日本ヒューレット・パッカード(株)は1日、本社に報道関係者を集め、秋冬新製品の発表を行なうとともに販売戦略について発表を行った。今回発表になった製品はオールインワン・プリンター(PSCシリーズ)の『HP PSC 2550 Photosmart』『HP PSC 2450 Photosmart』『HP PSC 2310』『HP PSC 1350』、単機能プリンター・Deskjetシリーズの『HP Deskjet 5850』『HP Deskjet 5160』、Photosmartシリーズの『HP Photosmart 245』の7製品。
代表取締役社長の樋口泰行氏 |
代表取締役社長の樋口泰行氏は「今回は非常に強力な製品ラインナップを用意できた。景気は回復の兆しが見えてきており、日本のプリンタービジネスにはデジタルカメラの好調とあいまって期待している」と挨拶。また今回同社が市場に投入した4モデルのジャンル、つまりオールインワン・プリンターの市場は米国で50%以上となっており、日本でも30%の市場を占める結果になるのではないかと見ていると話し、「年末商戦を軸にオールインワンならHPというポジションを確保していきたい」と強調した。また、イメージング・プリンティング事業統括の滝澤敦氏は同様の見通しを説明するとともに、オールインワン・プリンターは日本では需要が急激に進むとの見通しを述べ、日本ヒューレット・パッカードは国内のオールインワンプリンターのシェアNO.1であることをアピールするとともに、今年はオールインワンカテゴリー内シェア45%、インクジェットシェア15%を獲得したいと話した。また、1万円~5万円台まで隙間なくオールインワン・プリンターを投入することで、ユーザーは予算に応じて製品を購入することができるというHPの製品ラインナップのメリットを強調した。
執行役員でイメージング・プリンティング事業統括の滝澤敦氏から販売戦略について説明。国内オールインワン・プリンターシェアはNO.1の35%を獲得している |
1万4800円から5万円の大台まで隙間なく製品を投入する |
10~12月市場予測。「インクジェットプリンター合計台数。このなかでオールインワンカテゴリー内シェア45%、インクジェットシェア15%を獲得したい」(滝澤氏) |
イメージング・プリンティング事業統括マーケティング本部本部長 前田悦也氏 |
イメージング・プリンティング事業統括マーケティング本部本部長 前田悦也氏は、ますフラッグシップモデルのHP 2550 Photosmatを中心に機能説明した(製品の詳細はすでに掲載済みの記事を参照していただきたい)。それによるとキーワードは、(1)ワイヤレスLAN搭載、(2)PCレス、(3)コミュニケーション機能向上(ネットやメールへPCレス)、(4)欲しい機能のワンデバイス化((1)~(3)をシンプルにまとめた)。オールインワンプリンターで初めてIEEE 802.11b(2.4GHz)準拠のワイヤレスLANを搭載、10BASE-T/100BASE-TXにも対応していることを強調。さらに、すべてのデジカメのメディアに対応していることに加え、2.5インチのカラー液晶やテンキー付のボタンを搭載することで操作性が高くなったことなどを説明した。
『HPイメージゾーン』 |
All in One digital ASIC |
新たなソフトウェアとしてオールインワン・プリンターのスキャナー、ファクスなどの各機能を引き出す『HP ディレクタ』と画像管理ソフトウェア『HPフォトギャラリー』を統合した『HPイメージゾーン』によって、単なるドライバーではない統合化されたアプリケーションを提供していること。また、イメージプロセッサー、JPEG圧縮、USB I/Oモーター制御などをワンチップ化したHPのAll in One digital ASICによって処理能力や低コストを実現していることを強調した。