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Inspiron 8200/Inspiron 2650

Inspiron 8200/Inspiron 2650

2002年12月17日 00時20分更新

文● 及川 晴生

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Inspiron 8200/Inspiron 2650

デルコンピュータ

30万3800円(8200:評価機構成の場合)
13万4800円(2650:評価機構成の場合)

デルコンピュータのノートPCシリーズの最上位モデルである「Inspiron 8200」が10月1日にリニューアルし、新モデルが登場した。従来よりもスペックを引き上げ、ここ最近のマルチメディア系アプリケーションや3Dゲームをも快適に動作させる高性能を手に入れている。同じく“Inspironシリーズ”でコストパフォーマンスを追求した「Inspiron 2650」と合わせて2台をレビューしていく。

Mobility RADEON 9000でFFベンチ3900前後を達成
――Inspiron 8200

Inspiron 8200
写真1 開いたときにリストパッドのシルバーが映える「Inspiron 8200」。ポインティングデバイスはスティックとパッドの両方を装備し、キーボードも19mmピッチで使いやすい。
Inspiron 8200(3月モデル)
写真A デルコンピュータが3月5日に発表した最初の「Inspiron 8200」のニュース記事(写真をクリックすると当該記事に移動します)。

 Inspiron 8200は、デルコンピュータの個人/SOHO、および中小企業向け製品の中で最上位に位置するA4サイズのオールインワンノートである。2003年3月に発表された同製品と比べて、10月発表モデルは特にハードウェアスペックの充実が図られている。

 従来のInspiron 8200とのもっとも大きな違いはビデオチップで、新モデルではATI Technologiesのノート用最新ビデオチップ「Mobility RADEON 9000」が選べるようになった。ビデオメモリは64MB DDR SDRAMと潤沢で、高負荷の3Dゲームもストレスなくプレイできる。このほか、GeForce4 Go 440(32MB DDR)という選択肢も用意されている。



左側面 右側面
左側面。右側面。
背面 前面
背面。前面。
写真2~5 ボディの左右と背面にはUSBやIEEE1394、PCカードからレガシーインターフェイスまで、必要になるほとんどのポートが用意されている。背面に2つのファンが見えるが、動作音は思ったよりも静かだ。

 CPUも大幅に強化された。前モデルではMobile Pentium 4-M-1.7GHzが選択肢の中で最速だったが、今回はこれがローエンドになり、その上に同-1.9GHz/2.0GHz/2.2GHzが追加された。最上位マシンにふさわしい現状最高レベルのCPUを選べる。メインメモリは256/384/512/1024MBのいずれかの選択で、512MBの場合はメモリモジュールの枚数によって、256MB×2枚または512×1枚の希望するほうが選べる。512MB×1だと256MB×2より+1万円にはなるが、将来メモリの増設を図る際に、メモリモジュールを無駄にせずにすむ。

 気になる性能だが、今回はCPUにPentium 4-M-2.0GHz、512MBのメインメモリ、そしてMobility RADEON 9000の構成で、「Final Fantasy XI Windows版」の動作チェッカを実行させてみた。スコアは3週平均で3900前後と、「快適に動作させることができるマシン」のレンジに入る、予想どおり非常に高い結果を叩き出している。

底面
写真6 底面には、メモリとMiniPCIの各スロットにアクセスするためのパネルが見える。いずれもネジを外すだけで簡単に開くため、増設は難しくない。

 液晶パネルは従来(3月モデル)と変わらず、1600×1200ドットのUXGAと1400×1050ドットのSXGA+の2種類の解像度があり、いずれも15インチTFTパネルとなる。さらにUXGAの場合は通常のパネルに加えて、反応速度が40msから25msに速められ、コントラストや明るさ、視野角といった液晶パネルとしての基本性能も充実させた「Enhanced UXGA液晶」もエントリーされている。通常のUXGAパネルとの価格差が5000円しかないことを考えると、Enhanced UXGA液晶は選ぶ価値の高い選択肢だ。

 ドライブ類はファクトリベイとメディアベイの2つのスロットが用意され、前者にはコンボドライブなどの光メディアドライブ、後者にはFDD(標準添付)とセカンダリHDD、そして光メディアドライブがセットできる。選択できる光メディアドライブは、CD-ROMとDVD-ROM、CD-RW、コンボドライブの4種類。ファクトリベイ用/メディアベイ用が個別に用意されており、2つのベイで同じドライブを使用することはできない。メディアベイ用のセカンダリHDDは40GBタイプで、プライマリHDDに60GBを選べば、外付けドライブなどを利用して機動性を損なうことなく単体で100GBの大容量HDD内蔵が可能となる。



ACアダプタ
写真7 ACアダプタはそれほど重くはないもののやや大柄。本体側のコネクタに取り外し用のつまみがあるのは親切だ。

 バッテリは、約3時間(メーカー公称値)の駆動時間を実現。最近のB5ノートPCと比べると長いとは言えないが、このサイズのノートPCは基本的に机の上で電源を取りながら常時利用し、たまの会議などに移動して使うことが多いであろうことを考えると十分な容量だ。なおオプションのセカンドバッテリを装着すれば、約2倍の6時間程度まで延ばせる。ACアダプタが使えない場所で長時間のプレゼンテーションを行う、といったことがあるなら、セカンドバッテリも予算の中に組み込んでおきたい。

 外部とのインターフェイスも、従来どおり充実した内容になっている。USBは2ポートで、USBハブを使わずにマウスとプリンタを同時に利用できる。もちろん最近のノートPCではもはや必須となったIEEE1394端子も装備し、使い慣れたソフトウェアを追加してデジタルビデオカメラからの動画取り込み/編集も行える。ネットワーク関連ではEthernetポートとモデムポート、そしてオプションで「TrueMobile 1180 ワイヤレスLAN内蔵MiniPCIカード」も用意される。内蔵型のため、PCカードの無線LANアダプタのように本体からアンテナが飛び出してしまうといったことがない。このほか、変換ケーブルなどを介さずそのまま接続できる外部モニタ出力やTV出力端子も装備する。

 シリアルやパラレル、PS/2、さらにはIrDA-1.1準拠の赤外線ポートなど、レガシーインターフェイスと呼ばれるものも一通り揃えている。シリアルやパラレルは、接続する周辺機器によってはいまでも必要になることがある。特にPCがこれ1台のみ、というような環境で使うときにはこれらのインターフェイスが生きる場面もあるだろう。


 コストパフォーマンスも高く、ベーシックモデルなら17万7800円、Pentium 4-M-2.0GHzにMobility RADEON 9000とCPUとビデオチップをアップグレードしても20万円台半ばで購入できる。ハイエンドノートPCをなるべく安価に導入したいと考えているなら、必ずチェックしたい製品だ。


Inspiron 8200の主なスペック
製品名 Inspiron 8200
CPU Mobile Pentium 4-M-2.0GHz
メモリ 512MB(256MB×2)
液晶 15インチTFT
解像度 1600×1200ドット/フルカラー
HDD 40GB
光メディアドライブ CD-ROM(24倍速)
通信 モデム&LAN
サイズ 331(W)×276(D)×44.5(H)mm
重量 約3.6kg
OS Windows XP Home Edition
Officeアプリ

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