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Fortune RGB-C20CDR/FB6

Fortune RGB-C20CDR/FB6

2004年03月02日 12時48分更新

文● 月刊アスキー編集部・小林誠司

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Fortune RGB-C20CDR/FB6

フロンティア神代

14万8000円~15万2000円(実売価格)

国内設計・国内製造は
信頼性向上のため

リコー製のマザーボード「FB6」
写真1 Fortuneが採用するのはリコー製のマザーボード「FB6」。組込み機器用として設計されているので、見た目は市販のマザーボードと同等だがショップでは買えない。
電源は国産のNIPRON社製
写真2 電源は国産のNIPRON社製を搭載。NIPRON社も長期安定供給をうたう。

 「フロンティア神代(こうじろ)」は、本社を山口県におき、DOS/V黎明期の頃、他社に先駆けていち早くBTOを手がけ、最近では阪神タイガースパソコンでご存じのかたも多いだろう。ここから一風変わったPentium 4ワークステーションがリリースされている。同社Webサイトでは研究機関向けとなっているが、外観やスペック表から判断してはいけないので、まずは早まらないで欲しい。

 Webサイトの説明では「すべてにおける安定性をコンセプトに開発された製品です」とある。もちろんハードウェア性能の安定性のこと。続けて「国内設計・生産されたマザーボード使用」「3年間の安定供給可能」「信頼のNIPRON製国産電源採用」とある。ここでスペック表を見ていただければ分かるとおり、昨今のパフォーマンス最優先、とにかく最新技術を盛り込めるだけ盛り込みましたといった風潮のマザーボードではない。リコー製マザーボードであることがスペック上の最大の注目ポイントである。



必要にして充分なケース写真3 必要にして充分なケース、インターフェイス部分。外観上特筆すべきところはないが、「信頼性」という秘めた機能を搭載する。
本体内部 本体背面
本体内部。本体背面。

信頼性重視のリコー製マザー採用

 「信頼性」といっても具体的な数値では表わしにくい。編集部でも判断しかねるので、直接質問を投げかけてみた。

[編集部] なぜ国産マザーボード、国産電源にこだわった製品なのでしょうか。
[フロンティア神代] 「自社(リコー)の国内設計、自社工場での国内生産により品質管理が行き届いていることがあげられます。設計基準に十分なマージンを持ち、独自の厳しい基準で部品の選定、評価プロセスが行われています。今後3年間供給を受けられる保証もあります。具体的な数値としては、DOA 0.2%以下、稼働不良率 0.5%以下の実績があります。

 また、不良パーツの中で一番多いのは電源です。NIPRON製を採用した理由は、リップルの除去、過電流保護、過電圧保護、電源の安定度向上、瞬停の耐力アップ、ノイズの抑制などに力を入れているからです」
MicroATXタイプのリコー製マザーボード「FB6M」
写真4 こちらはMicroATXタイプのリコー製マザーボード「FB6M」。デスクトップ、モバイル双方のPentium 4に対応する。チップセットはIntel 845E。フロンティア神代から、「顔認証によるメダル預け払い出し機(http://www.s-gets.co.jp/product/medal/index.html)」用にこのマザーが導入されるという。

 ここでちょっと説明が必要かもしれない。いまや、リコーのようなケースを除き、大手・中小・BTOメーカーに関わらずマザーボードの国内生産はほとんど行われておらず、台湾メーカーに委託、中国に生産ラインを移設といった方法で供給を受けている。国内生産は非常にレアケースなのだ。

 フロンティア神代の場合、顧客の割合は法人系が7割だそうだが、顧客側でPCベースの特定用途向け製品を開発することが多いようだ。その場合、海外製マザーは3カ月周期で製品が切り替わってしまい、そのたびに検証作業が発生し、製品の安定した供給ができないという。サポート、アフターフォローの面でも国内生産というのは安心材料になる。

 このIT時代にPCが安定して稼働するかどうかは命綱。数%のパフォーマンス向上より信頼性が重要、というプロジェクトに最適な製品なのである。

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