周辺機器感覚のHDDレコーダ
NECのHDDレコーダ「AX10(PK-AX10)」 |
「【特別企画】PCより簡単&確実! HDD&DVDレコーダガイド」(写真をクリックすると当該記事に移動します) |
東芝「RD-XS40」レビュー。 |
NECというと、AVサーバ機能を実現するTVキャプチャカード「SmartVisionシリーズ」がおなじみ。AX10はSmartVisionのコンセプトを引き継ぎ、単体で使えるHDDレコーダにしたと言える。よって、Ethernetポート経由でPCに映像を配信したり、MPEGデータをPCにコピーできるなど、テレパソユーザーにとっては当たり前に感じられる機能がしっかり装備されている。PCからは付属ソフト「SmartVision/PLAYER」を用いて、AX10を操作する。AX10に録画した番組の視聴はもちろん、TV番組のライブ表示、録画予約設定などが可能だ。
録画まわりの機能はSmartVisionシリーズを受け継いでいる。GRT、3次元Y/C分離、デジタルノイズリダクション、タイムベースコレクタの4機能を装備する。特にGRTは家電レコーダでは搭載例が少ないのでうれしい点。また、電子番組表「ADAMS-EPG」も特筆に値する。番組表はチャンネル単位以外に、同時刻の番組の横並び表示、番組ジャンル別の表示をボタン1つで切り替えられるほか、番組名、番組内容などの情報も豊富だ。もちろん、一覧から番組をクリックするだけで録画予約は完了する。
●【やや小ぶりなリモコン】 基本操作は上部のジョイスティックを用いるが、フニャっとした感じでもう少しクリック感が欲しい。 |
●【AX10からPCに映像配信】 AX10自体がIPアドレスを持って同時に2台までのPCに映像を配信する。録画したMPEG-2以外に、無線LAN用にMPEG-4に再圧縮して送信する機能もあり。 |
一方、単体のHDDレコーダと比較すると物足りない点もある。XS40には装備されているBSアナログチューナを持たないうえ、入力端子は2系統。BS/CSユーザーだとまず不足する。リモコンも、早送りなどの特殊再生を行うジョイスティックにクリック感が乏しく、思ったとおりの位置に止めにくい、頻用するボタンがふたの中にある、など練り込み不足な部分が見られる。
とはいえ、周辺機器感覚のPC連携機能はほかの家電レコーダにはまったくないもの。このメリットの感じ方次第で価値が決まる製品だろう。
●【情報豊富なEPGを装備】 チャンネル単位、時間単位だけでなく、ジャンル単位での表示が可能。もちろん、これをクリックすれば予約設定が可能。 | ●【ADAMS-EPGには番組情報も】 ADAMS-EPGには番組名だけでなく、番組情報も含まれている。録画したデータを再生する際もこのデータを表示できる。 |
GRTなし | GRTあり | GRTなし(左)とGRTあり(右)の比較。 | ||
●【GRTでゴーストとおさらば】 ビルの狭間、山間部に住んでいると悩まされるゴースト。誌面ではわかりにくいかもしれないが、GRTをオンにすることでゴーストが消える。ノイズの少ない画像のほうがデータ量が少ない分、MPEGエンコードでも有利だ。 |
ユーザー設定モード | |
---|---|
MPEG-2(CBR) | 720×480ドット/4~15Mbps(※1) |
352×480ドット/3~10Mbps | |
352×240ドット/2~6Mbps | |
MPEG-2(VBR) | 720×480ドット/4~7.5Mbps |
352×240ドット/1.2~3Mbps | |
MPEG-1 | 352×240ドット/1.15Mbps |
高画質モード | |
MPEG-2(CBR) | 720×480ドット/8Mbps |
標準モード | |
MPEG-2(VBR) | 720×480ドット/4Mbps |
長時間モード | |
MPEG-2(VBR) | 352×480ドット/2Mbps |
AX10の主なスペック | |
製品名 | AX10(PK-AX10) |
---|---|
HDD | 80GB |
書き込み対応メディア | ―― |
出力端子 | 映像:S-VIDEO(コンポジットと共用) 音声:RCA |
入力端子 | 映像:S-VIDEO×2(コンポジットと共用) 音声:RCA×2 |
サイズ | 430(W)×280(D)×68(H)mm |
重量 | 5.3kg |