- ハードウェアエンコードタイプのTVキャプチャカードでありながら、約2万円で購入でき、しかも付属ソフトも充実している。
- TVのライブ表示時もMPEG-2データのデコードを必要とするタイプなので、そのときのCPU使用率は高め(40~60パーセント程度)。
【シンプルなカード本体】 ゴーストリデューサや3次元Y/C分離機能などは搭載しないので、TVチューナにエンコーダチップとごくシンプルなカードだ。 |
画像が見付かりません 02.gif | 【入力端子は直接装備】 ビデオ入力はS-VIDEOで、コンポジットとの変換コネクタを付属。また、音声はRCAタイプでビデオデッキなどから直接接続できる。 |
これまで金額的にちょっと手を出しにくい、というイメージがあったハードウェアエンコーダ搭載のビデオキャプチャカード。TV番組やビデオデッキの映像を専用チップによって変換してくれるので、PCのスペックをそれほど必要とはせずに、高画質なMPEG-2ファイルが簡単に作成できる。
このハードエンコ型キャプチャカードにも安価な製品が相次いで登場してきた。今回紹介する「PC-MV5/PCI」もそのひとつで、実売約2万円という価格が魅力的だ。低価格といっても、付属のTV表示/録画ソフト「WinDVR 3」をコントロールできるリモコン(赤外線式で受光部はUSB接続)に、動画編集ソフト「Ulead VideoStudio 7 SE」、さらにアンテナ分配器まで付いているので、このパッケージを買ってくるだけで「TV in PC」環境がすぐに実現できる。惜しむらくはDVDオーサリングソフトが付属していない点で、MPEG-2の再エンコードが不要なオーサリングソフトの組み合わせ情報などが用意されていると、さらに便利になると感じられた。
画像が見付かりません 03.gif |
【旧C-Cube製エンコーダを採用】 もともとはC-Cube製で現在はLSI Logicが製造する「DVxplore」を搭載。キャプチャ機器用としては長く使われているチップだ。 |
WinDVR 3の使い勝手については、すでに実績のあるソフトだけあって文句のないレベル。追いかけ再生機能やiEPGによる録画予約機能を持つほか、チャンネルの切り替えや録画の開始/終了も1秒程度とスムーズだ。便利なのは「トランスコーディング」機能で、カード上のチップを利用し、ほぼリアルタイムでAVI/MPEGファイルをMPEG-2にエンコードしてくれる。
【TVソフトはWinDVR 3】 付属のTV操作ソフトはInterVideo「WinDVR 3」。パッケージ販売でもおなじみのソフトで操作性はこなれたものだ。 |
ゴーストリデューサや3次元Y/C分離機能は未装備なので、画質的には最高レベルとはいかないが、コストパフォーマンスを考えれば大満足な製品と言える。
【リモコンと分配器を付属】 リモコンに加え、アンテナの分配器も付属。アンテナ線も2本含まれているので、TVに繋がっているケーブルを分離して利用できる。 |
PCast PC-MV5/PCIの主なスペック | |
製品名 | PCast PC-MV5/PCI |
---|---|
解像度 | 320×480/352×480/480×480/640×480/704×480/720×480ドット |
映像ビットレート | MPEG-2、2000~15000kbps(100kbps刻み) |
音声ビットレート | MP2、192/224/256/320/384kbps |
ビデオ入力 | S-VIDEO(コンポジットと共用) |
オーディオ入力 | RCA(ステレオ) |
対応OS | Windows 98 SE/Me/2000/XP |
サイズ | 163(W)×107(D)mm |