年頭挨拶
2004年の年頭にあたり、ご挨拶申し上げます。
産業・企業の再編と構造改革は民間主導で着実に進展しており、各企業は自らの強み弱みを認識して、自力で難局を乗り切ろうとしています。その結果、企業業績の回復基調が鮮明となり、2004年度の実質GDP成長率は2.2%に達する見通しです。このように日本経済が回復の緒につく中、全産業が一段と改革を推し進め、筋肉質の企業体質を作り上げるとともに、各企業の創意工夫により再び成長戦略を描いていくことが必要になってまいります。
私どもNRIグループは、新しい社会のパラダイムを洞察し、その実現を担う「未来社会創発企業」として、そのようなお客様の変革を支援し、かつ最適なソリューションを提供してまいります。
日本のIT市場が一桁台の安定成長へと移ってきた中で、2004年は当社としても、これまで以上に選択と集中を推し進め、強みを持つ分野は更に強化するとともに、今後の成長分野に前向きな投資を行っていきたいと考えています。当社の強みである総合力を発揮し、コンサルティングやシステム・インテグレーションを通じて培ったビジネスや業務のノウハウをもとに、フル・アウトソーシング営業に力を入れてまいります。また、オープンシステムの動きが加速する中、当社が強みを持つシステム基盤ソリューションの提供も本格化させます。
すでに営業強化に向けた施策に着手しており、2004年は商品力と営業力の両輪をしっかり機能させていきます。環境は決して楽ではありませんが、それに負けない力強さを感じられる年にしたいと考えております。
加えて、昨年は中国でのシステム開発を軌道に乗せました。今年は「アジアビジネス第三年度」として、生産性向上への取り組みを継続的に行うとともに、成長著しいアジアの情報サービス市場において更なる展開を図りたいと考えております。
NRIグループは、社員一人ひとりが常に自己研鑽を怠ることなく、高い専門性を維持し、品質にこだわり、お客様に最適なソリューションを提供し続けたいと思います。そして、社会に役立つ新しい仕組み、新しい流れを生み出していくことにチャレンジしてまいります。私もその先陣を切って進む覚悟で臨んでいきます。
本年も、皆様の一層のご指導・ご鞭撻をお願い申し上げます。
(用字用語は原文のまま)