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松下電器産業、片面2層“Blu-ray”ディスク対応のビデオレコーダー“DIGA”を発売

2004年06月30日 21時36分更新

文● 編集部 内田泰仁

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松下電器産業(株)は30日、“DIGA”シリーズの最上位モデルとして、片面2層記録のBlu-rayディスク(容量50GB)に対応したビデオレコーダー『DMR-E700BD』を7月31日に発売すると発表した。価格はオープンプライスで、編集部による予想実売価格は30万円前後。

“DIGA”『DMR-E700BD』

“DIGA”『DMR-E700BD』は、片面2層記録で50GBの容量を持つBlu-rayディスクに対応したDVD/Blu-rayビデオレコーダー。地上デジタル/BSデジタル/110度CSデジタル放送および地上アナログ放送のチューナーを内蔵し、デジタルハイビジョン放送(ビットレート24Mbps)を50GBディスク使用時で約4時間30分録画できる(“コピーワンス”番組も録画可能)。映像処理エンジンとしては、“DIGA”シリーズに搭載されている“DIGAエンジン”に加え、同社の薄型テレビに採用されている“PEAKSプロセッサ”も搭載し、オーバーサンプリング148MHzによるビデオのDA変換(ハイビジョン時)や録画画質を向上させる“スーパーハイブリッドVBR制御”を備える。

対応メディアは、録画が23/25/50GBのBlu-rayディスク(シールドタイプカートリッジ対応)、DVD-RAM、DVD-R(4倍速メディアサポート)、再生がBlu-ray、DVD-RAM、DVD-R、DVD-Video、音楽CD(CD-R/RWを含む)。同社によると、現在仕様策定中の再生専用Blu-rayディスクには対応せず、決定した仕様次第ではバージョンアップにより対応する可能性もあるという。また、DVD-RAM/Rの再生では、“追っかけ再生”や“タイムワープ(同時録画再生)”などのタイムシフト再生機能を持つ(Blu-rayでは使用できない)。なお、DVD-RAM/Rには“コピーワンス”番組の録画はできない。

ディスクに録画した番組を一覧する“プログラムナビ”は、テキストによる一覧(画面左)と画像リストによる一覧(右)の2パターンが選択できる。なお、操作系はプルダウンメニューを基本とした設計になっているとのこと

地上デジタル/BSデジタル/110度CSデジタル放送および地上アナログ放送のテレビ番組ガイド(EPG)に対応し、録画予約や録画番組のタイトル自動設定、放送時間延長(デジタル放送のみ)、ジャンルや出演者などによる番組検索などが可能。ドライブ部は、カートリッジタイプのBlu-rayおよびDVD-RAMディスクに対応したローディング機構およびカートリッジシャッターの開閉機構、トレイを採用。密閉型のドアを備え、防塵性能と耐振動特性に優れているとしている。

“『DMR-E700BD』の背面

インターフェース類は、アンテナ受信入端子力が地上アナログ/地上デジタル入力/BSおよび110度CS入力が各1系統、S映像端子/コンポジット映像端子/2チャンネルアナログ音声端子がそれぞれ入力3系統/出力2系統、D映像出力端子(D1およびD3対応)が1系統、光デジタル音声出力端子(光角型コネクター)が1系統、10BASE-TのEthernetポートを装備する。本体サイズは幅430×奥行き406×高さ120mm、重量約9.1kg。本体パッケージにはリモコンが付属する。

『DMR-E700BD』と同日に発売される片面2層/50GBのBlu-rayディスク片面2層Blu-rayディスクの構造。従来の記録層とカバー層の間にもう1層追加された形になっている

また、本製品の発表にあわせ、同社より片面2層/50GBおよび片面1層/25GBのBlu-rayディスクも発売される。いずれもカートリッジタイプで、価格はオープンプライス。編集部による予想実売価格は、片面2層タイプが7500円前後、片面1層タイプが3500円前後。

パナソニックAVCネットワークス社ホームAVビジネスユニット長の周田悦治氏DVDビデオレコーダーの普及率予測

日本とギリシアでは6時間の時差があるため、今年のオリンピックは録画してみるユーザーが多いのではないか、と松下は予測する
この日行なわれた製品発表会で、製品および戦略の概要説明を行なったパナソニックAVCネットワークス社ホームAVビジネスユニット長の周田悦治氏は、今年開催されるアテネオリンピックは、時差の関係から「録画してみるオリンピック」だとして、長時間かつ高画質録画が可能なDVDビデオレコーダーの需要がさらに伸びる見通しだとした。また、現在のDVDビデオレコーダーの普及率は7%に達しており、一般的に爆発的普及が始まるとされる普及率10%に今年中に到達し、今年度の需要は350万台超になる勢いだという同社予測を示した。また、デジタル放送対応テレビの需要増加に伴い、今後ハイビジョン番組が増えてくることも予想しており、「VHSビデオレコーダーがDVDビデオレコーダーに置き換わりつつあるように、ハイビジョン録画では、D-VHSビデオレコーダーからBlu-ray対応のビデオレコーダーに置き換わっていくだろう」と述べた。質疑応答では、再生専用ディスク規格の仕様決定が近いとされるていることもあり、今後登場する再生専用ディスクのサポートについて質問が出たが、「今回の製品は“ハイビジョンの録画”にフォーカスしたもの」という位置づけを示している。



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