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TSMC、SoC設計用ライブラリーの販売ならびにサポートでVirage Logicと提携

2002年12月10日 21時44分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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台湾ティーエスエムシー(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company、TSMC)社は10日、都内で記者会見を行ない、米Virage Logic(ビラージロジック)社とシステムオンチップ(SoC)設計用のライブラリーの販売ならびにサポートに関する提携を行なうことを発表した。

記者会見
TSMCとVirage Logicの提携に関する記者会見の模様

会見場には、ティーエスエムシージャパン(株)の技術担当副社長のケン・チェン(Ken Chen)氏、同グループマネージャーの石原宏氏、Virage Logicのビジネスおよびアジアセールス担当ディレクターのジョー・バーノフ(Joe Barnoff)氏が登場し、TSMCの狙いや両社の提携の経緯を説明した。

出席者
会見場への出席者。左からTSMC Japanの技術担当副社長のケン・チェン氏、Virage Logicのビジネスおよびアジアセールス担当ディレクターのジョー・バーノフ氏、TSMC Japanのグループマネージャーの石原宏氏

TSMCは同提携の説明に先駆けて、90nm(1nmは1000分の1μm)プロセスルールの“Nexsys 90”に関する微細設計技術を含むTSMCの製造プロセスに最適化したライブラリーを、同社パートナーを通じて頒布開始することを発表した。これにより、従来から提供されている0.15/0.13μmと合わせて3世代の設計技術がTSMCから提供されることになる。
これについて、ケン・チェン氏は「現在は技術の進歩が早く、同時に市場からの需要の変化も激しい。技術者は、設計にかかる時間/製造コスト/パフォーマンスを考慮して、最適なプロセスルールを選択できる」とメリットをアピールした。

ストラテジー
TSMCは会見の中で、「自社としては従来どおり設計および製造事業に注力していく。その上で、他社との協力により前後のサービスを提供していく」と強調した

続いて石原氏がVirage Logicとの提携に至った理由について、「以前から両社は協力関係にあり(Virage Logicがメモリーチップや特定用途向け半導体を設計し、TSMCが製造)、実績もある。また同社が提供しているライブラリーも高い評価を得て、サポート体制も充実している。TSMCは従来同様設計技術の強化と半導体製造に注力し、その前段階にあたるライブラリーの販売やサポートをパートナー会社との協業で充実させる」と説明した。

販売形態は、TSMCのライブラリーをVirage Logicを通じて購入する場合は無償で、Virage Logicのサポートは有償となる。

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