今までグループウェアといえば、社内LANにサーバを置き、それを利用するのが一般的だった。しかし、多くの製品がWebブラウザから利用できる製品になり、さらにブロードバンドサービスが普及したことで、グループウェアの管理などを外部の業者に委託するASP(Application Service Provider)型のサービスも現実的になってきた。こうしたASP型グループウェアには、ユーザー側のサーバ管理が不要というメリットがある。データのバックアップ、製品のアップデート、サーバのメンテナンスなどの作業が不要というのは、専任管理者不在のオフィスにとっては非常にありがたいだろう。今回紹介するアドミラルシステムの「HotBiz」も、こうしたASP型グループウェアサービスの1つである。
セキュリティも万全
メッセンジャーも便利
画面1 HotBizの「ホーム」では、各機能の最新情報を一覧表示してくれる。もちろん、メニューの位置や背景色などカスタマイズも可能。 |
HotBizは予定表、伝言所在、掲示板、ToDo、ワークフローなど全部で12の機能で構成されており、必要な機能のみ表示できるようになっている。機能や使い勝手に関しては標準的なので、実際に使ってみて馴染むかどうかが導入の鍵となるだろう。また、他のグループウェアと同様、各機能の情報が1つのユーザー用ページに集められる「ポータル」機能も搭載している。その他、他社ではオプションであることが多いiモード携帯電話からの利用は、すべて標準で対応している。サーバが社外にあるという特徴を活かしてモバイル環境でも利用できるというのは、ASP型グループウェアの大きなメリットといえる。
画面2 HotBizの「会議室」では、特定の議題に関して、ツリー上に発言することができる。試用した限りでは、レスポンスもかなりよい。 |
インターネット経由での利用ということで心配なのがセキュリティである。その点HotBizでは、ベリサインのサーバ認証サービスを使ったSSLにより、通信データの盗聴や改ざん、ユーザーやサーバのなりすまし等を防いでいる。「クラス3」の強度を持っているため、オンラインバンク程度のセキュリティは確保していると考えればよいだろう。
また、HotBizの売りとして、Javaアプレットを使ったメッセンジャーが挙げられる。これはテキストデータをリアルタイムに送信するツールで、スピーディに用件を通達したい場合など有効である。HotBizサーバの更新状態を通知する機能も持っており、例えば予定表に新規に予定が入ったときや、ワークフローで申請が回ってきたときなどメッセンジャーで自動的にユーザーに通知される。
画面3、4 メッセンジャーでは、ユーザー同士でテキストのやりとりが行えるほか、サーバ上の情報の更新を通知する。ファイアウォール経由で利用できるのもメリットの1つ。 |
HotBizは10ユーザーまでの「HotBizライト」とユーザー数無制限の「HotBizビジネス」があり、いずれも初期費用は1万円となっている。なお、メッセンジャーの機能はHotBizビジネスのみで提供される。45日間の試用が行えるので、使い勝手等を試してみるとよいだろう。
HotBizの主なスペック | |
製品名 | HotBiz |
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主な機能 | 予定表/伝言所在/メール/掲示板/会議室/プロジェクト/To Do/設備予約/キャビネット/連絡先/ワークフロー/回覧板(上記のうちキャビネット以外は携帯電話での利用も可能、対応携帯電話は同社Webサイトで確認) |
付加機能 | HotBizメッセンジャー/ホーム(ポータル)/システム設定 |
対応Webブラウザ | Windows:Internet Explorer 5.0以上(メッセンジャー関連機能はIE5.5以上)、Netscape Communicator 4.7以上(メッセンジャー関連機能はNC 6.2以上) Macintosh:Internet Explorer 5.0以上(メッセンジャー関連機能はIE5.1以上)、Netscape Communicator 6.2以上(メッセンジャー関連機能は使用不可) |