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カノープス、Wチューナー搭載のハードウェアMPEG-2エンコーダーカード『MTV3000W』などを発売

2003年01月15日 18時19分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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カノープス(株)は15日、1枚のPCIカード上に2つのTVチューナーを搭載したハードウェアMPEG-2エンコーダーカード『MTV3000W』を発表、2月中旬に発売する。価格は6万4800円。同時に、既存の家庭内ネットワークを利用して動画の配信やTVチューナーのコントロールするメディアサーバー&クライアントソフト『HomeEdge』を2月下旬に発売すると発表した。価格は1万6800円。

MTV3000W
『MTV3000W』

MTV3000Wは2つのTVチューナー(ソニー(株)製で音声多重/ステレオ放送対応)と1つのMPEG-2エンコーダーユニットを1枚のPCIカードに搭載、録画中に裏番組を閲覧表示が可能となる(音声出力はいずれか一方)。異なる2番組の同時録画には対応していないが、従来3DY/C分離と3DNR(ノイズリダクション)のいずれか一方しか利用できなかった高画質化のための機能を、1画面表示時に限り、両方同時に利用可能になる“W3Dモード”を搭載する。これは、TVチューナーごとに用意された3DY/C(もしくは3DNR)コントローラーチップを2つ同時に利用することで実現している。なお、タイムシフト再生や追いかけ再生などの操作時には1画面表示となる。

2チューナー構成 W3D
2つのチューナーから映像信号がMPEG-2キャプチャーおよびオーバーレイ表示される仕組み“W3Dモード”で3DY/C分離と3DNRが利用可能になる仕組み

2画面同時のオーバーレイ表示は、ビデオメモリー上に横長のオーバーレイ領域を指定し、そこに2つのビデオデータを書き込むことで実現している。そのため、組み合わせるグラフィックスカードによっては2画面表示ができない(1画面表示でのみ利用可能)な場合があるという。現在同社が動作確認しているのは、SPECTRAシリーズ、ATI RADEON 9700 PRO/8500搭載カードなどで、2画面表示できない環境としてはMatrox G400/G450、インテル製チップセット内蔵グラフィックスなどがある。動作確認結果については、同社ウェブサイトにて随時報告されるとのこと。

2画面オーバーレイ
2画面オーバーレイのデモ。大画面のほうが録画対象となる

なお、同日行なわれた発表会で開発担当の中田潤氏は、「社内のテストでは、一方のチューナーからハードウェアエンコード、もう一方のチューナーの入力をソフトウェアエンコードで2番組同時録画するテストも試しているが、要求されるハードウェアスペックが相当高いため、すぐには実現できないだろう」と述べた。

MTV3000W
MTV3000Wのカバーの内側。2つの3DY/C&3DNRチップはドーターカード側に搭載されている

対応OSはWindows 2000/XP。カード長は183mmで、SPECTRAシリーズのビデオカードと同様、動作時には外部電源供給が必要となる。

HomeEdge HomeEdge Explorer
『HomeEdge』の配信設定画面専用ファイルマネージャー“HomeEdge Explorer”

HomeEdgeは、1パッケージでサーバー1台とクライアント5台まで接続可能なメディアサーバー/クライアントソフト。同社が企業向けにシステム販売を行なっているデジタルビデオ配信システム『MediaEdge』の機能を、家庭向けに最適化したものだという。サーバー側に蓄積したビデオデータ(AVI、MPEG-1/2)を専用ファイルマネージャー“HomeEdge Explorer”で参照し、プレイリストの作成/再生が可能。サーバー側にカノープスのTVチューナー&キャプチャーカード“MTVシリーズ”もしくは外付けキャプチャーユニット『MTU2200SX』を接続している場合、TV放送をリアルタイムにMPEG-2変換し、クライアント側で閲覧/チャンネルの変更なども可能となる。また、MPEG-2→MPEG-1へリアルタイム変換しつつ配信する機能も持つ。

対応OSはWindows 2000/XP(サーバー側)およびWindows Me/2000/XP(クライアント側)で、動作環境はCPUがPentium III-800MHz以上(サーバー/クライアント)。

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