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2002年度“大川賞・大川出版賞・研究助成贈呈式”が開催

2002年11月28日 20時45分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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(財)大川情報通信基金(理事長:福島吉治氏 (株)CSK取締役相談役 (株)セガ取締役会長)は28日、全日空ホテル東京で2002年度の“大川賞・大川出版賞・研究助成贈呈式”を開催した。(財)大川情報通信基金は、情報通信分野の新しい研究に対する助成、人材育成などを目的として、'86年に設立された総務省主管の公益法人。同基金では毎年1回、国内外から1名ずつ情報通信分野の研究開発・発展に寄与した人物に大川賞を、書籍(3点程度)には大川出版賞を送るとともに、将来の発展が見込まれる研究(国内外合わせて数十件)に対して表彰・助成を行なっている。

福島吉治氏
(財)大川情報通信基金の理事長で、(株)CSK取締役相談役 (株)セガ取締役会長の福島吉治氏

授賞者の発表、授与式に先駆けて、東京大学大学院 情報学環教授の坂村健氏が“ユビキタス・コンピュータ革命~わが国における21世紀の情報戦略~”と題した記念講演が行なわれた。ちなみに、坂村氏は自身の著作である『21世紀日本の情報戦略』((株)岩波書店 刊)が今回の大川出版賞に選ばれたが、講演の依頼を受けたのは選考より前だったので、受賞の連絡を受けて驚いたと挨拶した。

列席者
壇上の列席者は、右から会長の白井太氏、大川賞審査委員長の熊谷信昭氏、大川出版賞審査委員長の安田靖彦氏、研究助成選考委員長の志村正道氏

今回の受賞者は以下のとおり。

大川賞

  • トーマス・E・エバーハート(Thomas E.Everhart)博士
    受賞理由“走査電子顕微鏡の開発と微細加工技術の進歩に対する顕著な貢献、および科学技術、工学教育および情報産業の発展への多大な貢献とリーダーシップ”
  • 飯島泰蔵博士
    受賞理由“わが国におけるパターン認識基礎理論の先駆的研究および高度認識技術の発展に果たした多大な貢献”

大川出版賞

  • 『21世紀日本の情報戦略』坂村健 著/(株)岩波書店 刊
  • 『精度保証付き数値計算』大石進一 著/(株)コロナ社 刊
  • 『文字符号の歴史-アジア編-』三上喜貴 著/共立出版(株) 刊

研究助成対象者

  • 慶応大学理工学部 助手 石榑崇明(いしぐれたかあき)氏
    研究テーマ“大口径フォトニッククリスタル-プラスチックファイバーの作製と超高速通信”(分野:基礎)
  • 東京大学生産技術研究所 講師 年吉 洋氏
    研究テーマ“All-OpticalファイバネットワークのためのMEMSデバイス”(分野:基礎)
  • 大阪市立大学大学院工学研究科 助手 阿多信吾氏
    研究テーマ“IPv6ネットワークにおける安定したストリーミング提供のための通信アーキテクチャー”(分野:通信・インターネット)
  • 科学技術振興事業団さきがけ研究21 研究者 片桐孝洋氏
    研究テーマ“分散メモリー型計算機環境での高性能数値計算ライブラリ”(分野:コンピュータシステム)

など国内40件、海外10件

坂村健氏記念講演でユビキタス社会におけるTRONの重要性について熱弁をふるう坂村健氏

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