リモコンが付属して実売2万円台前半という低価格TVチューナユニット。ハードウェアエンコーダを搭載し、DVDオーサリングソフトやビデオ編集ソフトも付属。コストパフォーマンスの高さが魅力だ。
アダプテックのTVチューナー&MPEG-2エンコーダーユニット「VIDEOh! DVD+TV USB 2.0/AVC-2310」。 |
カノープスからTVチューナユニットが登場!「MTU2400/MTV1200HX」レビュー。写真をクリックすると当該レビュー記事に移動します。 | 「アナタにもできるPC使いこなし講座 第1回:PCのホームAVサーバ化計画」レビュー。 | |
PCにTV番組の視聴・録画機能を追加するUSB 2.0接続のTVチューナユニットには、大きく分けるとカノープス「MTU2400」(実売4万円前半)をはじめとするハイスペックモデルと、メルコ「PC-MV5/U2」(実売2万円前半)のようにプライスバリューでアピールする低価格モデルがある。
アダプテックから登場した「VIDEOh! DVD+TV USB 2.0/AVC-2310」(以下、AVC-2310)は後者に属するタイプのTVチューナユニットだ。実売2万2800円という価格ながら、TV番組の視聴・録画はもちろん、DVDオーサリングソフトの付属によりDVDビデオ作成までできる。コストパフォーマンスの高さが最大のウリだ。
写真1 背面はUSBポートにアンテナ入力、電源とシンプルな構成。ビデオ入力端子は前面にある。 |
AVC-2310の本体ユニットが搭載するMPEGハードウェアエンコーダはLSI Logicの「DVxcel」で、ビットレートはビデオ・オーディオを合わせた状態で最大10Mbpsまでサポートしている。同価格帯の競合製品は15Mbpsまで設定できるものが多いだけに、スペックを競合製品と横並びで比較すると厳しいところだ。だが、MPEG-2でフレームサイズに720×480ドットを選択した場合、ブロックノイズの発生を効果的に抑えられるビデオビットレートの目安はおよそ8Mbps程度といわれる。多くのケースではビデオビットレートをそれ以上にしても映像品質が劇的に向上することはない。AVC-2310ではビデオビットレートを最大で約7.8Mbpsまで設定できることから、よほどのこだわり派でもない限り気になることはないだろう。普及価格帯のTV・ビデオを使う感覚で導入するなら、十分な品質を有している。
写真2 基板中央部にある大きなLSIはLSI LogicのMPEGエンコーダ「DVxcel」。TVチューナはPhilips製だ。 |
基本スペックで気になる部分は、ビットレートの上限よりもむしろCBR(固定ビットレート)にしか対応しない点だろう。VBR(可変ビットレート)は映像録画時のファイルサイズを小さくできるメリットがあるだけに、ぜひとも対応してほしかったところだ。
画面1 TVの視聴・録画を行うInterVideo「WinDVR3」。パネルは最低限必要なボタンのみといたってシンプル。 |
TVの視聴と録画はInterVideo「WinDVR 3」で行う。操作はソフト上からはもちろん、付属のリモコンからも一部の操作(TVのチャンネル変更、タイムシフトコントロール、音声のボリューム変更など)が可能だ。番組録画やビデオ入力の切り替えに対応しないのは不満だが、競合する低価格モデルにリモコンが付属するものはないので大きな魅力だ。
またDVDオーサリングソフトとしてSonic「MyDVD 4」、ビデオ編集ソフトとしてArcSoft「ShowBiz」が付属する。パッケージ単体で購入すれば、それだけで8000円程度はするものでお得感が高い。
VIDEOh! DVD+TV USB 2.0/AVC-2310の主なスペック | |
製品名 | VIDEOh! DVD+TV USB 2.0/AVC-2310 |
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接続インターフェイス | USB 2.0 |
ビットレート | 10Mbps(ビデオ・オーディオ) |
ビデオフォーマット | MPEG-2 |
フレームサイズ | 720×480ドット |
ビデオビットレート | 1953~7812Kbps(CBR) |
オーディオフォーマット | リニアPCM |
オーディオサンプリングレート | 48/44.1/32kHz |
対応OS | Windows 2000/XP |
付属ソフト | WinDVR3、MyDVD4、ShowBizほか |