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エプソン、“オートフィルムローダ”を内蔵したフラットベッドスキャナー『GT-F550』など2機種発売

2004年05月19日 12時36分更新

文● 編集部 新海宏一郎

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セイコーエプソン(株)は19日、フラットベッドスキャナー“カラリオ・スキャナ”シリーズの新製品として、“オートフィルムローダ”を搭載した『GT-F550』と、フィルムスキャンユニットを搭載した『GT-F500』を5月下旬から順次発売すると発表した。価格はオープン。発売時期と編集部による予想販売価格は、F500が今月下旬発売で1万円台半ば、F550が6月中旬発売で2万円前後。

『GT-F550』 『GT-F500』
『GT-F550』『GT-F500』

『GT-F550』は、紙焼き写真に加えネガフィルムなどもスキャンの対象とした中級者向けCCD方式フラットベッドスキャナー。『GT-9400UF/9300UFS/8400UF』の後継機種にあたる。本体カバー部に35mmのネガフィルムを自動的に取り込んスキャンする“オートフィルムローダ”を内蔵したのが特徴。

従来、ネガフィルムをスキャンする場合、ネガにキズが付くのを防止するために専用の“フィルムホルダ”にセットしてからスキャンしなければならなかった。同機に搭載された“オートフィルムローダ”は、読み取り面とネガが接触してネガに傷が付かないように、読み取り面とネガの間に1mmの隙間が空くように設計されたフィルム送り機構を採用する。ストリップフィルムは、最大6コマ(最低2コマ)の連続スキャンが可能で、取り込んだ画像は、1コマずつ自動的に切り出して保存する機能を搭載する。なお、1コマのスライド(35mm、付属のスライドホルダ使用)にも対応する。

“オートフィルムローダ”使用時
“オートフィルムローダ”使用時

付属ソフトの『EPSON Scan Ver.2.5』は、色あせた写真の色補正を自動的に行なう“褪色復元”機能にモノクロネガフィルムが対応した。同機能を使用することにより黄色く色あせたモノクロ写真でも自然なコントラストを再現できるという。そのほか、従来同様にネガフィルムや高感度フィルム特有の粒状感をソフトウェアで低減するという“粒状低減”機能や、スキャン時にフィルムや写真のキズやホコリなどを検知してソフトウェア処理で自動除去する“ホコリ除去”機能などを搭載する。また、ワンボタンでネガの取り込みやコピーが行なえるスキャナーメニューソフト『EPSON Smart Panel』は、“オートフィルムローダ”や、後述の『マルチフォトフィーダ』に対応し、ネガや写真などの連続取り込みが可能となった。

主な仕様は、イメージセンサーに“α-Hyper CCD”を搭載。光学解像度は2400×4800dpi。最大原稿サイズはA4(216×297mm)。読取速度はモノクロで3.2ミリ秒/ライン(600dpi)、カラーでは3.8ミリ秒/ライン(600dpi)。A4用紙を毎分約4枚スキャン可能(300dpi)。

インターフェースはUSB 1.1/2.0で、電源は付属ACアダプター。本体サイズと重量は、幅275×奥行き419×高さ86mm、重量は約3.2kg。消費電力は最大19W/待機時5.5W。対応OSはWindows 98 SE/Me/2000/XP、Mac OS 9.1/9.2、Mac OS X 10.2.3以降(ただしUSB 2.0での読み取りはWindows 2000/XP、Mac OS X 10.2.7以降)。

ソフトウェアとして、OCRソフト『読んde!! ココ パーソナル』(Windows 98/Me/2000/XP、Mac OS 8.6~9.x、Mac OS X 10.2.x対応)、画像編集ソフト『ArcSoft PhotoImpression 5』(Windows 98/Me/2000/XP、Mac OS 8.6~9.x、Mac OS 10.2.0以降対応)、名刺OCRソフト『Presto! BizCard 4.1』(Windows 98/Me/2000/XP対応)などが付属する。

『GT-F500』はオートフィルムローダを省略し、専用ホルダを利用してネガやスライドをスキャン可能なフィルムスキャンユニットを搭載した下位モデル。専用ホルダは、6コマのストリップフィルムをセット(スライドは最大2コマまで)可能。ストリップフィルムのスキャンは最大3コマだが、ホルダを180度回転させることでフィルムを入れ替えずにスキャンできるのが特徴。取り込んだストリップフィルムの画像は、F550と同様に自動的に1コマずつ切り出して保存する機能に対応する。なお、専用ホルダは未使用時にスキャンユニット内に収納可能。重量が3.0kg、消費電力が最大17W/待機時5.0Wで、そのほかの仕様はF550と同等となる。

オプションの『マルチフォトフィーダ』
オプションの『マルチフォトフィーダ』

GT-F550/F500対応のオプション『マルチフォトフィーダ』(GTFMPF1)は、名刺からはがきサイズまでの用紙に対応するオートフィーダー。同社独自のバキューム機構を利用することで搬送ベルトに原稿を吸い付かせ、原稿とスキャン面を接触させずにスキャンできるのが特徴。この仕組みを利用することで原稿にキズを付けずに連続スキャンができるという。最大セット枚数は24枚。対応用紙は名刺/3×4/4×6/L版/E版/はがき。読み取り速度は毎分約2枚。編集部による予想販売価格は1万円半ば。6月中旬発売予定。

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