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松下、DVDビデオレコーダーの新製品“DIGA”シリーズ5機種を発売――CMキャラクターにボブ・サップ選手を起用

2003年02月05日 23時06分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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松下電器産業(株)パナソニックマーケティング本部は5日、DVDビデオレコーダーの新製品“DIGA(ディーガ)”シリーズ5機種を3月より順次発売すると発表した。

ボブ1
松下がDVDビデオレコーダーの新製品“DIGA”シリーズを発表。写真はCMキャラクターに起用されたボブ・サップ選手

“DIGA”は“DVD”と“GIGA”を融合させた造語で、同社は今回よりDVDビデオレコーダーの愛称としてこのDIGAを採用、今後DIGAシリーズとして展開していくという。今回発表されたDIGAシリーズ新製品は、『DMR-E50』、『DMR-E60』、『DMR-E70V』、『DMR-E80H』、『DMR-E90H』の5機種。

新製品とロゴ
今回発表されたDVDビデオレコーダー“DIGA”シリーズの新製品5機種と、DIGAのロゴ

5機種とも、対応する録画用ディスクは、DVD-RAM(4.7GBおよび9.4GB(12cm)、2.8GB(8cm))とDVD-R(4.7GB(12cm)、1.4GB(8cm))となっており、録画時間は、4.7GBディスク使用時の場合EPモードで6時間。

E50
エントリーモデルの『DMR-E50』

『DMR-E50』は、DIGAシリーズのエントリーモデル。頭出しなしですぐにTV番組の録画を開始し、録画終了後は巻き戻しをしなくても再生できる“一発録画再生”機能、録画中でも番組の最初から再生できる“追っかけ再生”機能、録画中でもDVDディスクに収録されている別の映像を再生できる“同時録画再生”機能、録画中に見たいシーンまで戻って再生できる“タイムワープ”機能、録画した番組を1.3倍速の音声付き映像ですばやく再生できる“早見再生”機能などを搭載する。

また、通常映画素材をテレビ信号に変換する際、一定間隔で映画フイルムの2コマの映像がテレビ画像の1コマに合成され、画面のちらつきの原因になるが、同製品は同社が開発したプログレッシブ変換チップを採用することで、それぞれ完結したコマを映像出力でき、高精細な映像を再生できるという。なお録画には、MPEG-2の圧縮率をリアルタイムに可変制御する“ハイブリッドVBR(Variable Bit Rate Control)”方式のエンコーダーシステムを採用している。

受信チャンネルはVHF(1~12ch)、UHF(13~62ch)、CATV(C13~C63ch)。本体にはS映像入出力端子、映像入出力端子、D1/D2端子、アナログ音声入出力端子、光デジタル出力端子を装備する。本体サイズは幅430×奥行き283×高さ79mm、重量は3.7kg。消費電力は22W。

E60
SDメモリーカードスロットやPCカードスロットを備えた『DMR-E60』。写真左側にあるのがスロット部

『DMR-E60』は、DMR-E50の機能に加え、本体にSDメモリーカードスロットとPCカードスロット(TypeII×1)、さらにDV入力端子を搭載したモデル。デジタルカメラなどで利用したメモリーカードをスロットに挿入して、カード内の画像ファイルをDVDディスクに保存することが可能。また、メモリーカードやDVDディスクに記録されている画像をテレビ画面でアルバム表示したりスライドショー形式で再生したりできる。

さらに、DV入力端子を利用して、デジタルビデオカメラからDVケーブル(IEEE1394準拠)経由でDVDディスクに保存できる“DV入力自動録画”機能を搭載する。データを保存する際に、シーンの切れ目を検出してプレイリストが自動作成されるため、シーンの頭出しや入れ替え/削除も容易に行なえるという。本体サイズは幅430×奥行き283×高さ79mm、重量は3.9kg。消費電力は24W。

E70V
VHSビデオ一体型の『DMR-E70V』

『DMR-E70V』は、VHSビデオデッキとDVDビデオレコーダーの両機能を備えたVHSビデオ一体型DVDビデオレコーダーで、DVDの録画再生とVHSテープの録画再生を1台で行なえるもの。VHSテープからDVDディスクへのダビング、またはDVDディスクからVHSテープへのダビングをボタンひとつで行なえる“ワンタッチ2WAYダビング”機能を搭載しており、VHSテープからDVDディスクへダビングする際はテープの頭出し信号(VISS)を読み取って、DVD側に自動的にプログラムリストを作成できる。さらに、地上波放送ツインチューナーを搭載しており、VHS録画とDVD録画を同時に行なうことが可能。2チャンネル分の同時録画を楽しめる。

DVD機能は、追っかけ再生機能や同時録画再生機能、タイムワープ機能、早見再生機能などを搭載。一方VHSビデオ機能としては、120分テープを36秒で巻き戻せる“600倍高速リターン”、120分テープに10時間録画できる“5倍モード”などを搭載する。本体サイズは幅430×奥行き348×高さ89mm、重量は5.7kg。消費電力は35W。

E80H
HDD内蔵型の『DMR-E80H』

『DMR-E80H』と『DMR-E90H』は、HDD内蔵型DVDビデオレコーダー。『DMR-E80H』は80GB容量のHDDを内蔵、『DMR-E90H』は120GB容量のHDDを内蔵している。これにより、DMR-E80HではEPモードで約106時間、DMR-E90HはEPモードで約160時間の録画が可能。また、連続ドラマなど毎週/毎日予約録画する場合、以前に録画した分を自動消去して今週/今日の番組に書き換える“オートリニューアル録画(自動更新録画)”機能や、DVDディスクへ録画する際にディスク容量が足りなくなると自動的にHDDへ録画する“リリーフ録画”機能などを搭載する。HDDからDVD-RAMへは12倍速でダビングできる。

E90H
HDD内蔵型でPCカードスロットも備えた『DMR-E90H』

さらに『DMR-E90H』は、本体にPCカードスロット(TypeII×1)を備えており、メモリーカード内の画像ファイルをDVDディスクやHDDに保存したり、画像ファイルをテレビ画面上でアルバム表示/スライドショー再生したりできる。DV入力端子も装備し、デジタルビデオカメラからデータを取り込めるDV入力自動録画機能も搭載する。

本体サイズと重量は、DMR-E80Hが幅430×奥行き283×高さ79mm、3.7kg。DMR-E90Hが幅430×奥行き283×高さ79mm、3.9kg。消費電力はDMR-E80Hが30W、DMR-E90Hが38W。

発売日は、DMR-E50が3月1日、DMR-E60が4月21日、DMR-E70Vが3月25日、DMR-E80Hが4月1日、DMR-E90Hが3月1日。価格はいずれもオープンプライスだが、エントリーモデルのDMR-E50が6万円前後、最上位モデルのDMR-E90Hが15万円前後となる見込み。

また同社は、DVDビデオレコーダー用DVD-RAMディスク6種類を3月1日に発売する。カートリッジタイプは、9.4GBの5枚パック『LM-AD240P5』、4.7GBの5枚パック『LM-AB120P5』の2種類。カートリッジなしタイプは、4.7GBの10枚パック『LM-AF120K10』、4.7GBのカラーディスク3枚パック『LM-AF120SB3』(ブルー)、『LM-AF120SR3』(レッド)、『LM-AF120SG3』(グリーン)の4種類。価格はオープンプライスだが、カートリッジなしタイプの4.7GB10枚パック『LM-AF120K10』が5500円程度になる見込み。

レシーバー
発表会場で参考展示された“ブロードバンドレシーバー”。ADSLモデム機能とルーター機能を持つゲートウェイステーションと、DVDビデオレコーダーとの間に接続することで、携帯電話やパソコンからインターネット経由でDVDビデオレコーダーの録画操作をリアルタイムで行なえるようにするもの。近日中に正式発表するという

本日都内で行なわれた発表会で、同社常務取締役パナソニックAVCネットワークス社社長の大坪文雄氏は、「VHSをDVDに置き換える。DVD事業を月産100万台レベルにしたい。世界同時発売というコンセプトで開発を進める。松下は破壊活動を終え、創造の段階に入る。自らVHSを破壊してDVD事業に置き換えていき、世界No.1のDVD事業を目指す」と語った。

大坪氏
同社常務取締役パナソニックAVCネットワークス社社長の大坪文雄氏

また、パナソニックマーケティング本部本部長の牛丸俊三氏は、「テーマは“世界は□(四角)から○(丸)へ”。2003年度はAV機器メーカーにとってエポックメイキングな年。映像を録画して楽しむという文化が大きく変わろうとしている。デジタルレコーディングの始まりだ。DVDビデオレコーダーは2004年度にはVHSを逆転するだろう。これまでのテープの問題点(巻き戻しが面倒、画質が劣化する等)をDVDは解消する。さらにパナソニックならではの機能として大容量録画、一発録画再生、追っかけ再生などがある。日本発のデジタル録画革命を牽引していきたい」としている。

また同社は、“DIGA”の日本国内におけるCMキャラクターに、格闘家のボブ・サップ選手を起用すると発表した。起用理由について牛丸氏は、「幅広い層に人気が合ってパワフル。大容量で録画するというイメージを力強く訴えるのにふさわしい」と説明している。

ボブ2
ステージの障子を突き破って登場したボブ・サップ選手
ボブ3
牛丸氏と握手

一方ボブ・サップ選手は、今回のCMオファーを受けた理由について、「私は自宅にホームシアターを作るほどのAVオタクで、パナソニック製品もいくつか持っている。夢が実現したという感じだ」とコメント。CM内容は「アクションあり、コメディーありの素晴らしいCMになったと思う。素敵な衣装も着たよ」とのこと。また、実際にDVDビデオレコーダーを手に入れたら、「自分が出た試合をすべて録画して、ビーストライブラリーを作る」そうだ。

ボブ4製品をああ持てこう持てといろいろ注文を付けるカメラマンたちにも笑顔で対応(やっぱりいい人だあ)

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