このページの本文へ

ヤッパ、ウェブ3Dオーサリングツールを発売

2003年01月31日 18時51分更新

文● 編集部 桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

(株)ヤッパは31日、ウェブ3Dオーサリングツール『YAPPA 3D STUDIO -Professional Edition-』を2月1日に発売すると発表した。価格は380万円で、大手企業を中心に販売していくという。

画面
ウェブ3Dオーサリングツール『YAPPA 3D STUDIO -Professional Edition-』の画面。表示は英語だが、付属のマニュアルは日本語。「画面も日本語にするかどうか迷ったが、メニューは英語のままでも大丈夫だろうと判断した」(同社伊藤氏)

同社はウェブ3Dの制作/販売および研究開発を行なっている会社。同社のウェブ3D技術は、Javaで記述されており、Javaアプレット形式の3D描画エンジンにより、Java対応のウェブブラウザー上であれば専用プラグインなしで3Dオブジェクトを表示できる。エンドユーザーが3Dオブジェクトを埋め込んだウェブサイトをブラウザーで表示すると、画像データと描画エンジン(合わせて100KB以下)が自動的に読み込まれるようになっている。同技術はイスラエルの3Di社の“Web3DCG”技術をベースに機能を強化させたもので、同社は2002年6月に3Di社を買収、全知的所有権と特許権、株式を取得している。

ソニスタ画面
同社のウェブ3D技術の導入事例として紹介されたソニーマーケティング(株)が運営するECサイト“ソニースタイル”のページ。27日付けで発表されたCLIE『PEG-NZ90』を3Dオブジェクトで紹介している

同社はこれまで、企業クライアントから発注を受け自社内で3Dオブジェクトの制作を行なうビジネスを展開しており、独自に開発したウェブ3Dツールは非公開としてきたが、今回よりそのツールを『YAPPA 3D STUDIO -Professional Edition-』として製品パッケージ化し、販売することとなった。

『YAPPA 3D STUDIO -Professional Edition-』は、3DCGソフト等で作成した3D画像データを読み込み、そのデータをオーサリングしてHTMLへ書き出せるウェブ3Dオーサリングツール。“プレビューウインドー”画面でアプレットの描画状態をリアルタイムで確認しながら、色調等の各種プロパティー設定が可能。VRML97形式のキーフレームアニメーションや頂点アニメーションを読み込んでオーサリングすることも可能。また、“HTMLジェネレータ”機能により、オーサリングした3Dオブジェクトのアプレットを埋め込んだHTMLファイルを自動生成し、ウェブブラウザー上でプレビューできる。

『YAPPA 3D STUDIO -Professional Edition-』の対応OSはWindows 95/98/Me/2000/NT4.0/XP。2月1日発売で、価格は1CPUあたり380万円。また、同ソフトで作成したコンテンツは無制限に利用できる。コンテンツを閲覧する際の対応ウェブブラウザーは、Internet Explorer 4.0以上、またはNetscape Navigator 4.7以上。

本日都内で行なわれた発表会で、同社代表取締役の伊藤正裕氏は、「われわれが業務で利用しているものと同じ機能を搭載しているので、購入した企業はわれわれと同じビジネスができるだろう。しかしそれでもこの技術を普及させたい」と説明。「現在の3DはJavaベースだが、Javaに限らず、さまざまな言語でのインプリメーションを考えていきたい。PDAや携帯電話、デジタルカメラ、小型ゲーム機などあらゆるプラットフォームへの導入を検討している。なお、ウェブ3D制作業務は今後も続けていく」としている。また、今回発売するのはProfessinal Editionだが、異なるEditionの展開も予定しているという。伊藤氏は「個人ユースには、利用したいときに利用できるASPサービス形式での提供を予定している。機能を落とすことは考えていない」としている。

伊藤氏
ヤッパ代表取締役の伊藤正裕氏。1983年9月5日生まれの19歳。2000年12月に17歳でヤッパを設立した

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン