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プロキシム、IEEE 802.11a/b/g準拠の企業向け無線LANアクセスポイント『ORiNOCO AP-400』を発売

2004年04月19日 19時57分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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プロキシム(株)は19日、東京・大手町のアーバンネット大手町ビル内東京會舘で記者説明会を開催し、IEEE 802.11a/b/g準拠の企業向け無線LANアクセスポイント『ORiNOCO(オリノコ) AP-4000』をSIer(システムインテグレーター)や販売代理店を通じて本日販売開始すると発表した。価格はオープンプライス。同社の販売代理店としては、(株)ディアイティ、日本NCR(株)、(株)高文(たかぶん)、NSK(株)の4社が挙げられている。

米プロキシム社のシニアバイスプレジデントのイーハブ・アブハキマ氏 プロキシム(株)の代表取締役社長の二渡義人氏
米プロキシム社のシニアバイスプレジデントのイーハブ・アブハキマ氏プロキシム(株)の代表取締役社長の二渡義人氏

発表会には、米プロキシム社のシニアバイスプレジデント(上級副社長) 戦略リレーションシップ担当のイーハブ・アブハキマ(Ihab Abu-Hakima)氏、プロキシム(株)の代表取締役社長の二渡義人(ふたわたり よしひと)氏らが主席し、新製品の概要や特徴を説明した。

『ORiNOCO AP-4000』
『ORiNOCO AP-4000』

ORiNOCO AP-4000は、同社の無線LANアクセスポイント『ORiNOCO AP-2000』(現在は製造完了)の後継モデルで、セキュリティー機能や“VoWi-Fi”(無線LANを利用したインターネット電話)機能に特化した企業向け無線LANアクセスポイント。IEEE 802.11a/b/g規格の無線LANに対応し、スループット(同社調べの実効値)はIEEE 802.11aと802.11gの同時利用で合計40Mbpsを実現。

『ORiNOCO AP-4000』の背面
『ORiNOCO AP-4000』の背面

ORiNOCO AP-4000同士をIEEE 802.11aで接続して各設置ポイントではIEEE 802.11b/gのアクセスポイントとして機能させるAP間通信“WDS(Wireless Distribution System)”をサポート。これにより、あらかじめEthernetケーブルを敷設していない施設などで、導入時の設置工事費を削減できるという。また、Ethernetケーブル経由で電源供給が可能な“PoIP(Power over Internet Protocol、IEEE 802.3af準拠)”に対応し、電源が取れない場所への設置が可能。本体内部には2.4GHz帯と5GHz帯に対応するダイバーシティーアンテナを内蔵(従来は外部アンテナの接続が必須だった)、加えて外部アンテナの接続端子も搭載する。

セキュリティー機能は、IEEE 802.1xおよびダイナミックTKIPによる個人認証と暗号化を行なう“WPA(Wi-Fi Protected Access)”機能、未登録のアクセスポイントからの接続リクエストなどを排除する“不正AP検知”機能、利用する部屋(空間)の広さに応じて100/50/25/12.5%の4段階に電波出力を制御できる切り替えられる“出力調整”機能などを搭載する。WPA機能は、本年中のソフトウェアアップデートによってより堅牢な暗号化機能“IEEE 802.11i”をサポート予定となっている。このほか、セキュリティー管理向けプロトコル“SNMP(Simple Network Management Protocol)v3”、IEEE 802.11aと802.11b/gで各16のVLAN(仮想LAN)機能をサポートする。

本体背面には、10/100BASE-TX準拠のEthernetポートと制御用のシリアルポート(RS-232C)を搭載。内蔵メモリーは32MB SDRAMと8MBのフラッシュメモリー。本体サイズと重量は幅27×奥行き150×高さ180mm(縦置き時)/319g。

モバイル端末とネットワークの進化を示したイメージ モトローラやAVAYAとの協業により、進化したVoWi-Fiソリューションを展開できることを示す図
モバイル端末とネットワークの進化を示したイメージ。10年前から比べると、利便性は向上したがさまざまな呼び出し番号や対応する端末をいくつも持ち歩かなければならない不便もある。これが、将来はひとつの番号と1、2個の端末に集約できるというモトローラやAVAYAとの協業により、進化したVoWi-Fiソリューションを展開できることを示す図

同社では、米モトローラ社、米AVAYA(アバイヤ)社との協業により“VoWi-Fi対応携帯電話”と組み合わせたソリューションを展開できるという。具体的には、モトローラが販売している“モビリティーマネージャー”、およびAVAYAが販売する“IP-PBX”(Internet Protocol対応構内交換機)を組み合わせることで、モトローラ社のVoWi-Fi対応携帯電話(GMSまたはCDMA方式)などに対して、携帯電話の位置によって無線LANか携帯電話のいずれか最適な手段で接続できる。

また同時にORiNOCO AP-4000と組み合わせて利用する“スイッチングシステム”(8/16/24ポート)も発表された。この製品もAP-4000と同様にSIerや販売代理店を通じて本日販売開始される。価格はオープンプライス。

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