本日、I・OプラザAKIBAで行われたイベント「Do It Yourself PC大全」において、協賛のMSIの新製品の展示が行われた。注目は同社初のキューブ型ベアボーンPC「MEGA 651」で、PCとは独立して使用できるオーディオコンポを内蔵しているのが最大の特徴だ。
スタイリッシュなスイッチ部 | スペックのポップ | |
内部。マザーボードもMSI製で、AGPスロットを装備 | ポスターより |
メーカーPCならばこうした「PC+オーディオ」という製品はいくつかあるが、ベアボーンPCではもちろん初。キューブ型のコンパクトな筐体に大小さまざまなスイッチ類を廃したデザインはなかなかスタイリッシュだ。サイズは202(W)×320(D)×151(H)mm、ドライブベイは5インチ×1、3.5インチシャドウベイ×1。3.5インチ外部ベイはないが、代わりに6種類のメディアに対応するカードリーダ/ライタが標準装備となる。
マザーボードは同社の独自設計によるもので、型番は「MS-6760」。チップセットに“SiS651”を採用している。対応CPUはPentium 4-3.06GHz以下とされており、“Hyper-Threading”のサポートをうたっている。またAGPスロットをそなえているのも特徴で、拡張スロットはAGP×1、PCI×1、DIMM×2。PC2700(DDR333)DDR SDRAMまでの対応で最大メモリ容量は2GB。
これが内蔵オーディオコンポの回路部分 | 同じくポスターよりAthlonバージョン。本体脇が緑だ |
MSIによれば、PCIスロットにTVチューナカードを装着して販売するとのことで、発売は4月中予定。予価は4万~5万円台とかなり魅力的だ。なおAthlonバージョンも予定されており、こちらのチップセットは“ProSavage KM400”となるようだ。
動作デモが行われた「845PE Max3-FISR」と参考出品の「Ti4200-VTD8X」無音仕様 |
来週には発売予定とされているのが、FSB800MHz対応をうたう“i845PE”マザー「845PE Max3-FISR」。順調に発売されれば、この種の製品をリリースするメーカーとしてははAlbatron、Abit、Gigabyteに続きMSIが4番目ということになる。
また、「845PE Max3-FISR」のデモで組み合わされていたのが、同社製GeForce4 Ti4200カード「Ti4200-VTD8X」のファンレス仕様。Zalman製ビデオカード用ファンレスヒートシンクと同様の仕組みのようだが、こちらではヒートパイプではなくヒートレーンが使用されている。今回のものはあくまで参考出品とのことで発売日・価格とも未定。しかしMSIによれば、GeForce FXカードでこの冷却システムを採用した製品を出す可能性があり、GeForce4 TiからGeForce FXへの移行のタイミング如何によってはGeForce4 Tiで発売するかも、とのこと。
コンパクトなデザインが一際目立っていたのが、「MS-2831 Pen-Note」。液晶画面部分にPCの機能を全て内蔵し、タッチパネルで操作するいわゆるタブレットPCのカテゴリーに属する製品だ。しかし、この製品では一般のタブレットPCとは異なり“Windows XP Tablet PC Edition”は必要とせず、“Windows XP Home Edition”で動作するというのが特徴。そのためタブレットPCとしての機能に一部制限があるが、代わりに15万円程度という低価格で販売できるという。展示機はもう普通に使用できるほど完成しているのだが、残念ながらさまざまな事情により販売されるかどうかという段階でも全く未定とのこと。
【取材協力】