カノープス(株)は6日、同社の東京ショールームで記者説明会を開催し、PCIカードでデスクトップパソコンに内蔵するダウンスキャンコンバーター『SSC100』(SSC:Smart Scan Converter)を6月下旬に発売すると発表した。価格は1万3800円。
製品開発部 伊左次 裕氏 |
SSC100は、同社の新ブランド“QUOSYS(クオシス)シリーズ”の一製品。QUOSYSシリーズは、「高性能をシンプル/単機能にして幅広いユーザーに使いやすく提供する製品群」(製品開発部 伊左次 裕氏)という位置づけで、来月以降もQUOSYSシリーズの新製品の発表が予定されている(詳細は明らかにされなかった)。
『SSC100』と付属ケーブル | 『SSC100』の端子部分。アナログRGB入出力とビデオ入出力(いずれも変換ケーブルが付属)に並んで、S-VIDEO入力端子が用意されているが、現時点でこの用途は不明 |
SSC100は、PCIスロットから電源のみを供給し、アナログRGB出力信号(最大1600×1200ドット/垂直周波数50~130Hz)を入力、NTSC/PAL信号に変換してパソコン画面をTVに出力するダウンスキャンコンバーター。カード上にUSB端子を持ち、パソコンのUSB端子と接続することで、表示位置や色味、表示モード(表示領域の外側まで画面を引き伸ばす“オーバースキャン”/画面サイズを表示領域の内側にとどめて情報を漏らさず表示する“アンダースキャン”)の切り替えなどをマウス/キーボードから操作できる。また、ウィンドウ単位やマウスで指定した矩形領域を拡大表示する機能を持ち、拡大表示中はマウスカーソルの動きに合わせて3種類の“追跡モード”で画面がスクロールする。
- 追跡モード1
- マウスカーソルが常に中央に位置し、カーソルを動かそうとする方向に画面が自動スクロールする
- 追跡モード2
- マウスが画面内にある場合は画面が動かず、画面をはみ出ると1画面分上下左右に切り替わる
- 追跡モード3
- マウスカーソルが中央付近にある場合は画面が動かず、端に寄せるとその方向にスムーズスクロールする
同社では、「既存のスキャンコンバーターの不満を解消する製品」とするべく、これを開発したと説明している。対応OSはWindows Me/2000/XP。
『MpegCraft』の画面 |
また、同時にTVチューナー搭載ハードウェアMPEG-2エンコーダーカード“MTVシリーズ”に標準添付(メーカーによるサポートはない)しているMPEGファイル編集ソフト『Mpeg Cutter』を機能強化した、『MpegCraft』のパッケージ販売も発表された。発売時期は7月上旬で、価格は4800円。
MpegCraftは、MPEG圧縮の単位である複数のフレームの集合“GOP(Group of Picture)”単位でカット編集するほか、1フレーム単位でのカット編集にも対応し、複数のMPEG画像を結合して1本のMPEGファイルを作成可能。ビットレートや解像度などのパラメーターを変更しない場合、結合した数フレーム分のみを再変換することで、画質劣化や変換時間を最小限に抑える“セグメントエンコード”機能を搭載(MPEGエンコード時に“MTVシリーズ”が搭載されたパソコンでは、ハードウェアエンコードが可能)。さらに、MPEGファイル管理ツール『HomeEdge Explorer』、DV→MPGE-1/2変換やMPEGファイルのビットレート変更を行なうMPEGファイルコンバーター『TO MPEGツール』も同梱されている。対応OSはWindows 2000/XP。