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マイクロソフト、ノーツユーザー向けの施策について説明

2002年09月12日 15時31分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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マイクロソフト(株)は12日、グループウェア分野における『ノーツ/ドミノ』ユーザー向けの施策について報道関係者に説明した。

鈴木取締役
説明を行なった同社取締役エンタープライズビジネス担当の鈴木和典氏

同社は、ノーツユーザーが直面している問題点として、情報が氾濫して必要なデータがすぐみつからないという検索効率の低下、シングルサインオン環境が実現できず、管理が煩雑となってしまいパフォーマンスも落ちること、ノーツで開発したアプリケーションと他のシステム間の連携が容易でないこと、ウェブ化が困難で開発生産性も低いことの4点をあげた。

また、現在多くのノーツユーザーがR4.6を利用しているが、2003年でR4.6のサポートが終了し、さらに最新版のノーツR6の開発環境がJavaに、その次のバージョンではWebSphereになりここ数年で開発環境が変化することになるため、ノーツユーザーは将来に対する不安を持っているという。

そこでマイクロソフトは、さまざまな移行シナリオを用意し、ユーザーが最も実現しやすい環境での共存/移行シナリオを提示している。同社はノーツユーザーに対して明確な移行パスを提示すると共に、移行工数を削減するツールも用意し、パートナー各社と協力して移行シナリオを実現するとしている。

同社は、ノーツの使われかたや環境、周辺アプリケーションの状況によって、移行パスを大きく3種類用意している。まず、既存ノーツ環境移行の予定はないが既存資産を有功活用したいというユーザーに対しては、SharePoint Portal Serverと既存ノーツ環境との共存を提案し、さらにSQL ServerやBizTalk Serverを利用して他システムとの連携を図る。

メール等の基本機能のみをノーツ環境で利用するユーザーに対しては、Exchange Serverへの置き換えを推進、さらにSharePoint Team Servicesなどを加えて、全体的な管理コストの削減や生産性の向上、チームウェブサイトの容易な構築を提示する。メール等の基本機能に加え、全社規模で業務アプリケーションを利用しているユーザーには、Exchange Serverへの移行だけでなく、SQL ServerやVisualStudio .NETなどを利用して既存ノーツアプリケーションの置き換えを提案する。

また同社は、移行支援ツールとして、日本語環境で構築されたノーツのディレクトリー情報をMicrosoft Active Directoryに移行するツール『Microsoft Active Directory Converter for Lotus Notes』、およびActive Directory Converter for Lotus Notesと共に利用することで、ノーツのディレクトリ上で管理されている社員情報や組織階層等をインポートできる『Microsoft PresenceBoard for .NET Framework』を発表、本日より無償ダウンロード提供を開始した。

説明を行なった同社取締役エンタープライズビジネス担当の鈴木和典氏は、「マイクロソフトはノーツユーザーに対し継続的な提案を行なう。来年のR4.6サポート終了の不安を解決することも含め、さまざまな施策を展開する」としている。なお同社は、横河電機(株)、日本航空(株)、鹿島建設(株)、ファイザー製薬(株)、三洋電機(株)、キリンビール(株)、日本精鉱(株)の7社がノーツ/ドミノ環境からの移行を表明したとしている。

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