DDR2規格のメモリモジュールCorsair製の「CM2X512-4300」 |
ついにDDR2規格のメモリモジュールが登場した。製品はCorsair製の「CM2X512-4300」という型番で、容量は512MB。現在展示中のUSER'S SIDE本店では予約も受け付けており、興味のあるユーザは同店スタッフまで問い合わせてほしいとのことだ。
今回のように完全なメモリモジュールとして登場するのは、もちろん初めてのことだ |
DDR2メモリは、JEDECが策定したDDR SDRAMの後継規格。現在主流となっているDDRの動作電圧2.5Vから0.7V低い1.8Vに下げることで省電力化したほか、読み書きなどのパフォーマンスの向上(約30%ともいわれている)をはかっている。スピードはDDRの最高400MHzを上回る667MHzまでサポート。メモリ帯域も3.2GB/sから4.3GB/s(今回展示されているCorsair製はPC4300と思われる)となる。今までに、ビデオカードに搭載される例はいくつか確認されたものの、今回のように完全なメモリモジュールとして登場するのは、もちろん初めてのことだ。
ヒートスプレッダには型番と共に、512MB/533MHz/CL4などと記載されたシールが貼られているほか、“ES”と大きな文字が入っている | ヒートスプレッダを装着しているために、肝心の搭載チップは確認できない | 現状ではこのメモリを動作させる環境はなく、ただの飾り物… |
展示中のCorsair製「CM2X512-4300」は、従来の同社製DDR製品と同じくブリスターパッケージにおさめられたもの。すでにDDR2の量産はElpidaをはじめSamsung、Micron、Infinionなどの有力メーカーでは行っているようだが、この製品はヒートスプレッダを装着しているために、肝心の搭載チップは確認できない。また、そのヒートスプレッダには型番と共に、512MB/533MHz/CL4などと記載されたシールが貼られているほか、“ES”と大きな文字が入っている。やはり、正規の製品ではなくサンプル版という扱いとなるようだ。
もっとも、現状ではこのメモリを動作させる環境はなく、ただの飾り物にすぎない。2004年上半期の登場が予定されているIntelが開発中の次期チップセット“Grantsdale-P”が、PCI Express x16などとともにデュアルチャネルDDR2-533やDDR2-667をサポートすると言われている。ほかにも複数の新チップセットにDDR2サポートの技術を組み込むことで、Intelは移行を推し進めていくと思われる。その頃になれば、JEDECに準拠したDDR2メモリが多数出回ることになるだろう。さらなる進化の波は、もうすぐそこまで来ていると見てよさそうだ。