Windows XP Media Center Edition 2004
Windows XP Media Center Edition 2004
2004年05月17日 08時00分更新
画面1 「Media Center」はリモコンから起動できるほか、プログラムメニューからたどることもできる。メディアセンタープログラムに含まれている項目は、Media Centerの「他のプログラム」からも呼び出せる。記事内で使用している画面はすべて「VALUESTAR U VU700/7G」のもの。 |
PCを使ったTV録画再生、DVD再生、オリジナルDVD作成などが当たり前になった現在、市場の成熟とともにソフトウェアの多機能化は進み、インターフェイスはより複雑で難解になっている。とはいえユーザーからの支持は熱く、PCとAV機能の融合はいよいよ深みを増しつつある。こうしたPC業界のトレンドを踏まえてマイクロソフトが出した答えが、「Windows XP Media Center Edition 2004」(以下、MCE2004)だ。
Windows XPをベースに
AV機能を統合
画面2 startという表示が表しているように、ここがMedia Centerのスタートメニューになる。左上の鍵のアイコンでユーザー切り替えやログオフも行える。 |
かつてコードネーム「Freestyle」と呼ばれていたMCE2004は同社の「eHome構想」の中心的存在として位置づけられており、PCとホームネットワークで映像や画像、音楽を一括して扱うための、まさに“メディアセンター”となるべく作られた。事実、MCE2004は最近のPCが持つAV機能を同一シェル上で統合し、ほぼすべての操作をリモコン単体で行えるようにすることで、PCベースであることを感じさせない“分かりやすさ”を強く打ち出すことに成功している。
画面3 Media Centerの最大化を解けば、通常のウィンドウサイズで実行することもできる。デスクトップの作業と同時にTVやDVDを視聴するなら、このスタイルがいい。 |
Microsoft本社のお膝元でもある米国ではすでに昨年からMCE2003が発売されていて、当初日本でも今年第1四半期にリリースが予定されていたのだが、半年以上遅れてようやくMCE2004搭載機が姿を現し出した。そのためか、新機軸を盛り込んだOSの第1弾としてはMCE2004の完成度は思いのほか高い。
誤解のないように断っておくと、MCE2004はWindows CE.NETのようなWindowsのサブセットではない。電源を投入して最初に現れるのは見慣れたXPのデスクトップで、XP Professionalと同等の機能を持っている。おそらく、そのままなら見分けはつかないだろう。しかし、ひとたび付属のリモコンで「Media Center」を呼び出せば、アニメーション効果がふんだんに取り入れられたメニューが全画面に表示され、ガラリと雰囲気が変わってしまう。
メーカー | 製品名 | 価格 |
---|---|---|
エムシージェイ | PureCube M41C | 9万9800円 |
EasyCube M61D | 15万9800円 | |
デルコンピュータ | Dimension 8300 | B.T.O. |
Dimension 4600C | B.T.O. | |
東芝 | DynaBook G9 シリーズ | オープンプライス (実売価格:35万円前後~) |
日立製作所 | Prius Deck 770G20TVP2 | オープンプライス (実売価格:42万円前後) |
富士通 | FMV-DESKPOWER C90EW/C | オープンプライス (実売価格:30万円前後) |
NEC | VALUESTAR U VU700/7G | オープンプライス (実売価格:35万円弱) |
ビジュアルテクノロジー | VT-100 | 79万8000円 |
VT-50 | 15万8000円~ |
Media Centerから制御できるAV機能はメニュー項目とイコールで、
- TV観賞や番組表の閲覧、予約録画が行える「マイTV」
- 取り込んだホームビデオやダウンロードした動画を一元管理する「マイビデオ」
- デジタルカメラなどの画像のスライドショーや簡易画像補正をサポートする「マイピクチャ」
- 音楽CDや音楽ファイルの再生、CDからWMAへのライブラリ化、インターネット経由で音楽を購入できる「マイミュージック」
- Media Centerのヘルプやアップデートを行う「メディアオンライン」
といった具合だ。これまで「マイドキュメント」に集約されてきた各種メディアファイルを、改めて操作体系ごと統合したということが分かるだろう。