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【最新パーツ性能チェック(Vol.14)】ASUSTeK「SK8N」で見るOpteronのグラフィック性能!登場まで1カ月を切ったAthlon 64の性能も大胆予測!

2003年08月26日 22時42分更新

文● 週刊アスキープラス編集部 野口岳郎

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 7月17日、AMDは9月に登場予定のデスクトップPC用の64bit CPU「Athlon 64」の発表日が9月23日であることを発表した。発表日の発表というのはあまり聞かないが、これは事実上の発売予告と捉えればいいだろう。
 上位クロック版の発売日は、直前まで伏せておかないと現行製品の買い控えにつながるが、Athlon 64はAMDの未来を担う新しいラインナップなので、公開日を告知することで盛り上げたほうがいいと判断したのだろう。その一環として、8月12日にはロゴプログラム用のロゴマークも発表されている。
 実際Athlon 64の登場は楽しみではあるが、高性能を求めるユーザーにとっては気になる点がある。すでに販売されているOpteronが2チャンネルのメモリインターフェイスを持っているのに対し、Athlon 64は1チャンネルしか持っていない。これは、性能的にはそれなりのマイナスになるはずだ。
 Athlon 64は2GHz動作でモデルナンバーは3400+だ、いや3200+だ、といった噂が駆けめぐっているが、モデルナンバーではなく、Pentium 4と比べてどのような性能になるのだろうか。性能を重視するならOpteron 100シリーズを選ぶべきなのではないか、という悩ましさがある。

 そのようなわけで、パワーユーザーはAthlon 64の登場を待ちつつも、Opteronから目が離せない。当初登場したOpteronマザーボードはいずれもデュアルCPUが前提で、電源はサーバ用のSSI-EPS 12Vタイプが必要、フォームファクタはExtended ATXで普通のATXケースに入らない、さらに、AGPスロットがない、というスペックだった。サーバ構築用にはいいのだが、個人で使うにはPCI-Xはオーバースペックだし、AGPがないのは逆に困る。

SK8Nパッケージ
SK8N

 だがその後、AMDの「AMD8151」やnVidiaの「nForce3 Professional」といったAGP対応のチップセットを搭載したマザーボードが登場してきた。なかでも、ここで紹介するASUSTeK「SK8N」は、マザーボード自体が2万円台後半と安価なことに加え、電源はATXタイプでOK、フォームファクタも普通のATXという点で、個人にも手が出しやすくなっている。時期を同じくしてOpteronのシングルプロセッサ版「100」シリーズも登場、1.6GHzの142は3万円台、1.8GHzの144も5万円台と、デュアル対応の200シリーズより2~3万円も安い。
 Opteronの性能評価は、登場直後に最新パーツ性能チェックVol.10で一度綿密に行なっているが、このときはマザーボードがAMD8131ベースだったためAGPビデオカードが使えず、3D性能についてはペンディングとなっていた。SK8Nには、ビデオチップの大御所nVidiaが手がけるAGP対応チップセットが載っている。AGP性能を測るにはまたとないチャンスだ。さっそく性能を検証してみた。



オーバークロックをサポート!

 SK8Nは、特徴的なOpteronのソケットさえ見なければ、典型的な最新Pentium 4あるいはAthlon XP対応マザーである。メモリスロットは4つあり、2色に色分けされている。同じ色同士にモジュールを装着することで128bitアクセスになるのは、875/865あるいはnForce2でおなじみだ。ただ、Opteronの仕様により、利用可能なのはレジスタードタイプに限られ、最高333MHz(PC2700)までである。

 オンボードにはPromiseのPDC20378チップによってシリアルATAインターフェイス2つ、パラレルATAインターフェイスが1つ載っていて、これらはRAID構成が可能だ。USBは2.0サポートで、背面に4ポートあるほか、付属のブラケットでさらに2ポート用意できる。このほか、Texas Instrumentsのチップにより背面に1つ、付属のブラケットで1つのIEEE1394ポートを提供している。
 Opteronマザーとして最も画期的なのは、システムクロックを設定できることだろう。Opteronは通常、200MHzのシステムクロックを内部で0.5倍単位で逓倍して必要な内部クロックを得ているが、これを200~250MHzまでの間で1MHz単位で設定できることだ。安定度重視のサーバ用マザーではあまりお目にかからない、自作ユーザー向きの仕様と言える。

 一部の噂では、Athlon 64-FXなる製品が同時に登場し、これは2チャンネルのメモリインターフェイスを持ち、Opteronと同じSocket 940を使うと言われている。もしこれが事実だとすれば、性能重視、だけどデュアルはお金がかかりすぎる、というユーザーにとって、SK8NのようなシングルCPUのSocket 940マザーが最適な選択肢となる。

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