このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

Endeavor Pro3000

Endeavor Pro3000

2004年07月09日 00時00分更新

文● 鈴木 雅暢

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Endeavor Pro3000

エプソンダイレクト

14万4900円~

LGA775/PCI Expressプラットフォームをいち早く採用
Alderwoodこと925Xチップセットを搭載

ASCII24 EPSONDIRECT Lab.

 「Endeavor Pro3000」は、従来の「Endeavor Pro2500」に変わって同社のフラグシップモデルとなるミドルタワー型のデスクトップパソコンだ。6月22日にインテルから発表されたばかりのPentium 4(LGA775パッケージ)と、それに対応する最新プラットフォームのIntel 925X/ICH6Rチップセットをいちはやく採用するとともに、ボディーの設計を全面的にリニューアルしたのが特徴だ。同社ならではのBTOも健在で、パーツ構成は柔軟にカスタマイズできる。

 Intel 925Xチップセットは、新しいCPUソケットに対応するだけでなく、メモリー、グラフィックス、汎用I/Oバス、HDDなど、PCを構成するほとんどのコンポーネントに関して新たな規格が導入された革新的なプラットフォームだ。このEndeavor Pro3000は、その大いなるポテンシャルを秘めた最新規格をもれなくサポート。フルモデルチェンジしたオリジナルケースを含め、すべての構成パーツが目新しい、みどころ満載の一台となっている。



最高クロック3.60GHz(Pentium 4 560)も選択可能
メモリーはデュアルチャネルDDR2-533に対応

 まずはCPUは、将来のさらなる高速化を視野に入れ、これまでのmPGA478(Socket478)よりも電気的な安定性を高めたLGA775パッケージへと変わっている。3桁の数字でCPUの識別を表す“プロセッサ・ナンバ”が導入されており、B.T.O.で選べるラインナップは、現行最高動作周波数となる3.6GHz動作の560を筆頭に、550(3.40GHz)、540(3.20GHz)、530(3GHz)、520(2.80GHz)という6モデルが幅広く選択可能になっている。

LGA775パッケージを採用した新しいPentium 4。表面のヒートスプレッダは四隅が丸みを帯びた形状となっている。LGA(Land Grid Array)というように、裏面にはピンがなく、円形の平面的な接点(ランド)が並ぶ(写真はASCII24 Newsより)LGA775のソケット側には、弾力性のあるバネ状の端子が非常に高密度に配置されている。端子が表面に露出している脆弱な構造で、取り扱いには十分な注意が必要になる(写真はASCII24 Newsより)

 このLGA775に対応したチップセットは3種類が発表されているが、Endeavor Pro3000が採用しているIntel 925Xチップセットはその最上位に位置するもの。メモリーはこれまでのDDR400(デュアルチャネル)からDDR2-533(デュアルチャネル)へと進化し、転送速度は6.4GB/秒から8.53GB/秒へと高速化。エンコードなどで連続して大きなデータ転送が発生するような状況でも余裕をもって対応できる。DDR2は駆動電圧が1.8V(DDRは2.5V)へと低下しているので低消費電力となっているのも特徴だ。また、最上位の925Xのみの特典として、915P/915Gチップセットにはない独自のメモリー高速化技術が搭載されているのもポイントだ。

今後10年の主流となる高速I/Oバス
PCI Expressに完全対応

GPUにRADEON X600XTを搭載したビデオカード(ビデオメモリー128MB)。インターフェースは8GB/秒(上り4GB/秒、下り4GB/秒)の転送速度をもつPCI Express x16に対応している

 そして、ビデオカードのインターフェースはこれまでのAGP 8X(転送速度2.1GB/秒)に代わり、PCI Express x16が採用されている。PCI Expressは、ISAバス、PCIバスに続いて、今後10年に渡ってPC向けのスタンダードアーキテクチャーとして活躍することが見込まれている高速な汎用I/Oバス規格。転送速度250MB/秒の単方向のバスを上りと下り2本で1セットの“レーン”として使い、用途に応じてこのレーンを増やすことで転送速度を拡張できるのが特徴。ビデオカード用インターフェースとして使われる16レーンのPCI Express x16の転送速度は、上り4GB/秒+下り4GB/秒で8GB/秒と、AGP 8Xの4倍近い。最新GPUの高い処理能力をフルに生かせるだけでなく、将来的にGPUがビデオのエンコード/デコードエンジンを内蔵するなど、より多機能化してくれば広帯域のメリットはさらに顕著になるだろう。Pro3000ではPCI Express x16に対応したATIテクノロジーズの最新GPU「RADEON X600」搭載ビデオカードを採用している。

 本機においては、1レーンのPCI Express x1スロットも3基用意するほか、オンボードのGigabit EthernetコントローラもPCI Express x1接続となっており、フルに使った場合にPCIバスの帯域(133MB/秒)を超えてしまう全二重通信にも余裕をもって対応できる。拡張スロットとしてはこれまでのPCIスロットも3基搭載するので、これまでの拡張カード資産を無駄にすることなく、移行できる。

 HDDのインターフェースはもちろんシリアルATAに対応。これまでもチップセットに標準装備されていたが、HDDの性能が向上したことによりさらに置き換えが促進されるのは必然。複数台のHDDに分散して書き込み/読み出しを行なうことでデータ転送速度を高速化するRAID 0(ストライピング)にも対応。WebのBTOメニューでは最大640GB(160GB×2のRAID 0を2セット)までの構成が選択できる。

 なお、LGA775/PCI Expressプラットフォームでは、電源ユニットも、メインコネクタのピン数を20ピンから24ピンに増やした新規格(ATX12V Version 2.0)に対応したものが必要となる。本機でも容量350WのATX12V Version 2.0対応電源ユニットを搭載している。



H型のフレームが新鮮な新設計のタワー型ボディ。5インチベイは3つ、3.5インチベイ拡張スロットは、PCI Express x16スロットが1本、PCI Express x1スロットが2本、PCIスロットが3本となっている

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン