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KDDI、最大2.4Mbpsのデータ通信が可能な第3世代携帯電話サービス“CDMA 1X WIN”を発表――パケット通信料定額サービスも提供

2003年10月23日 03時21分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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寝てる間にコンテンツを自動受信する“EZチャンネル”

WINの通信速度を活かした新コンテンツサービスとして、最大3MBの“番組”(マルチメディアコンテンツ)を、インターネット接続サービス“EZweb”経由でダウンロードして保存/閲覧できるEZチャンネルを開始する。コンテンツプロバイダーが運営する専用サイトからあらかじめ番組の利用登録(1台に付き3件まで)をしておくと、デイリー/ウィークリーなど番組の更新周期に合わせて、深夜~早朝にかけて自動的に番組を受信する。au事業本部 au事業企画本部 1X EV-DO推進室の重野卓氏は、「従来のサービスがインターネットのような能動的サービスだとしたら、今回のサービスはTVのような受動的サービス」だと説明する。

EZチャンネルの概要
EZチャンネルの概要。(1)企画的要素が強く、(2)TVや雑誌などの媒体社が制作に携わっていることから、“コンテンツ”ではなく“番組”と呼ぶのだという

EZチャンネルの番組は、SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)技術によって、静止画/動画/サウンド/文字情報を組み合わせて表示することが可能。例えば、画面上方のウィンドーに動画が流れ、画面下方にその動画に関連するテキスト情報が表示されるといったコンテンツが実現する。端末には(株)アクセス(ACCESS)のSMILビューワー『NetFront v3.1 SMIL Player for KDDI』が搭載されている。

EZチャンネルのポータルメニュー 着うた♪ランキングの画面イメージ
EZwebに用意されたEZチャンネルのポータルメニュー(開発中の画面につき、サービス開始時には仕様やデザインが異なる場合がある)着うた♪ランキングの画面イメージ。画面上方にはミュージッククリップが動画で、下方には曲の情報がテキストで表示されている。一度受信した番組は、著作権による制限がない限り、端末の内蔵メモリーに記録して何度でも再生できる(開発中の画面につき、サービス開始時には仕様やデザインが異なる場合がある)

番組は、現在14社から14本が発表されており、(株)電通提供のバラエティー情報番組“ミニッツTVケータイライフサプリメント”、レーベルモバイル(株)提供のランキング情報番組“着うた♪ランキング”など、エンターテインメント、バラエティー系の内容が多い。そのほか、シャープ(株)の“CompactXMDF Plus”、(株)セルシスの“Comic Surfing”といったフォーマットで記述された電子書籍の番組も予定されており、これらは専用ビューワー(EZアプリ、Java)で閲覧することができる。情報料は、無料のものから月額840円までさまざま。

電子ブックの番組例 電子ブックの表示設定
電子ブックの番組例。静止画とテキストが表示されている(開発中の画面につき、サービス開始時には仕様やデザインが異なる場合がある)電子ブックの番組は、文字サイズ、文字表示形式(縦書き/横書き)、行間隔、ルビ表示を設定可能(開発中の画面につき、サービス開始時には仕様やデザインが異なる場合がある)

そのほか、KDDIによると、WINエリアでのEZwebの接続スピードは従来方式と比べて約50%(100KBのデータダウンロード時)、メールで動画ファイルを他の携帯電話に送信する“ムービーメール”の送受信スピードは約45%早くなるという。また、現在提供中のEZweb関連サービスも、いくつか機能が強化される。動画配信サービス“EZムービー”のコンテンツサイズが最大1.5MBまで拡大され、3分程度(従来は15~30秒程度)のムービーを閲覧できるようになったほか、ライブカメラによる映像配信にも対応するようになった。またメールサービスにおいて、添付ファイルの容量が最大5件/合計150KB(従来は5件/100KB)に拡大したほか、動画ファイルを添付して他人に送る“ムービーメール”サービスが12月上旬に“3gppフォーマット”に対応する予定。3gppフォーマットに対応することで、auの携帯電話で撮影した動画を、(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモやボーダフォン(株)の動画配信サービス対応携帯電話(一部機種を除く)へ送信できるようになる。

仲間さんと妻夫木さん3
ちなみに仲間さんや妻夫木さんは、EZチャンネルを移動時間や空き時間に使いたいという


パケット通信料定額サービス“EZフラット”

また2社は、WINのサービス開始にあわせて、EZwebとメールサービスが月額4200円で使い放題になるパケット通信料定額サービス、EZフラットを導入する。小野寺氏は、「パケ死(パケット通信の使いすぎで膨大な請求が届き、苦しむ様子をあらわすスラング)という言葉すら流行っているが、ユーザーには安心して使ってもらいたい」と語った。そのほか、主なWIN対応の携帯電話/データ通信カード向け料金プランは以下のとおり。

音声通話料金プラン
“プランL”(月額基本使用料が1万円、通話料が30秒ごとに12円、6600円分の無料通話込み)、“プランSS”(月額基本使用料3900円、通話料が30秒ごとに20円、通話料1000円分の無料通話込み)など計4コース
データシングル契約プラン
“WINシングル”(月額基本使用料1500円、通信料が1パケットごとに0.1円)の1コースを用意する
音声通話料金割引サービス(オプション)
月額基本使用料を、契約1年目で15%、その後は最大20%割引く“年割”。“家族割”や“指定割”といったその他のサービスはCDMA 1Xと同等だが、学生向けの“ガク割”は適用されない
パケット通信料金割引サービス(オプション)
“パケット割 WIN”(月額1200円、通信料が1パケットごとに0.1円、1200円分の無料通信料込み)、“パケット割 WIN スーパー”(月額7500円、通信料が1パケットごとに0.015円、7500円分の無料通信料込み)
音声通話料金プラン一覧 データ通信料金プラン一覧
音声通話料金プラン一覧データ通信料金プラン一覧


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