米エヌビディア(NVIDIA)社は7日、都内で記者説明会を開催し、2002年12月に発表したグラフィックスアクセラレーターチップ“GeForce FX”の普及モデルとして、『GeForce FX 5600 Ultra』『同 5200 Ultra』を発表した。
エヌビディア日本支社 支社長の東 正次氏 | デスクトップ向けGPU担当シニアプロダクトマネージャーのスティーブン・シムズ氏 |
発表会では、エヌビディア日本支社 支社長の東 正次氏、デスクトップ向けGPU担当シニアプロダクトマネージャーのスティーブン・シムズ(Stephen Sims)氏が壇上に立ち、5600 Ultraと5200 Ultraの製品概要を紹介した。
5600 Ultraと5200 Ultraの特徴をまとめると、
- 動作クロックは、5600 Ultraがコア350MHz/メモリー700MHz相当(DDR&DDR II対応で350MHz)、5200 Ultraはコア325MHz/メモリー650MHz相当(DDR対応、325MHz駆動)
- 搭載可能なビデオメモリー容量はいずれも256MB
- 1ピクセル(画面に表示する最小単位)ごとに陰影やライティングを表現する“Pixel Shader 2.0+”、DirectX 9.0対応の頂点演算処理機能“Vertex Shader 2.0+”など、画像表現に関してはGeForce FX 5800と同等
- コストダウンを図るためにチップ内部のパイプライン構造を簡略化し、5800では1クロックあたり8ピクセルの処理が可能だが、5600 Ultra/5200 Ultraでは1クロックあたり4ピクセル処理となる
- アナログRGB出力を2系統、さらにTV出力やデジタル液晶ディスプレー向けに映像出力を行なうTMDSトランスミッターを内蔵するなど、“NView”機能は5800と同等。ただし、2つの内蔵RAMDACの動作クロックが5200では350MHzになる(5600と5800は400MHz駆動)
- 5600 UltraはGeForce Ti 4600と比較して、辺縁部のジャギーを中間色で目立たなくするアンチエイリアシング処理をかけた場合に2倍近いフレームレートを実現(同社調べ)
- 5200 UltraはGeForce MX 440と比較した場合、同条件で2倍近いフレームレートを実現(同社調べ)
- 製造プロセスルールは、5600 Ultraが0.13μm、5200 Ultraが0.15μm
- 動作クロックが抑えられたことでクーリングファンが小型化され、AGP1スロットに装着が可能(5800はAGPの隣に1スロット分の空きが必要)
などとなる。
GeForce FX 5600 Ultra(左)と5200 Ultra(右) | 端子部分のアップ。アナログRGBとDVI-I(アナログ/デジタル両対応)の端子がある |
5600 Ultraと5200 Ultraの出荷開始は4月ころの予定で、搭載したグラフィックスアクセラレーターカードの想定価格は5600 Ultraが180~200ドル程度(2万円台前半)、5200 Ultraが150ドル程度(1万8000円前後)と見られる。
GeForce FX 5600 Ultra&5200 Ultraの誕生を祝って(?)、はたまた来週に迫ったホワイトデーにちなんでか、会場にはケーキが用意された。左には妖精の“Dawn”、右には暴れ者の“Ogre”をかたどった砂糖菓子が配されている |