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Dynabook SS 3500

【第26回】ASCII24読者が選んだ「今PUSHするタブレットPC」はこれだ!

2002年11月29日 00時00分更新

文● ASCII24編集部 内田泰仁

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創立25周年を記念してスタートした雑誌&WEBサイト連動企画「POWER PUSH」では、月刊アスキー編集部とASCII24編集部が選んだ“今一番ホットな製品”を紹介する。PC市場を最前線でウォッチする2編集部のイチオシアイテムを見逃すな!

東芝「Dynabook SS 3500」。“SS”を名乗るだけあって、サブノート的色合いも強い、コンバーチブル型のタブレットPCとなっている。

 11月7日に正式発表されたマイクロソフトの新OS「Windows XP Tablet PC Edition」とメーカー各社のタブレットPCは、

  1. 画面の縦横回転
  2. スタンバイ復帰の高速化
  3. デジタルペン入力
  4. 音声認識
  5. ホットドッキング

などの新機能を引っさげて登場した注目の携帯型PCの新スタイルだ。ASCII24では、発表直後の11月9日から1週間、タブレットPCに関するアンケートを実施した。今回はこのアンケート結果に基づき、「読者が“POWER PUSH”するタブレットPC」を紹介する。

 ASCII24のアンケートによると、「タブレットPCに興味があるか?」という質問に対しては、実に7割の読者が「ある」と答えている(グラフ1)。その一方で、「次に購入するPCの選択肢にタブレットPCが含まれるか?」の問いでは、3割のユーザーが「どちらともいえない」と答え(グラフ2)、「タブレットPCとB5ノート、購入するとしたらどちらか?」という問いには半数以上の人が「B5ノート」と答えており(グラフ3)、現段階ではまだ様子見という感じだろう。そのためか、「“ピュアタブレット型”と“コンバーチブル型”のどちらを選ぶか?」という質問では7割近い読者がノートPC+タブレットの「コンバーチブル型をチョイスする」と答えている(グラフ4)。そして、11月7~8日に発表されたタブレットPCの人気機種ランキングは、35.6%の回答者から支持を集めた東芝「Dynabook SS 3500」が他機種を抑えて堂々の第1位に輝いた(グラフ5)。

グラフ1 タブレットPCに興味があるか?グラフ2 次に購入するPCの選択肢にタブレットPCが含まれるか?グラフ3 タブレットPCとB5ノート、購入するとしたらどちらか?

サブノートとしても高い能力を持つ
コンバーチブル型タブレットPC

 「Dynabook SS 3500」は、CPUにMobile Pentium III-M-1.33GHzを採用し、HDDは40GB、メモリーは256MB(最大1GB)、通信機能としては有線および無線LAN、Bluetooth、56kモデムを装備する。拡張スロットはPCカードスロットに加えてCFカードスロットとSDカードスロットを備え、さらにUSB 2.0にも対応し(2ポート装備)、デジタルカメラなどの機器との親和性や周辺機器の接続性の面も万全だ。これらのスペックは、同時期に発表されたタブレットPCの中ではトップクラスのものだ。

タブレット形態に“変形”させたDynabook SS 3500。
 バッテリー駆動時間は約4時間で、携帯環境下でも十分活動できる時間が確保されている。また、12.1インチの液晶パネルは、11月7~8日に発表されたタブレットPCの中では最も大型のサイズだ。サブノートを見渡しても12.1インチ液晶の製品はそれほど数は多くないので、モバイル用途重視のノートPCとしても上位に食い込む。本体重量は約1.85kgあり、タブレット形態で長時間片手で持って使うのはちょっと疲れるかもしれない。タブレット形態でのみ使うのであれば、液晶がもう一回り小さくても本体重量が軽くなったほうがいいとも考えられる。しかし、ノートPC形態での使い勝手を考えると、12.1インチ液晶は、同じXGA表示であれば10.4インチ液晶より断然画面は見やすいし、液晶サイズに併せてキーボード全体のサイズに余裕が生まれためキー入力は快適になるので、歓迎すべきポイントだ。PCとしては「新種」のタブレットPCとしても使えて、使い慣れた人も多いであろうサブノートとしても快適に利用できる「いいとこ取りのスペック」だ。

 現時点では、“個人ユーザーが”タブレットPCをフル活用する使い道というのはなかなか考え付きにくい。たしかに、ASCII24読者に多い“中~上級者”の人の場合は、「ペン入力に頼らなくてもサブノートは快適に使える」だろう。しかし、ノートPCの操作、特にマウスではないポインティングデバイスを使うというのは、初心者の方にとっては思ったよりも難しく、キーボードに抵抗があるユーザーも未だ多い。タブレットPCの「ペンでWindowsを操作して、ペンで入力する」という操作性は、そんな初心者層の「PCの操作は難しい」という感覚を取り除いてくれるかもしれない。新しいPCのスタイルとして今後の展開が楽しみなジャンルのタブレットPCだが、多数のASCII24読者がプッシュした本機は、今すぐ買っても損のない高い完成度を持った製品だ。


SPEC
CPU モバイルPentium III-M-1.33GHz
チップセット Cyber ALADDiN-T/ALi M1535B(グラフィックス機能内蔵)
メモリー 256MB(PC133 SDRAM)
液晶 12.1インチ
解像度 1024×768ドット
HDD 40GB
通信機能 無線LAN(IEEE 802.11b準拠)、10/100BASE-TX、Bluetooth 1.1準拠、56kbpsモデム
インターフェース PCカードスロット(Type II)×1、CFカードスロット×1、SDカードスロット×1、USB 2.0×2
駆動時間 約4時間(JEITA測定法1.0)
サイズ 幅295×奥行き234×高さ32.8mm
重量 1.85kg

アナタが「POWER PUSH」する逸品、教えてください!

――「POWER PUSH」ご意見募集のお知らせ

月刊アスキー&ASCII25.com共同企画「POWER PUSH」では今回初めて、『ASCII24 今週のアンケート』のデータに基づいて、「読者が選ぶベストタブレットPC」を取り上げました。これに引き続き来月からは、読者の皆様から募集した“このジャンルならこの製品がオススメ!”“今一番気になる製品はコレ!!”といった「ナマの声」を毎月1製品(Webでは4週に1製品)ずつ紹介していきます。

応募方法は、今後ASCII25.comまたはASCII24.comに設置予定の「POWER PUSH」専用応募ページにおいて、今月のテーマとノミネート製品を紹介し、アンケートフォームに必要事項を入力する、という方法を予定しております。またご応募いただいた方の中から抽選で、アスキー特製グッズなどのプレゼントも計画しております。次回募集予定日時は12月中旬を予定しておりますので、ふるってご参加ください!

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