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ブロードバンドフォーラムなど、電子透かし技術を利用した新マーケティングツール“パ写WARP”のマーケットトライアルを開始

2004年03月31日 00時00分更新

文● 編集部

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ブロードバンドフォーラムと、同フォーラムの所属会員のうち11社は31日、電子透かし技術を利用した新しいマーケティングツール“パ写WARP”サービスのマーケットトライアルを4月1日に開始すると発表した。

サービスイメージ
“パ写WARP”のサービスイメージ

“パ写WARP”は、電子透かし技術で情報を埋め込んだ素材を、カメラ付き携帯電話機やパソコンに接続されたUSBカメラで撮影することで、埋め込まれた情報からURLの情報をサーバー側で抽出し、そのURLが携帯電話機やパソコンに自動的に入力され、URLのリンク先に設定してあるウェブサイトにアクセスさせるもの。技術検証を主な目的とした“フィールドトライアル”を1月31日から3月31日まで実施しており、その結果を踏まえ、今回、サービスの商品性やビジネスモデルの検証を目的として“マーケットトライアル”を開始するとしている。

フィールドトライアルにより分かった“パ写WARP”の特徴として、

  1. 紙だけでなく、テレビの映像やTシャツなどの素材にも電子透かしを埋め込むことが可能
  2. 1つの電子透かし情報に関連付けられるURL情報を柔軟に変更でき、遷移先のサイトをイベントやキャンペーンに合わせて日替わりで変更可能
  3. 1つの素材の中に異なる電子透かし情報を埋め込めるため、撮影した個所によって、異なるサイトに遷移させることが可能
  4. 2次元バーコードと比べて、デザイン性を損なわずに情報を埋め込むことが可能で、数メートル離れた場所からも撮影可能
  5. 文字入力の手間を省くことができ、ウェブサイトへのアクセスの飛躍的な向上が見込める
  6. 携帯電話の3キャリアー(NTTドコモ/ボーダフォン/KDDI)に対応可能

などがあるという。フィールドトライアルで分かった推奨スペックは、埋め込み画像のサイズが約4.5×4.5cm以上/128×128ピクセル以上で、撮影可能距離は数cmから10m。撮影許容角度は90度±10度。画面の撮影からコード検出後、URLにジャンプするまでの時間が平均1.8秒などで、通信料は平均32円という。

今回開始するマーケットトライアルでは、(株)第一興商がカラオケの利用促進ツールとして、(株)ニッポン放送/ANAビジネスクリエイト(株)がイベント/キャンペーンツールとして、(株)ぐるなびが会員管理ツールとして、日本ヘラルド映画(株)/(株)ソニー・ピクチャーズエンタテイメント/(株)アテナ/(株)エヌ・ティ・ティ・カードソリューションがバナー広告/DM/街頭広告/トレーディングカードなどを利用したエントリーツールとして、(株)エヌ・ティ・ティ・アドなどの広告代理店各社がTV番組/CM連携ツールとして、それぞれ利用する案を挙げている。そのほか個人認証ツールとしても利用が想定されている。

マーケットトライアルの実施期間は4月1日から9月30日まで。今後、マーケットトライアルの結果を踏まえ、各社が2004年度中の事業化を目指すとしている。

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