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ノベル、J2EE準拠のウェブサービス関連製品群“Novell exteNd”を発売

2003年02月20日 20時04分更新

文● 編集部 栗山博行

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ノベル(株)は26日、都内で報道関係者を集め、ウェブアプリケーション/サービス統合プラットフォーム“Novell exteNd”の製品群として、ポータルシステム構築用ツール『Novell exteNd Director 4.1 Enterprise Edition』、企業内の既存のシステムのウェブサービス化を支援するためのビジュアル開発環境および接続インターフェース『Novell exteNd Composer 4.1 Enterprise Edition』、J2EE 1.3(Java 2 Enterprise Edition)に準拠したウェブアプリケーションサーバー『Novell exteNd Application Server 4.0』、およびこれらの統合パッケージ『Novell exteNd 4.1』を、3月14日より販売すると発表した。価格はオープンプライス。

ノベル代表取締役社長 吉田仁志氏

Novell exteNdは、米ノベル社が2002年6月11日に買収した米SilverStream社の“SilverStream eXtend”を基にした製品で、1CPUライセンスあたりの推定販売価格は、Director 4.1が840万円前後、Composer 4.1が560万円前後、Application Server 4.0が140万円前後、Novell exteNd 4.1が1260万円前後。SilverStream eXtendからのアップグレードに関しては、個別に対応するとしている。

Novell exteNd Composer 4.1は、企業内にある既存のアプリケーション/システムをシステム側には手を加えることなく、ウェブアプリケーション/サービス化するソフトウェア。ウィザード形式でデータのマッピングや変換を行なう“Composer Designer”、J2EEアプリケーションサーバーとして稼動する“Composer Enterprise Server”、Telnet/HTTP/HP 3000など既存システム側が提供するプロトコルをXMLに変換するためのコネクター“Composer Connectors”、既存システムとの間のプロセス管理/構築を行なう“Composer Process Manager”の4つの主要コンポーネントで構成される。対応アプリケーションサーバーは、Novell exteNd Application Server 3.7.5以降、IBM WebSphere Application Server 4.0.2、BEA WebLogic Application Server 6.1。

同社代表取締役社長 吉田仁志氏は、「過去40年間のビジネスニーズにより作られたシステムは、まったく異なるテクノロジーで作られ、隔離された環境で使われてきた。こうしたシステムを使ったビジネスプロセスは、現在危機的な複雑さにあると言われている。exteNdでは、システムの統合/簡素化による生産性の向上や要員削減のほか、既存のシステムのウェブサービス化による現資産の有効活用および、投資対効果の最大化などが実現できる」と述べた。

Novell exteNd Director 4.1は、J2EEに準拠したポータルシステム構築用ツール群。ポータルの設計および開発は、Directorに付属する開発環境『Novell exteNd Workbench』から行なう。Workbenchでは、ポータルページからの要求を処理する“Portalサブシステム”、コンテンツ管理を行なう“Content Managementサブシステム”など、あらかじめ用意されたサブシステムをウィザード形式で組み込んでいくことでポータルの作成を行なえる。対応アプリケーションサーバーは、Novell exteNd Application Server 4.0、IBM WebSphere Server Advanced Edition 4.0.1、BEA WebLogic Server 6.1。

構成例1:Composerを使い、異なるシステム間の連携を行なう構成例2:DirectorとComposerを組み合わせ、社内の既存システムをウェブサービス化してポータルから提供する

発表会ではexteNdに予想されるニーズとして、異なるシステムをつないでERPデータの連携を取るシステムにComposerを使い、開発工数削減や既存IT投資の有効活用を行なう例(左)と、DirectorとComposerを組み合わせ、社内のシステムをウェブサービス化し、社員などに対しポータルからサービスを提供する例(右)の2つの構成例が示された。

Novell exteNd Application Server 4.0は、J2EE 1.3やクラスタリングに対応したウェブアプリケーションサーバー。クラスタリングにより、ウェブアプリケーションやEJB(Enterprise JavaBeans)に対し、セッションレベルでのフェイルオーバー(※1)を可能にしているという。対応OSは、Windows NT 4.0/2000、Solaris 2.6/7/8、HP-UX 11.0、AIX 4.3.3.10、Red Hat Linux 6.2/7.1。

※1 クラスター・フェイルオーバー:クラスター・フェイルオーバーでは、一方のサーバーがハードウェア障害などでサービスの提供を行なえなくなった場合、そのサービスを一方のサーバーに移行することでシステムの可用性を保証する。

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