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シーイーシーとブロケード、SAN事業で提携――ネットワークストレージサービスに4つの新メニューを追加

2002年09月05日 21時18分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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(株)シーイーシーとブロケード コミュニケーションズ システムズ(株)は5日、共同記者発表会を開催し、両社が提携してSAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)構築サービスに関する新メニューの提供を9月下旬より開始すると発表した。

記者会見出席者
記者会見に出席した(株)シーイーシー 宮原社長(左)と田口氏(中央)、ブロケード コミュニケーションズ システムズ(株)の松島氏

SANは、“DAS(ダイレクト・アクセス・ストレージ”(クライアント/ワークステーションが直接ストレージを管理運用する方法)よりも効率的にリソースの運用が可能で(DASでは平均50%程度しか利用されないのに対し、SANでは総容量の約80%まで有効活用できる)、集中管理することでデータの保全やバックアップ/リカバリーもより高速・確実に行えるメリットがある。また、今回発表されたシステムではデータ通信用に専用回線(Fibre Channel)を用いるため、NAS(ネットワーク・アタッチド・ストレージ)と比べても既設のLANに多大なストレスをかけずに済む(特にデータバックアップ時など)というメリットがある、と説明している。

シーイーシーは、従来よりコンピュータ・アソシエイツ(株)やベリタスソフトウェア(株)と提携して、データセンターや管理ソフトウェアなどのネットワークストレージ関連事業を行なっているが、今回ファイバチャネル、ファブリックスイッチ市場で90%超のシェアを持つブロケードと提携することで、顧客先の要望に合わせたシステム構築などの4つの新メニューを新たに提供できるようになったという。
近年、パソコン/サーバーメーカーも同様のサービスに注力し始めているが、シーイーシーでは「サーバーメーカーによるサービスは、自社のシステムに依る部分が大きいが、シーイーシーの提供するサービスでは既存の複数システムを共存して利用できる点で差別化が図れる」と、ベンダーフリーのメリットを強調した。

DASまたはNASのストレージ管理 SANによる統合ストレージ管理
現在のDASまたはNASによるストレージ管理(左)と、SANで統合管理した場合(右)の違い。SANのグレーになったストレージは予備システムを示す

今回発表された4つのメニューは、IDG調査によるネットワークストレージに関する顧客の要望の上位5つ、“バックアップの効率化”“データ量増加への対応”“運用管理コストの低減”“災害対策”“24時間×365日連続のシステム稼働”を満たす目的で設定されている。各メニューに含まれる主な機能は以下のとおり。

  • Menu1 災害対策(デザスターリカバリー)、24時間×365日連続システム稼働、100%データ保障
  • Menu2 ストレージ・サービスプロバイダー、マルチノード・クラスター
  • Menu3 システム運用コストの削減、ハードウェア投資の削減
  • Menu4 バックアップ、ストレージ統合、クラスタリング、ファイル共有

価格は個別見積もりとなるが、4つの中では最も少ないハードウェアの追加で行えるMenu4の場合1000万円くらいから可能になるという。

Menu1 Menu2
Menu3 Menu4
シーイーシーが、ブロケードとの提携後に用意した新メニューの一覧。災害時のデータ保全や運用管理コストの削減/効率化などをメリットとして挙げている

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