PDP-37HD5』 “VIZON”『PDP-30HD5』
“VIZON CAPUJO”『LCD-17PD5』“VIZON”『PDP-37HD5』“VIZON”『PDP-30HD5』
今回発表された製品群

デザイン面以外の各製品の特徴は、42/37インチのプラズマTV(PDP-42V3/PDP-42HD5/PDP37HD5)に第4世代ALIS(アリス)パネルを、30/23インチの液晶TV(LCD30HD5/LCD-23PD5)に550cd/m2の高輝度液晶パネルを採用。高画質化エンジン“VIZONエンジンII”(23/17インチの液晶TVは“VIZONエンジンLE”)を搭載。デジタルカメラ接続用USB端子“デジカメ端子”、SDメモリーカードスロット(PDP-42V3/PDP-42HD5/PDP-37HD5/LCD-30HD5)、10/100BASE-TX準拠のEthernet端子(PDP-42V3/PDP-42HD5/PDP-37HD5/LCD-30HD5)を装備。30インチ以上のモデルに電動スイベル機構を搭載(従来は37インチ以上)、など。

第4世代ALISパネルの説明
第4世代ALISパネルの説明

第4世代ALISパネルは、富士通日立プラズマディスプレイ(株)が製造する高輝度プラズマパネルで、従来モデルに比べて輝度が100cd/m2ほど向上しているのが特徴(42インチタイプで1200cd/m2、37インチタイプで1100cd/m2)。また、空や海の青さを際立たせる青色の再現性向上も図っているという。表示画素数は水平1024×垂直1024ピクセルで、ハイビジョン放送のD4信号(750p/1125i)の表示が可能。

VIZONエンジンIIの説明
VIZONエンジンIIの説明

VIZONエンジンIIは、ハイビジョン映像/SD映像ともに鮮やかな画質で表示するという同社独自の映像処理エンジン。プログレッシブコンバーター/フォーマットコンバーター/ダイナミックパネルドライバーの3要素で構成され、プログレッシブコンバーターには斜め線や輪郭部分のギザギザを押さえる“Color Edge Smoother(色にじみ補正)”、細部をくっきり表示する“ディテールAIエンハンサー”、ちらつきを抑える“アダプティブフリッカーキャンセラー”を搭載。ダイナミックパネルドライバーには、輝度が向上した新パネルの表示/発色に最適化した“高輝度AIドライバー”、暗い部分に自動的にガンマ補正をかけることで階調表現力を向上する“ブラックイメージエンハンサー”を新開発したという。

VIZONエンジンLE(ライトエディション)は、主にSD映像の信号を高精細に表現するために開発された画像処理エンジン。構成やVIZONエンジンIIと同様だが、ハイビジョン映像向けの信号処理が省略されている。従来モデルと比べて、新たにシーンの明るさによる色調の差を軽減する“ダイナミックカラーゲインコントロール”を搭載した。なお、VIZONエンジンLEを搭載する2モデルは、どちらも液晶パネルとして750pを表示できる解像度を持つが、同社ではすべての種類の信号(ハイビジョン映像/SD映像)をいったん525pにコンバートした後で色補正/高画質化処理などを行ない、720pに走査変換して表示しているという。

本体前面のデジカメ端子にデジタルカメラを接続し、画像を一覧表示したところ本体前面のデジカメ端子にデジタルカメラを接続し、画像を一覧表示したところ

デジカメ端子は、USBマスストレージクラスに対応するデジタルカメラをUSBケーブルで接続することにより、DCF(Design rule for Camera File system)準拠のJPEG画像を一覧表示/全画面表示/スライドショー表示などが行なえるというもの。SDメモリーカードスロットにデジタルカメラで撮影・記録したSDメモリーカードを装着しても、同様の機能が利用できる。


本体サイズと重量は、ハイビジョンプラズマTVのPDP-42V3が本体のみで幅106.0×奥行き12.5×高さ74.7cm/約40kg、専用スタンドを含むと幅106.0×奥行き53.0×高さ124.1cm/約58kg。PDP-42HD5は、本体が幅106.0×奥行き12.5×高さ74.7cm/約40kg、付属スタンドを含むと幅106.0×奥行き35.5×高さ106.0cm/約47kg。PDP-37HD5は、本体が幅113.5×奥行き12.3×高さ59.7cm/33.6kg、付属スタンドを含むと幅113.5×奥行き30.0×高さ68.4cm/40.8kg。

ハイビジョン液晶TVのLCD-30HD5は、本体が幅76.5×奥行き10.8×高さ57.1cm/19.0kg、付属スタンドを含むと幅76.5×奥行き25.5×高さ62.2cm/22.0kg。デジタル液晶TVのLCD-23PD5は、本体が幅58.0×奥行き10.6×高さ44.4cm/7.4kg、付属スタンドを含むと幅58.0×奥行き25.7×高さ48.0cm/9.4kg。LCD-17PD5は、本体が幅45.2×奥行き10.6×高さ37.3cm/6.0kg、付属スタンドを含むと幅45.2×奥行き23.7×高さ40.9cm/7.5kg。

消費電力は、PDP-42V3とPDP-42HD5が約380W(待機時0.5W)、PDP-37HD5は326W(待機時0.5W)、LCD-30HD5は158W(待機時0.5W)、LCD-23PD5は112W(待機時0.6W)、LCD-17PD5は74W(待機時0.5W)。

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