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Electronic Design and Solution Fair 2003開幕――松下ブースに『FOMA P2102V』がお目見え

2003年01月30日 19時57分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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“日本の設計は瀬戸際まで来ている。設計脳を蘇生する2日間”とショッキングなタイトルを掲げて、(社)電子情報産業協会(JEITA)が主催する電子回路設計・製造技術に関する展示会“Electronic Design and Solution Fair 2003 with FPGA/PLD Disign Conference”がパシフィコ横浜で開幕した。会期は31日までで、展示会/出展者セミナーは入場無料(入場登録が必要)、FPGA/PLD Design Conferenceは有料で事前登録が必要となっている。

“Electronic Design and Solution Fair 2003 with FPGA/PLD Disign Conference”“Electronic Design and Solution Fair 2003 with FPGA/PLD Disign Conference”は30日まで、パシフィコ横浜で開催

会場に展示されたのは、設計に用いる精密なCADシステムよりも、回路設計のシミュレーションツールや製造技術のデモンストレーションなどが多く、製品の展示会というよりも技術交流の場という雰囲気が強かった。

熱・疲労解析 電磁場解析
オプティマル・ジャパン(株)が開発、サイバネット システム(株)が2002年12月より販売を行なっている、ICパッケージの熱による変化・疲労をシミュレートするソフト『PakSi-TM』。システム全体で1000万円程度同じく電子の動きをシミュレートする『PakSi-E』
PakSi-Eの画面
PakSi-Eの画面。赤い矢印が電子の移動が高密に、紫が疎になっているところを表わす

そんな中で特に興味を引いたのが松下電器産業(株)のブースでお披露目された、1月下旬に(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)から発売かと噂されている第3世代端末のひとつ『FOMA P2102V』と、それに搭載されたMPEG-4エンコード/デコードチップ“Marvie(マーヴィー) 2”だ。P2102Vは発表前ということで、詳細は明かされなかったが、展示機を見る限り液晶部分が左右に90度ひねることができるようで、本体カラーはシルバー/ブラック/ダークレッドの3種類が用意されている。

FOMA P2102V 回転画面
松下ブースにお目見えした“FOMA P2102V”写真のように液晶画面をひねるように曲げられるのが特徴で、MPEG-4キャプチャーによるTV電話/カメラ機能も搭載する
ダークレッド シルバー
光の加減で色が分かりにくいが、写真は濃いワインレッドという雰囲気のダークレットモデルこちらはシルバーで、ブラックモデルと合わせて3色が用意されるようだ

Marvie 2(型番:MN195905)は、既存のFOMA P2101Vに搭載されたMarvieをより省電力/高機能化したもので、内部動作周波数は54MHz、消費電力は33.5mW、最大表示サイズとフレームレートは176×240ドット/毎秒15フレーム。チップサイズは9mm角と小さく、0.18μmプロセスルール設計製造され、4MbitのDRAMを混載する。携帯電話以外にも汎用CPUとの組み合わせで動作可能とのことで、ブースではハンディーサイズ(ゲームコントローラー風デザイン)のTV電話のモックアップをデモ展示していた。

“Marvie 2” TV電話のモックアップ
松下のMPEG-4エンコード/デコードチップ“Marvie 2”Marvie 2の活用例として、TV電話システムを作成し、デモ展示していた

なお、30日に別館のアネックスホールでは、IP(知的財産)フリーマーケットが開催され、個人/法人の持つ特許技術を幅広く交換し、互いに技術の発展を促す場が設けられる。

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