Intelの次期Pentium 4で採用されると言われる“Socket LGA775” |
Intelの次期Pentium 4で採用されると言われる“Socket LGA775”に対応したSoltek製マザーボード「SL-865Pro-775」が、明日まで高速電脳で展示される。チップセットは現行モデルの“i865PE+ICH5”を搭載。パッケージには付属品なども同梱され、ほとんど製品版といえるものだ。
Socket478対応のマザーが秋葉原ではじめて販売されたのは2001年8月。今月末にこの「SL-865Pro-775」が予定通り発売されれば、Pentium 4対応マザーとしては実に2年8ヶ月ぶりの新型Socketのマザーということになる。
“Socket LGA775”は、現在のSocket478に続く新型Pentium 4で採用される新たな規格。今のところ、Intelがいつ頃このSocket LGA775版Pentium 4の正式発表を行うのかは不明だが、同社の次期チップセット“Grantsdale(i915)”や“Alderwood(i925X)”などと同じタイミングで登場すると思われる。
チップセットに“i865PE+ICH5”を搭載するSoltek製“Socket LGA775”マザー「SL-865Pro-775」 | Socket横の留め具を外し金属製のカバーを明けたところ | |
写真では判りづらいかもしれないが、Socket側に導通のためのピンが立っている | CPUの外周はこの金属製カバーによって覆われ、ダイの部分は外に出た状態となる |
気になる“Socket LGA775”の形状だが、写真では判りづらいかもしれないが、Socket側にピンが立っている。ご存知の通りIntel系、AMD系問わず、従来のSocketではSocket側の穴にCPU側のピンを差し込む仕組みだったが、新しいこの“Socket LGA775”では導通のためのピンはSocket側に立てられている。また従来のSocketとは異なりSocket本体ではCPUが固定できず、金属製カバーによって押さえつけて固定する。
マニュアル記載のCPU本体の設置方法は、まずSocket横の留め具を外し金属製のカバーを明け、CPUを設置。再び金属製のカバーを閉め、留め具で固定というもの。CPUの外周はこの金属製カバーによって覆われ、ダイの部分は外に出た状態となる。従来のSocket478の固定と比較すると、かなりガッチリとした固定となる印象だ。
パッケージには付属品なども同梱され、ほとんど製品版といえるもの | 型番は「SL-865Pro-775」。同社のSocket478対応製品「SL-865Pro2-FGR」をベースにしたものと思われる |
今回展示されている「SL-865Pro-775」は、Socket部分のみが“Socket LGA775”に変更されているという製品で、同社のサイトにも先月の時点ですでに掲載が確認されていたものだ。冒頭でも触れたように、搭載するチップセットは“i865PE+ICH5”。はたして“I865PE”が“Socket LGA775”に対応できるチップセットなのかは現時点で不明だ。ただ、新型Pentium 4のコアは今のところ“Prescott”のままと言われている。
仕様は、オンボードインターフェイスが豊富な“i865PE”マザーといった印象で、おそらくは同社のSocket478対応製品「SL-865Pro2-FGR」をベースにしたものと思われる。そのオンボードインターフェイスには、IEEE1394のほかPromise製のSerial ATA RAIDコントローラーや、VIA製のギガビットイーサネットなどを装備している。
今回展示している高速電脳、およびSoltek日本正規代理店のディラックによれば「発売は早ければ今月末。価格は未定だが、Socket478版の“I865PE”マザーより若干高め程度になるのではないか」とのこと。今月末の時点で、“Socket LGA775”に対応したPentium 4が発売されている可能性は無いに等しいが、それでもいち早く手に入れたいユーザーにとっては注目の製品だ。
【関連記事】