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マイクロソフト、『Visual Studio .NET 2003』の製品説明会を開催

2003年05月20日 00時13分更新

文● 編集部 内田泰仁

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マイクロソフト(株)は19日、15日に発売日などを発表した『Microsoft Visual Studio .NET 2003』の製品説明会を新宿の同社オフィスで開催し、製品の概要や新機能、製品構成について解説した。

マイクロソフト(株)デベロッパー製品部マネージャー、田中達彦氏

説明会の冒頭に挨拶を行なったデベロッパー製品部マネージャーの田中達彦氏によると、前バージョンである『Microsoft Visual Studio .NET 2002』の販売ライセンス数は現在では20万に達しており、『Microsoft Visual Studio .NET 2002』を開発環境として利用している開発者の数は、5~6年の時間をかけてユーザーを増やしてきたJAVA開発環境にほぼ並んだと述べた。

マイクロソフト(株)デベロッパー製品部、磯貝直之氏

続くデベロッパー製品部の磯貝直之氏は、『Microsoft Visual Studio .NET 2003』の概要や新機能の概要、製品構成の説明を行なった。この中で磯貝氏は、『Microsoft Visual Studio .NET 2003』が『Windows Server 2003』と同時にリリースされることの重要性を挙げ、『Microsoft Visual Studio .NET 2003』が『Windows Server 2003』に完全対応し、“.NET Framework 1.1”によるプラットフォーム機能にフルアクセスでき、サーバーOSと直接に結びついた統合開発環境であると述べた。

マイクロソフトが掲げる『Windows Server 2003』と『Microsoft Visual Studio .NET 2003』による開発環境の“4本の柱”

『Microsoft Visual Studio .NET 2003』は、前述の特徴のほか、

  • ウェブアプリケーションだけでなく、クライアント/サーバーモデルのWindowsアプリケーション、モバイルデバイス向けアプリケーションの開発が可能
  • モバイルデバイス向け開発環境の強化(.NET Compact FrameworkやPocket PCエミュレーターの装備)
  • “Visual C++”の機能強化(コンパイラーの強化、視覚的にフォームデザインができる“Windowsフォームデザイナ”をVisual C++にも装備)
  • IPv6対応

などの新機能を持つ。

また、先日開催された“the Microsoft Conference+expo 2003”でも披露された“ノータッチデプロイメント”も改めて解説。これは、全ユーザーにアプリケーションを配る必要がなく、バージョン管理が容易なウェブアプリケーションのメリットと、操作性の面でウェブアプリケーションよりも柔軟で使いやすいアプリケーションを提供可能なWindowsアプリケーションのメリットとを同時に実現するもの。ウェブアプリケーションのようにウェブブラウザーでWindows Server 2003サーバー上に置かれたアプリケーションにアクセスすると、アプリケーションが自動的にローカルにダウンロードされて実行される。このとき、クライアント側ではこのアプリケーションのプロセスが新規に実行されるのではなく、あくまでもクライアント側のInternet Explorer+.NET FrameworkとWindows Server 2003サーバーの間のセッションとして実行され、クライアント側のリソースは消費されないという。

『Microsoft Visual Studio .NET Professional 2003 ステップアップグレード版』

製品ラインナップの説明では、全般的なラインナップ紹介と、同日に発表された『Microsoft Windows MSDN Deluxe Edition』と、『Microsoft Visual Studio .NET Professional 2003 ステップアップグレード版』に関する詳細な説明が行なわれた。『Visual Studio .NET Professional 2003 ステップアップグレード版』は、前バージョンの“Standard版”購入者に向けた『Microsoft Visual Studio .NET Professional 2003』の優待販売パッケージ。対象となる製品は『Microsoft Visual Basic .NET Standart 2002』『Microsoft Visual C++ .NET Standard 2002』『Microsoft Visual C# .NET Standard 2002』の3製品。『Microsoft Visual Studio .NET Professional 2003』通常パッケージの推定小売価格は12万8000円、アップグレードパッケージが6万4800円なのに対し、『Microsoft Visual Studio .NET Professional 2003 ステップアップグレード版』は推定小売価格3万9800円で、販売本数は3万本限定。マイクロソフトによると、前バージョンの“スタンダード版”ユーザーは『Microsoft Visual Studio .NET 2002』ファミリーのユーザー全体の約半数を占めており、これらのユーザーに対して統合開発環境の導入を促すことを目的としているという。

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