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CA、バックアップ/リカバリーソフト『BrightStore ARCserve Backup』の最新版を発表

2004年01月27日 21時58分更新

文● 編集部 小板謙次

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コンピュータ・アソシエイツ(株)(以下、CA)は27日、都内でバックアップ/リカバリーソフトの最新版『BrightStore ARCserve Backup Release11 for Windows 日本語版』(以下、ARCserve R11 for Windows)を4月上旬に発売すると発表した。

プロダクティングマネージャーの国和徳之氏は、『ARCserve R11 for Windows』の特徴について“簡単”、“安心”、“柔軟”、“進化”といった4点から説明を行なった。まず、開発がほぼ完了しているというソフトのスクリーンショットを示しながら、バックアップソフトを使ったことがない初心者でも操作可能になる“マイファースト・バックアップ・チュートリアル”を紹介した。

プロダクティングマネージャーの国和徳之氏
プロダクティングマネージャーの国和徳之氏
ArcServeの主要な機能にすぐに対応できるページ“ホーム”
ArcServeの主要な機能にすぐに対応できるページ“ホーム”

“安心”面では、同社のアンチウイルスソフト“eTrust”シリーズの機能を統合したこと、168bitのデータ暗号化を実装している点が強調された。国和氏は「当社では、セキュリティー分野で“eTrust”というブランドを持っている。この強みをARCserveに生かし、バックアップを行ないながらスキャンを行なう機能を製品のなかに盛り込んでいる」と紹介。これは前バージョンから盛り込まれている機能だが、今回は最新版の『eTrust Antivirus 7.0』相当の機能を取り入れているという。また昨年起きた住基ネットのバックアップテープ盗難事件に触れながらバックアップメディアの暗号化の重要性について紹介し、今回のバージョンでは168bitの暗号化を実現、一方で、テープドライブの上書きを禁止する“WORM(Write Once Read Many)”にいち早く対応し、「面白いところでは監視カメラのデータを長期間保存するという用途で注目を集めており、いち早く対応している」と紹介した。

DAS(Direct Attached Storage)、SAN(Storage Area Network)、NAS(Network Attached Storage)をサポート

柔軟性という面では「さまざまなストレージのトポロジーに対応しているのは私どものソフトだけで、他社には真似できない」と、DAS(Direct Attached Storage)、SAN(Storage Area Network)、NAS(Network Attached Storage)をサポートしていることに加え、Windows Small Business Server対応製品を新たにラインナップし中小企業向け市場にも拡充していることを挙げた。さらに、近日中の発表を予定しているデスクトップパソコンなどクライアントパソコン向けの製品と連携した保護機能を搭載。WindowsやLinuxといった異なるプラットフォームのデータをまとめてバックアップするすることができるのもユニークな点であるとした。

さらに“進化”という面では、VSS(Volume Shadow Copy Service)対応アプリケーションのサポートを挙げた。バックアップの実行時にVSSを使用することによって、オープン中のファイルのバックアップされ、ワークフローが中断しないというメリットを挙げた。

また、“Microsoft Exchange Premium Add-onエージェント”によってドキュメントレベルのバックアップ/リストアをサポートしていることも紹介された。国和氏は「従来はExchangeのデータベースを丸ごとバックアップすることしかできなかったが、これを使うとメール単位、ひとつひとつのメッセージ単位でバックアップが可能で柔軟性が高くなっている」と話した。どういったメールをバックアップしなければならないかといった細かい対応が可能になるとともに、従来時間がかかっていた作業を高速に処理できるようになったという。

マイクロソフト社の製品との親和性も強調された。そのひとつがVSS(Volume Shadow Copy Service)対応アプリケーションのサポートだ。

バックアップの高速化に寄与する機能として紹介されたのが“マルチプレキシング”だ。これは複数のデータソースからひとつのテープに対してバックアップを行なうという機能。「通常バックアップというのは1対1で、ひとつのソースからひとつのテープに対してバックアップを行なうが、この機能ではN対1でバックアップを行なう。“マルチプレキシング”という機能はバックアップソフトのなかでも非常にハイエンドなソフトに投入されていた機能だが、ArcServeのようなワークグループ系の製品で実装されるのははじめてのケースだ」と話した。

同製品のターゲットとなるのは小規模・あるいは中小規模のシステム。同社のBrightStoreブランドユニット ブランドユニットオーナーの関信彦氏は国内のバックアップソフトウェア市場において、CAは70.9%を占めている現状を挙げ、国内で100億円の売り上げ目標を掲げていると回答した。

BrightStoreブランドユニット ブランドユニットオーナーの関信彦氏

対応はWindows Server 2003、Windows Storage Server 2003、Windows Powered NAS、Windows 2000、Windows XP、Windows Small Business Server 2000で、価格は15万円からとなっている。

CAが考えるストレージマネージ面とは5つの段階を踏んで発展していく
CAが考えるストレージマネージ面とは5つの段階を踏んで発展していく。「現時点で競合他社が到達できている分野は、データの保護。CAはさらにビジネスをマネージする、ビジネスにマネージメントソフトが寄与するレベルについて、自動化まで到達しなければならないだろうと考えている。このギャプを埋めるのがBrightStoreだ」(関氏)

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