写真1 いち早くトランスメタの新CPU“Efficeon”を搭載したモバイルノート「PC-MM2-NE6」。 |
「Mebius MURAMASA」シリーズは、シャープのノートPCラインナップの中でもっとも小型軽量なモバイルユーザー向けのノートブランドだ。フットプリントはほぼB5サイズ(251×206mm)で、特筆すべきはその薄さと軽さ。もっとも厚い部分でも19.6mm、重量はわずか約910gで、手に持ってみるとまるで薄いバインダーを持ち歩いているかと錯覚してしまうほどだ。今回評価するモデルは、米トランスメタ(Trasmeta)社のモバイルノート向け最新CPU「Efficeon TM8600-1.0GHz」を搭載し、大幅なパフォーマンスアップを遂げた“PC-MM2”でも、“SHARP PC ONLiNE”(同社の直販サイト)オリジナルモデルでOSをWindows XP Professional SP1aに変更し、携行や外出先へ常備するために2つめのACアダプターと2年間延長の引き取り修理サービスをセットにした「PC-MM2-6NE」だ。
軽量ながら質感の高いボディ
写真2 PC-MM2-NE6と付属のクレードル。クレードルのサイズと重量は、110(W)×247(D)×81(H)mmで約650g。 |
写真3 クレードルの背面。USB端子とACアダプタ接続端子が並ぶ。 |
外装は液晶周辺部がブラック、本体部分がシルバーとなっている。液晶を閉じた状態ではブラック主体の落ち着いた雰囲気となる。艶消し処理が施されているので、金属の塊といった様子ではなく、見た目にも薄型軽量さを醸している。一般的なノートPCでは、液晶の開くときに固定ラッチ(爪)をスライドさせる必要があるが、本機はこのノッチを省略し携帯電話のように液晶パネルを上下するだけで開閉ができる。もちろん移動時に勝手に開いてバッテリーを消耗してしまうことはなく、それでいて使いたいときには軽い力でスムーズに開く。ヒンジのパワーバランスは、固すぎず軟らかすぎずという微妙な調整が施されている。また、液晶パネル部は本体と水平180度になるまで開くことができ、そのときにヒンジ部分は「カチッ」という音ともにロックされる。いったん全開まで開きそのあとに手前に寄せて角度調整するといった感じだ。この新しい開閉機構はユーザーによって好みの分かれそうなところで、素早く簡単に液晶が開くことができるが、慣れるまでは若干戸惑うかもかもしれない。
クレードル前面。 | クレードル背面。 | |
写真4、5 クレードルにセットしたところ。前面にはHDDへのアクセスや充電状態を示すLEDとDirectHD機能のオン/オフ切り替えスイッチがある。 |
本体サイズやキーボード、ポインティングデバイスは従来モデルとほぼ同一仕様だ。キーボードはキーストロークが1.7mmと若干浅いなことを除けば、B5サイズのノートPCとしては良好な操作性が確保されている。アプリケーション呼び出し用のショートカットボタンは装備しないが、キーボード右上には「MOBILEスイッチ」と呼ばれる省電力モードへの切替ボタンがある。これは、バッテリ駆動時のCPU処理速度と液晶バックライトの輝度を通常時の40%(ユーザーによる設定変更が可能)へ1ボタンでパワーダウンさせるものだ。会議が思ったより長引いて、ちょっとバッテリを節約したいときなどに、作業の手を止めずにすばやく動作モードを切り替えられる便利な機能である。
前面。 | 背面。 | |
左側面。 | 右側面。 | |
写真6~9 本体の前後および左右両側面。左奥にクレードル接続の専用端子とヘッドフォン、USB端子が、右は手前にPCカードスロット、奥にもうひとつのUSBとEthernet、ACアダプタ端子が並ぶ。 |