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エプソン、ホームプロジェクター“dreamio”に上位機種2製品を発売――CMには柴咲コウを起用

2003年10月16日 16時37分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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セイコーエプソン(株)とエプソン販売(株)は16日、都内ホテルで記者説明会を開催し、8月に発表したホームプロジェクター“dreamio(ドリーミオ)”『EMP-TW10』の上位機種として、最高輝度1000ルーメンで表示色数10億7000万色(RGB各10bit)のホームシアター向け最上位モデル『EMP-TW500』、最高輝度1300ルーメンで一般的な部屋の暗さでも鮮明な画面が得られるという上位モデル『EMP-TW200』の2製品を発表した。発売時期と価格は、EMP-TW500が12月初旬発売予定で49万8000円、EMP-TW200は今月24日発売予定で26万8000円。

「新製品投入で市場の拡大と活性化を図る」

取締役映像機器事業部長の内田健治氏ら
発表会に列席した取締役映像機器事業部長の内田健治氏(左)、LCP企画開発設計部長の鈴木正幸氏(中央)、エプソン販売(株)の取締役社長の真道昌良氏(右)

発表会にはセイコーエプソン(株)の取締役映像機器事業部長の内田健治氏、LCP企画開発設計部長の鈴木正幸氏、エプソン販売(株)の取締役社長の真道昌良氏らが列席し、製品の位置づけや市場動向などを説明した。

内田氏はプロジェクター機器の市場動向について、「ビジネス向けのデータプロジェクターを中心に右肩上がりで推移している。ホームプロジェクターも好調だが、当初の見込み(2003年度で50万台、2004年度には100万台)に比べると1年程度遅れている。ホームプロジェクターの全世界シェアでは、2002年通期と2003年前半でいずれもトップシェア(14.7%、15.8%)を維持しており、今回高画質製品を投入することでさらなる市場の拡大や活性化を目指す」と説明した。

『EMP-TW500』 『EMP-TW200』
『EMP-TW500』『EMP-TW200』
EMP-TW500の背面 EMP-TW200の背面
EMP-TW500の背面EMP-TW200の背面
新開発の0.7インチワイド液晶パネル
新開発の0.7インチワイド液晶パネル

EMP-TW500とEMP-TW200は高輝度/高コントラスト、および左右2画面/上下2.5画面分の表示シフト幅を持つ家庭向け液晶プロジェクター。新開発の0.7インチワイド液晶パネル(1280×720ドット)を採用し、RGB3枚を合成して画面表示を行なう。光源は200WのUHE(超高圧水銀)ランプを採用し、輝度はTW500が1000~350カンデラ、TW200は1300~500カンデラの間でリニアに調整可能。コントラスト比はTW500が1200:1、TW200は800:1。投写レンズは1.5倍電動ズームのマニュアルフォーカスで、調整用の画面表示を見ながらフォーカスや台形ゆがみなどをリモコン(もしくは本体のボタン)で設定変更する。



輝度&コントラスト制御と表示モード変更1 輝度&コントラスト制御と表示モード変更1 表示カラーモード一覧
輝度&コントラスト制御と表示モード変更の仕組み。画面は表示モードを制御するフィルターをオフにしたところ表示モードを制御するフィルターをオンにしたところ表示カラーモード一覧

どちらも独自のカラーマネージメント技術“ColorReality2”を搭載し、投射する環境や表示する映像の種類に応じて、“ダイナミック”(高輝度/高コントラストのTV向け設定)、“リビング”(明るい環境で楽しむための高輝度設定)、“シアター”(輝度を500ルーメンに落として色再現性を高める”、“シアターブラック”(TW500のみに搭載された機能で、レンズの絞りを上げて黒が引き締まった表現になる。完全に遮光された環境向け)など6種類のプリセットから選択できる。ユーザーの好みに合わせて設定変更も可能で、USB/シリアル/Ethernet(TW500のみ)で接続したパソコン上からも色調や明るさを設定できるほか、設定内容をファイルに保存/読み込みが可能(パソコン用ソフト『エプソン・シネマカラーエディター』の対応OSはWindows 98 SE/Me/NT 4.0/2000/XP、Mac OS 8.6以降。NT 4.0ではUSB接続に非対応)。同社のウェブサイトを通じてお勧めの設定ファイルのダウンロードサービスも行なうという(11月中旬開始予定)。

設置場所とズーム/画面シフトの関係。表示面の手前3mから100インチスクリーンに表示が可能
設置場所とズーム/画面シフトの関係

インターフェースは、TW500ではコンポーネント(5RCA)×2、D4×1、DVI(HDMI準拠)×1、コンポジット×1、S-VIDEO×1、TW200はコンポーネント(3RCA)×1、D4×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×1、コンポジット×1、S-VIDEO×1。

本体サイズと重量は、TW500が幅450×奥行き345×高さ119mm/約6.2kg、TW200は幅440×奥行き320×高さ114mm/約5.3kg。動作時の騒音はTW500が最小27dB、TW200は最小28dB。消費電力はTW500が最大290W、TW200は最大270W。

dreamioのイメージキャラクター、柴咲コウさんdreamioのイメージキャラクター、柴咲コウさん

TW200/TW500の発売に合わせて、同社では“映画館を持ち帰ろうキャンペーン”を実施すると発表した。先着5000名に映画館の雰囲気をかもし出すグッズ(中身は非公開)が入った“おうちde映画缶”がもらえるほか、抽選で20名にホームシアターのシートとしても利用できるオムロン(株)のマッサージチェアー『ピーィス』(色は当選者が指定可能)が当たるプレゼントも行なう。CMには女優の柴咲コウさんを起用することも合わせて発表された。

“おうちde映画缶” マッサージチェア『ぴーぃす』

発表会後、開発担当者に最近採用するプロジェクターが増えてきた米テキサス・インスツルメンツ社の“DLP(Digital Light Processing)”方式について質問したところ、「DLP方式は高輝度化や小型化においてメリットがある。ただ、ホームプロジェクターでは輝度を上げて使うよりも低輝度で高い色再現性を求める声が多く、本体も小型化より静音化や発熱の低減(触ってもやけどしない、など)が必要と考える。当面、ホームプロジェクターは液晶方式でいくだろう」という回答を得た。

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