USB 1.1対応TVチューナユニット「PIX-MPTV/U1W」で人気を博したピクセラから、その後継にあたる「PIX-MPTV/U2W」が発売された。USB 2.0対応による高い映像品質を実現しながら、実売で3万円前後という価格は魅力的だ。
最大ビットレートは12Mbps
USB 2.0対応で映像品質が向上
画面1 コントロールソフト「PixeStation TV」。映像の調整やDNRの設定は、このコントロールパネルから直接操作できるようになっている。別のウィンドウを開かずに調整できるので便利だ。 |
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搭載するハードウェアMPEGエンコーダはCONEXANT社の「CX23415」。設定できるスクリーンサイズは最大720×480ドットで、ビットレートは最大12Mbpsまで(USB 2.0で接続した場合)。競合他社のUSB 2.0対応TVチューナユニットは大抵15Mbps程度までサポートすることを考えると、スペック的に若干劣る感は否めない。とはいえ、フレームサイズが720×480ドットならビットレートは8Mbps程度の設定で目立つノイズはほとんど抑えられる。TV番組の視聴・録画には十分なレベルだ。
高画質録画に必要不可欠な映像補正機能については、細かいノイズや色のにじみを抑える「デジタルノイズリダクション」(DNR)を搭載。特に劣化したビデオテープの映像を録画する場合に効果を発揮する。
画面2 MPEG-2のカスタム設定では、フレームサイズやビットレートの組み合わせを柔軟に指定できる。ビットレートは固定(CBR)のほか、可変ビットレート(VBR)にも対応している。 |
TVの視聴ならびに録画を行うソフトは同社オリジナルの「PixeStation TV」(画面1)。機能的にはタイムシフトのサポート、iEPGを用いての予約録画と、必要なところはキッチリと押さえている。操作時のレスポンスはチャンネル変更時で2秒と少々。それほど気にはならない。
パッケージにはビデオ編集ソフト「PixeDV/EX」が付属し、録画したビデオの編集も可能。編集した映像はCD-R(VideoCD)かDVD-RAM(DVD-VR)メディアに書き出せる。ただし、DVD-R/RWやDVD+R/RWメディアへの書き出しには別途オーサリングソフトが必要となる。
ビデオ出力機能は従来どおり搭載
写真 リアパネルにはアンテナ(Fコネクタ)にUSBコネクタ、電源スイッチなどが並ぶ。AV出力はミニプラグに専用のAVケーブルを差し込む。 |
映像の入力については、TV放送を受信するためのアンテナ端子(Fコネクタ)×1に加え、ビデオがS-VIDEO×1とコンポジットビデオ×1、オーディオはRCA×2(ステレオ2ch)と標準的な構成。このうちビデオ・オーディオ入力についてはフロントパネルに配置されているため、ビデオ機器との接続は容易に行える。
さらにリアパネルに配置されたミニプラグに専用のAVケーブルを接続することで、ビデオ/オーディオの出力も可能。出力端子はビデオがコンポジットビデオ×1、オーディオはRCA×2といった構成で、大画面TVに接続して録画したビデオファイルを見る、という使い方もできる。S-VIDEO端子が用意されない点は惜しまれるが、そもそもビデオ出力に対応していない製品が多いことを考慮すれば出力のサポートがされているだけでも評価に値する。
TV番組の録画・視聴に重点を置きたい人にとって、PIX-MPTV/U2Wは魅力ある選択肢のひとつとなるだろう。
PIX-MPTV/U2Wの主なスペック | |
製品名 | PIX-MPTV/U2W |
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インターフェイス | USB 2.0/1.1 |
ビデオフォーマット | MPEG-1、MPEG-2 |
フレームサイズ | MPEG-2:720×480、640×480、480×480、352×480ドット MPEG-1:352×240、320×240ドット |
ビデオビットレート | MPEG-2:12~1Mbps MPEG-1:2~0.5Mbps |
対応OS | Windows Me(※1)/2000/XP |
付属ソフト | PixeStation TV、録画ファイルブラウザ、PixeDV/EX |